髙田延彦と横粂勝仁が自民党総裁選と日露関係について討論

大谷翔平の活躍っぷりについて語る髙田氏

憲法改正の目的については「安倍さんの真意、図りかねる」
 RIZINの髙田延彦統括本部長と元衆議院議員で弁護士の横粂勝仁氏の2人が政治、社会、スポーツなどさまざまな話題をとことん議論する番組「髙田横粂の世相談義」(FRESH!で月曜21時~不定期配信中)で自民党総裁選と昨今話題となっている日露関係について語り合った。

 この日は2人がこよなく愛する大谷翔平の話題をコンパクトに切り上げ、お堅い政治ネタへ移行。

 自民党総裁選では「外交」「憲法9条」「災害対策」といった観点から安倍晋三首相と石破茂元自民党幹事長の主張を比較した。

 憲法改正について髙田氏は「安倍さんは今まで、国民の問題なので議論を深めて掘り下げて、初めてどっちの方向に持っていくかということを何度も言っている。でもその一方で時期ありきともとれる発言もある。本当に深く議論をして国民のために憲法を変えようとしているのか、自分の政治家としての最大の目標としてこれを追いかけているのか。これまでの言動を見るとそこが図りかねるし惑わされる」という思いを漏らした。

 これについて横粂氏は「本人も迷われているようには感じる。憲法を変えるというのはおじいさんの時からの悲願。それを少し変えるのか抜本的に変えるべきなのか。3項に自衛隊のことを明記すると言い出したのは最近のこと。長年の悲願といっても、その案をずっと30~40年温めてきたわけではない。憲法を変えるべきというところから最近になって出てきた話。これを今早急に決めてしまっていいのか。石破さんはじっくりと、と言うが、安倍さんの言うように今じゃなきゃダメなのか。そこは国民が冷静に見ないと駄目」と解説した。

日露関係について話し合う水江文人氏、髙田氏、横粂氏(左から)

「外交は安倍さんも行くときにいかないとなめられちゃう」
 防災問題については安倍首相は「全省庁で取り組むべき」、石破氏は「平時から対応するため防災専門の行政部署が必要」と2人の意見は分かれるが、髙田氏は「この1年くらいであれだけ大きな災害が連続して起きているのに、なぜいつも対応が後手後手に回るのか。進歩がない。先日の北海道の地震の時も、携帯電話が使えなかった。情報を得る、安否を知らせるために一番必要なのに。それは東日本大震災で経験したことなのに改善されていない。これ一つとっても何の進歩もない。本気で取り組んでいるのか?」などと疑問を呈した。横粂氏も「災害時に“想定外”という言葉は使ってはいけないのに、毎回使ってしまっているのが行政・政府の問題点」と続いた。

 この日は外交問題、特に日露関係を深く掘り下げるべく、歴史に詳しいゲストとして、普段は芸能関係のマネジメントをしている水江文人氏を招いて、日露和親条約を起点とする、ロシアと日本の間に横たわる領土問題について取り上げた。

 髙田氏は9月12日にウラジオストクで開催された「東方経済フォーラム」でプーチン大統領の「いま思いついた。平和条約を前提条件なしで結ぼう」という発言後にそれまで「ウラジミール」とファーストネームで呼んでいた安倍首相が「プーチン大統領」と呼び始めたことを挙げ、「この変化から安倍さんのいら立ちが読み取れる。“なんてこと言うんだ、全世界の人が見ている中で”と思ったんじゃないか」とその心中をおもんぱかった。しかし「総裁選で外交のことをアピールしているけど、大国に対してはあまり成果が上がっていないような気がする。自分たちの国の利益に関わることに関しては中国もロシアもアメリカも北朝鮮も強く出てくる。安倍さんも行くときにいかないとなめられちゃうと思う。やっぱり人間同士のやりとりだから、上から目線になられたり、本音を言えない人だからという印象を持たれちゃう。 “いま思いついた”なんて言われちゃうということはそういう状況にあるのでは」とも話した。

 同番組は、元総合格闘家の髙田延彦氏と「バイキング」(フジテレビ系)などでコメンテーターを務める元衆議院議員で弁護士の横粂勝仁氏が「今現在、高田延彦が気になっている時事ネタ」を徹底討論する生ワイドショー番組。

「FRESH!」で月曜の21時から不定期で配信中。次回は9月24日21時から配信される。