関鉄矢が無念のドロー。竿本樹生も“決めきれず”判定勝ち【8・13 ZST.61】

関のハイキックがルイスを襲う
判定の結果を聞いた関のこの表情が試合を物語った

ルイスの下からの三角絞めにヒヤリ
 総合格闘技「ZST.61」(8月13日、東京・豊洲PIT)で第4代ZSTフェザー級王者・関鉄矢がオーストラリアのカラム・ルイスと対戦。2R戦い切り、ジャッジ1人が関を支持したものの1-0のドローに終わった。1R開始早々にスタンドで肩固めのような体勢で組み付くと、振り回しテイクダウンを奪いグラウンドで関をコントロール。下からの三角絞めでピンチを迎える関だったが、なんとか脱出。逆にパウンドを落としていくが、ルイスは今度も下から腕を狙う動きを見せ、関はなかなか攻め切ることができない。

 2Rに入ると動きの止まったルイスを関が打撃で追い込んでいく。しかしルイスは被弾しながらものらりくらりとダメージを最小限にとどめ、ダウンは許さない。

 関も手数では圧倒したものの決定打を放つには至らず、無念のドローとなった。

主導権を握って攻め切った竿本

フライ級王者・竿本は戴冠後の初戦を一本で飾れず
 セミファイナルでは第4代ZSTフライ級王者の竿本達生が柔道全日本強化選手の実績を持つ駒杵嵩大と対戦。3-0の判定で勝利を収めた。竿本は王座戴冠後の初戦ではあったが、一本・KOで飾ることはできなかった。竿本は打撃で圧倒し、タックルでテイクダウンを奪ってはポジションをキープし駒杵を追い込む。しかし駒杵は寝ても立っても竿本に決定機は作らせない。逆に一本を狙う中で竿本の動きが雑になったところで体勢を入れ替えチャンスにつなげるなど随所できらりと光る動きを見せた。

 しかし試合の流れは完全に竿本のもの。極めきれなかったものの、内容で圧倒しジャッジ3者がいずれも竿本を支持した。

グラウンドで圧倒した島村

島村裕は金井塚信之に3-0の判定勝ち
 島村裕と金井塚信之の一戦は3-0の判定で島村が勝利を収めた。

 1R、打撃で試合を組み立てる金井塚に対し、島村はカウンターの左フックでダウンさせるといきなり得意技のローリングサンダーを狙う。最近のZSTでは島村がこの動きを見せるだけで会場は大きく沸く。しかし金井塚も懸命にしのぎ、ここは不発。その後もグラウンドで自由自在に攻めまくる島村はラウンド終盤はサイドから袈裟に固めパンチを振り下ろす。このまま島村のペースで試合が進むかと思われたが、2R開始早々に金井塚のミドルが島村の下腹部に当たり試合は中断。試合に戻った島村だったが、動きが落ち、テイクダウンを奪って上になってもなかなか攻め切ることができず、タイムアップ。3-0の判定で島村の勝利となった。

上田はヒザ十字固めであわやの場面を作ったが…

再起戦の上田貴央は小林優とドロー
 前回大会で敗れ、悲願のフライ級王座獲りへ一歩後退となった“ZSTの体操のお兄さん”上田貴央が復帰戦で小林優と対戦した。上田はトレードマークになっていた“前髪”をばっさりと切り、イメチェン&大きな決意を持っての参戦だったが、1-0の判定でドローに終わった。

 試合は上田が開始早々にタックルからグラウンドに引きずり込む。小林は尻もちをついた体勢で鉄槌にパンチで上田を削っていくが、上田はしのぐと一瞬のスキを突きヒザ十字固め。一本取ったかと思われたが、小林がしのぎ切る。小林も体勢を入れ替え反撃。一進一退の攻防が続く。

 2Rも上田が小林の蹴り足をキャッチしグラウンドに持ち込むが、激しいポジションの奪い合いが繰り広げられ、ともに一本を決めるには至らない。

 ノンストップのグラウンドの攻防を繰り広げた末、ジャッジ1人が上田を支持したもののドローに終わった。

山田が鮮やかなアームバーで和田から電光石火の一本勝ち
「ZST.61」(8月13日、東京・豊洲PIT)

◆第9試合 メインイベント ZSTルール フェザー級 5分2ラウンド
△関鉄矢(第4代ZSTフェザー級王者/SONIC SQUAD)(判定1-0)カラム・ルイス(オーストラリア/Ignite Martial Arts Academy)△

◆第8試合 セミファイナル ZSTルール フライ級 5分2ラウンド
〇竿本樹生(第4代ZSTフライ級王者/BRAVE GYM)(判定3-0)駒杵嵩大(クレイジーアーマメント)●

◆第7試合 ZSTルール ライト級 5分2ラウンド
〇島村裕(総合格闘技宇留野道場)(判定3-0)金井塚信之(フリー)●

◆第6試合 ZSTルール フライ級 5分2ラウンド
△上田貴央(FIGHTER`S FLOW)(判定1-0)小林優(パラエストラ吉祥寺)△

◆第5試合 ZSTルール ライト級 5分2ラウンド
〇小金翔(フリー)(判定3-0)マックス・ザ・ボディ(BRAVE GYM)●

◆第4試合 GTルール 85kg以下契約 5分2ラウンド
〇山田崇太郎(第5代ZSTウェルター級王者/GENスポーツアカデミー/総合格闘技津田沼道場)(1R2、アームバー)和田拓也(フリー)●

◆第3試合 ZSTルール フェザー級 5分2ラウンド
〇浜松ヤマト(T.GRIP.TOKYO)(1R4分25秒、フロントチョーク)萩原一貴(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)●

◆第2試合 ZSTルール バンタム級 5分2ラウンド
〇諏訪部哲平(和術慧舟會駿河道場)(1R4分12秒)若林康浩(SAI-GYM)●

◆第1試合 GTルール 73kg以下契約 5分2ラウンド
△太田裕之(OFC)(ドロー)河村泰博(新潟イエローマンズ)△