秋葉原に総勢14名のVTuberが集結! キズナアイが大使となって盛り上げる「秋フェス2018秋」が面白い



 キズナアイをはじめとした、今をときめくVTuber総勢14名とタッグを組み、秋葉原の新たな魅力を発信するべく、11月18日まで秋葉原で、「秋フェス2018秋」が開催中だ。

 「秋葉原をバーチャルYouTuberの聖地に。」を掲げる同イベントは、合同会社AKIBA観光協議会が主催。株式会社明治がスポンサーとなり、バーチャルYouTuber(VTuber)とのコラボキャンペーン実施や、キャンペーン参加店舗で買い物をすると限定ノベルティを贈呈、といったアキバを盛り上げる施策を実施している。

 去る10月21日には、ソフマップAKIBA4号店8Fイベントフロアで、「キズナアイ バーチャル観光大使」就任式典を挙行。式の様子を生配信でお届けするだけでなく、なんと現実世界から、キズナアイちゃんのいるバーチャル空間に「任命状」を渡すという、“任命式2.0”とでも形容したくなるウルトラ式典を敢行するなど、進化し続ける秋葉原をまざまざと見せつけた。



 大役を任されたキズナアイちゃんは、「秋葉原は、私たちにとって縁の深い街。電気やテクノロジーは、 VTuberに欠かせない存在。アキバの良いものをどんどん発信し、みんなと共有できる手助けをしたい。“好きなものを好きと言える街”として、秋葉原の魅力を広めていきたいです」と表情豊かに可憐に挨拶するなど、意気込みも十分。

見事、任命状がバーチャルの世界に転送!
 同日は、秋葉原おもてなしキャラクターである秋津ミツバちゃんのVTuberデビューのお姿も初披露。2011年に誕生したミツバちゃんは、初めての3D空間とあって、「こんなに動き回れたり、体を自由に動かせたりできるなんてスゴい!」と、VTuberデビューに感動しきり。必要以上に体を動かす姿は、我々にバーチャルの可能性のみならず、「自由サイコー!」的な躍動性を教えてくれているようで、何か無駄に胸にグッとくるものがあったことは疑いようがないだろう。

 VTuberデビューを飾ったミツバちゃんは、今後は動画を展開するなどパワーアップを宣言。「食レポに挑戦したい!」と表明し、バーチャルとリアルの世界をつなぐ架け橋として、どのような活躍をしていくのか要注目だ。11月18日までの開催期間中に、デジタルサイネージなどで、秋葉原の各所にミツバちゃんが現れる可能性もあるというので、アキバを訪れる機会があれば、ぜひチェックしてみてほしい。

リアルタイムで応答してくれるミツバちゃん。頭の回転も速い素敵な女の子だ。
民間主導で行う「秋フェス」 今後も継続して展開

 まさしく秋葉原の新しい魅力や側面を伝えてくれる「秋フェス2018秋」だが、行政には頼らず、民間だけで作り上げられたイベントというから驚きだ。

 「VTuberという新しい潮流と、いかに掛け算をして秋葉原を魅力的な街にしていけるか。中小の電機メーカー、ホビー関連の小売業者、メイド喫茶事業者など、昔も今も秋葉原は、時代のトレンドとともに変化していきました」

 と話すのは、同イベントを主催する、秋葉原関連企業の出資で、街の活性化のために設立された合同会社AKIBA観光協議会の泉代表。民間主導で街が発展していったからこそ、次世代のステージに導く役割も担おうというわけだ。「行政には、条例などをはじめ一つの物差し、ルールとして“OK”“NG”を判断してもらっていますが、イベントに関しては秋葉原を深く知っている人間が作り上げていったほうが効果的」と泉さんが説明するように、秋葉原に居を構える多くのお店がAKIBA観光協議会と連動し、今回のイベントを機にVTuberとコラボした宣伝やキャンペーンを行っていくという。

 「今回の秋フェス2018秋では、約60店舗がVTuberとコラボキャンペーンを行っていますが、イベント終了後も継続的にVTuberとタッグを組み、秋葉原の店舗情報やイベント情報などを発信していく予定です。現在、VTuberは5000体以上存在すると言われています。秋葉原に登場することで、無名のVTuberが人気者になっていくということもあるでしょう。双方にとってメリットを生み出し、街を活性化させていく。行政ではできない手法もあるということです。お客さん、お店、VTuberが三位一体となって、秋葉原のさまざまな魅力を届けていく」(泉代表)

 民間主導ということは、損益計算を念頭にビジネスベースで考えなければならない。そのため、継続性が前提となり、スケールもしやすく、ロングテールも視野に入れる必要がある。助成金ありきになりがちな行政ベースの地域活性では点にはなっても、線にはなりづらい。泉さんが、「協議会は知見をもとに、ビジネスベースで何ができ、どう街に貢献できるかを考えていく」と語るように、秋フェスが観光対策の新しい形を導くか、その点も含めて注視したいイベントと言えるに違いない。


秋葉原駅中央改札口目の前にある「THE AKIHABARA CONTAiNER」。  現在、巨大デジタルサイネージで「秋フェス2018秋」の情報を、随時、発信中。 コラボ商品も店内で販売している。
 同協議会は、株式会社インドアが運営する「THE AKIHABARA CONTAiNER」内に、専用観光案内所を併設するなど、アキバ周辺の観光情報も民間主導で発信している。日本政府観光局(JNTO)の認定外国人観光案内所としても登録され、2020年に向けた秋葉原のインバウンドユーザー対応の拠点となっているというから面白い。

 VTuberという新たな魅力とともに、民間の生身の人間がどのように次世代を紡ぎ出していくのか。常に、時代の半歩先を行く秋葉原だからこそ、期待したい。


(取材・文 我妻弘崇)

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