初入閣は最多の12人。第4次安倍改造内閣発足。「社会保障改革3年で断行」

第4次安倍改造内閣が発足(写真:つのだよしお/アフロ)

 安倍晋三首相は10月2日、内閣改造を行い、皇居での認証式を経て第4次安倍改造内閣を発足させた。

 総裁選で戦った石破氏の派閥から若手の山下貴司法務政務官を法相に抜擢。渡辺博道復興相、片山さつき地方創生担当相など初入閣は安倍政権で最多の12人となった。

 首相を支えてきた麻生太郎副総理兼財務相と菅義偉官房長官は留任。菅氏は拉致問題担当相も兼務する。

 首相は同日夕の記者会見で「経済政策、外交政策など政権運営の骨格はしっかりと安定感を持って継続していきたい」と話した。この言葉通り、トランプ政権との交渉を経験する麻生氏、河野太郎外相、茂木敏光経済再生担当相は留任させた。

 そして今回の改造については「明日の時代を切り開くための全員野球内閣だ」と強調した。

法相に抜擢された山下貴司氏(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

 党四役は二階俊博幹事長と岸田文雄政調会長が再任。選挙対策委員長に甘利明元経済再生担当相、総務会長には厚生労働相だった加藤勝信氏が就任した。

 初めて党の要職に就く加藤氏については「長く官房副長官を務め、厚生労働相として働き方改革を進めた。法律を成立させた調整能力は評価してもらえる」などと話した。

 女性閣僚は片山氏1人なのだが「片山氏はフットワークも軽く超人的なガッツの持ち主。2人分も3人分もある持ち前の存在感で女性活躍の旗を高く掲げてもらいたい」などと評価した。

 憲法改正については「今回の総裁選で“次の国会に改正案を提出できるよう党を挙げて取り組むべき”と言って勝利を得た。結果が出た以上、下村博文憲法改正推進本部長のもとで、さらに議論を深め、作業を加速させてほしい」と要望した。

 北朝鮮問題については「安倍政権の総力を結集して拉致問題の早期解決を成し遂げる。次は私自身が金正恩氏と向き合いながら拉致問題を解決しなければいけないと固く決意している」などと話した。

 また全世代型社会保障改革担当を新設し「生涯現役社会」実現に向け社会保障制度改革を3年間で断行する方針を示し「これは安倍内閣において今後の最大のチャレンジだ」と話した。