野田秀樹作・演出・出演の『One Green Bottle』ロンドン公演が開幕

(photo by Helen Maybanks)
立ち見が出る大盛況に野田は「いい始まりになった」

 東京芸術劇場芸術監督の野田秀樹が作・演出・出演する英語劇第4弾『One Green Bottle』(表に出ろいっ!English version)が4月30日、ロンドンのソーホー劇場で開幕した。

 同劇場は常にチャレンジングな作品を上演し、感度の高い若者を中心に人気を誇る劇場で、野田はかつてここで『THE BEE』と『THE DIVER』を上演。目の肥えたロンドンの観客から大絶賛を受けている。

 今回はロンドン演劇界に野田秀樹の名前を大きく知らしめることとなったこの場所で満を持して約10年ぶりの英語版最新作の上演となった。

 劇場は野田の最新作が上演されるとの噂を聞きつけた観客が詰めかけ、立ち見が出るほどの大盛況。

 序盤から野田、キャサリン・ハンター、グリン・プリチャード の丁々発止の台詞の応酬に客席は大きな笑いに包まれた。野田が英語で書き下ろしただけでなく、日英ハーフの若手脚本家・ウィル・シャープと文化的な翻訳を行い練り上げられた台詞や、歌舞伎の型を取り入れた独特な身体表現、田中傳左衛門の鼓の生演奏などの演出は、ロンドンの観客に多いに受け入れられた。後半の息をのむ展開には客席は水を打ったように静まりかえったが、 幕が下りるや否や割れんばかりの大きな拍手や感嘆の声が沸き上がった。

 野田は初日の終演後に「今日の初日は、舞台に出た瞬間から観客の反応がとても良かった。イギリスでプレスナイトは、目の肥えたプロが見にくる日なので、観客の反応が固いことがあるんですが、ロンドンで上演してきた今までの作品のオープニングの時と比べても、今日の観客の反応には十分な手応えを感じることができました。まだ、(劇評が出ていないので)これから何が起こるか分からないけれど、自分の中では、いい芝居だったと思います。いい始まりになったと思います」とコメントした。

 同作は昨年11月に東京芸術劇場シアターイーストで上演され、その後、韓国でも上演。今回のロンドン公演を経て、6月にはルーマニアのシビウで開催される「シビウ国際演劇祭 2018」でも上演される。