野村萬斎、ギターで「フレディ・マーキュリーをコピーした」

 ドキュメンタリー『野村家三代 パリに舞う ~万作・萬斎・裕基、未来へ』舞台挨拶付き特別上映が31日、都内で開催中の第31回東京国際映画祭にて行われ、同作に出演する野村萬斎が登壇した。

 野村万作・萬斎・裕基の、野村家の親子三代がフランス・パリで“狂言師・究極の舞”といわれる「三番叟(さんばんそう)」を日替わりで披露するという前代未聞の舞台に挑む姿を追ったドキュメンタリー作品。

 今回の映像化について野村は「狂言というライブパフォーミングアーツをやっている私たちからするとうれしい反面、いろいろなところが映像に残ってしまうという諸刃の剣(笑)」と笑いながらも「これからさらに進化するとは思うが、こうして良いかたちで残って良かった」と笑顔。
 2020年に行われる東京オリンピック・パラリンピック開閉会式の演出として総合統括を務めることが決定している野村。司会から2020年の話題を振られると「それは式典の話を遠回しに聞いたんですか(笑)?」と苦笑しつつ「料理に例えるとレシピは同じだが食べる人によって味付けを変えるのと同じで、我々は型を伝承しつつ観客の皆さんによってアップデートしていく。大事なのは中身である精神性が伝わること。パリの劇場で現地の人に向けて公演したように、外側にこだわるより本質をうまく現代に伝えていくことが必要なのかなと思っています」と東京2020の式典演出に込める思いを語った。

 また、会場の観客から「お父さん(万作)と息子さん(裕基)に嫉妬する部分は」と質問されると野村は「父は非常にまじめで、私はいい加減。隔世遺伝なのか息子の方が親父に似ているなと思ったりすることもあります」としながら「父が長生きするのはありがたいことですが、それだけハードルが上がるので嫉妬というより困る(笑)。18歳の息子は体力があるし、父になると自我が無い、型も無くなるような、仏教用語でいうところの“解脱”の境地にある。そういう世界観を見せられると私のようなまだ自我が抜け切れていない人間はかなわず、皆さんの目が肥えるばかり(笑)。私もダンシングとしては負けないぞと思ったりします」と語った。

 さらに海外のファンから「エレキギターはまだやっていますか? 普段はどんな音楽を聞いていますか」と質問されると「最近はあまり弾いていないんです。先日、子供番組で弾かざるを得なくなってしばらくぶりに弾きました。音楽は、車移動のときにつけっぱなしにしているラジオ番組の音楽を聞いています。いわゆる“ベストヒットUSA世代”なのでフレディ・マーキュリーもコピーしたことがあります。『ボヘミアン・ラプソディ』を歌ったことがあるってすごいよね(笑)」と胸を張っていた。

 第31回東京国際映画祭は11月3日まで六本木ヒルズ他にて開催中。WOWOWオリジナルドキュメンタリー ノンフィクションW『野村家三代 パリに舞う ~万作・萬斎・裕基、未来へ』は11月11日にWOWOWにて放送。