「りえママが元気だったときから」藤子不二雄(A)は宮沢りえを応援

「藤子不二雄(A)展」のオープニングセレモニーが17日、都内にて行われ、女優の宮沢りえと漫画家の藤子不二雄(A)氏が登壇した。

『藤子不二雄(A)展 ー(A)の変コレクションー』と題し、藤子氏の生み出したキャラクターを紹介するとともに、トキワ荘時代から始まった漫画家としての軌跡をたどる展覧会。会場には作品や貴重な資料のほか遊び心あふれるフォトスポットが点在。会場のすべてが撮影可能となっている。

 ゲストの宮沢を迎えた藤子氏は「りえちゃんと僕がどういう関係かと言いますと、りえママが元気なころからのおつきあいなんです。(宮沢の)誕生日ではいつも最初に挨拶させてもらっていて、僕はりえちゃんの応援団なんです」と明かし「普段は“あびちゃん”と僕のことを呼ぶのに、今日初めて“先生”と呼ぶからびっくりしちゃった(笑)」と笑顔を見せた。

「手塚治虫さんがトキワ荘から出るというので入ろうとしたが敷金が3倍で、無理だと思っていたら、手塚さんが“敷金のことを心配しているなら、置いていくから”と言ってくれた」とトキワ荘時代のエピソードを語った藤子氏。宮沢は「いろいろなところでトキワ荘の話を聞くたびにうらやましいと思ってしまう。(トキワ荘にいた)皆さんが伝説を作られた」と藤子氏を称え「私も子供のころに『笑ゥせぇるすまん』に世の中の善悪を教えてもらいました。喪黒と会いませんように、と思っていました(笑)」。すると藤子氏は「喪黒の標的になるのは中年の、変なことに手を出したおやじ。女性を喪黒の犠牲にしたことはないんです」と明かした。

 最後に宮沢は「展覧会をきっかけに、あびちゃんの作品がさらに広まって、若い人にも読んでもらえれば」とコメント。藤子氏は「『ONE PIECE』や『ジョジョの奇妙な冒険』など、日本の漫画は僕たちの時代から進化している。ライバルというより読者として読んでいるので、どんどん進化してもらいたい」と次世代に期待を寄せると「りえちゃんの応援団から漫画の応援団になっちゃった」。それを聞いた宮沢は笑いながら「私の応援もお願いします」と返していた。

 同展は19日から2019年1月6日まで六本木ヒルズ展望台 東京シティビューにて開催される。

※藤子不二雄(A)の(A)は○にA