スーパー・ライト級のベルトは再びゲーオの腰へ【11・3 K-1】

ゲーオ(左)は左ハイで大和をKO(撮影・荒木理臣)
1回戦は大和を左ハイで1RKO

「K-1 WORLD GP 2018 JAPAN ~第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント~」(11月3日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナ)で行われた「第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント」でゲーオ・ウィラサクレックが決勝で佐々木大蔵を3-0の判定で下し優勝を果たした。

 今大会は新生K-1旗揚げから4周年の大会。その旗揚げ戦で行われた「-65kg初代王座決定トーナメント」で優勝したゲーオが4年後も優勝。野杁正明、平本蓮に連敗しその実力に陰りが見られたと思われたゲーオだったが、自らの力でスーパー・ライト級の時計の針を強引に戻した格好となった。

 ゲーオは1回戦は大和哲也と対戦。事実上の決勝戦と言われた一戦だったが、ゲーオが左ハイキック一発で大和を沈めた。

 ゲーオは序盤から左のハイ、ミドルが冴えわたる。大和は入ってくるゲーオに右アッパーを狙うなど見せ場を作るがゲーオは紙一重でかわす。最後は大和が左のパンチを狙ったところの一瞬のスキを逃さず左ハイキック一閃。大和はすぐに立ち上がったものの、よろけてロープにもたれかかった姿を見たレフェリーが試合を止めた。
準決勝では左右田(右)がゲーオを苦しめた(撮影・荒木理臣)
準決勝は延長戦の末、左右田に競り勝つ

 準決勝では左右田泰臣と対戦。延長にもつれ込む熱戦の末、3-0の判定で勝利を収め決勝に駒を進めた。

 左右田は1Rからゲーオの左ハイをしっかりガード。2Rにゲーオの左ハイが入るが左右田が一歩踏みこんでいたため決定打には至らず。試合の中盤、ゲーオは左ハイキックが左右田のヒジに当たり、左スネを負傷してしまう。3R、ゲーオがいきなりラッシュをかけるが左右田はさばくとパンチ、ヒザで反撃。ゲーオもヒザを返し、ジャッジの難しいラウンドが続く。

 3R終了時点でジャッジ1人がゲーオを支持したものの、1-0のドローで延長ラウンドへ。スネを痛めキックが半減したゲーオだが、代わりにヒザを中心に試合を組み立てる。左右田もヒザで対抗するも、ゲーオは体を寄せ、左右田の攻撃を防御。つかみで注意は受けたものの、ぎりぎりのところで減点は許さず、延長ラウンドはジャッジ3者が10-9でゲーオを支持した。
ゲーオ(左)の左ハイが佐々木を襲う(撮影・荒木理臣)
決勝では佐々木大蔵を完封

 決勝には1回戦でサム・ヒル、準決勝で中澤純を破った佐々木大蔵が上がってきた。

 佐々木のジムの先輩で、セコンドにもついた山崎秀晃は4年前のトーナメントでゲーオと対戦し敗れており、さまざまな因縁を含んだカードとなった。

 1R、ゲーオはいきなり左ハイキックで飛び込む。それはまるで4年前の山崎戦を思わせる風景だった。その後も、左スネを痛めているにもかかわらず、左ハイ、そして左のヒザを放っていく。佐々木はなかなか手が出せない。

 2Rもゲーオはいきなり左ハイで飛び込み、左ヒザ。その後も左の蹴りで佐々木を翻弄。ロープに押し込んでパンチを放つなど追い込んでいく。佐々木もやっとパンチで反撃を見せるが手数は圧倒的に少ない。

 3Rになって佐々木は右ストレート、右ヒザが出るようになるが、ゲーオは左ハイを放っては体を寄せ、時には組み付き佐々木の攻撃を分断。佐々木は最後までペースをつかめないまま試合を終えてしまった。

 判定は30-29、30-29、29-28でゲーオが3-0で勝利。それぞれ1ポイント差ではあったが、それ以上の差を感じさせた。

 ゲーオは試合後のリングで「自分は35歳になるがこれからも全力で戦っていく。左右田選手、リベンジしたかったらお願いします。ムエタイボクシング№1」とアピールした。
ベルトは再びゲーオの腰へ(撮影・荒木理臣)
試合後、左右田のリベンジを受ける意思を見せる

 また試合後の会見では「トーナメント3回目。3回優勝できてとてもうれしい。1試合目は早めのKOで終わって、2試合目は延長戦で疲れました。全員優勝するための練習してきたんだなと思う。テクニックのある選手が多かった。今後はいつもと同じでしっかり練習して、次の試合に備えてこのベルトをできるだけ自分の手元に置いておくことが大事だなと思っている」と話した。

 ケガについては「もともと左のスネの肉が薄くて、むけることが多かった。今回、左右田さんのヒジが当たってむけてしまった」と話した。またその左右田の試合が一番きつかったと振り返った。

 決勝で敗れた佐々木は「長い1日が終わったなという感じ。これといったダメージがないので、もう1回やりたかった。悔いが残っている。もう1歩踏み出す勇気。それに気づくのが遅かった。3Rに気づいた。手遅れだった。スタミナ、ダメージはなくいけるなという思いだった。万全の状態で決勝に挑んだつもり。ミドルとヒザとゴングが鳴って飛び込んで入って来るミドルに自分がどこかで怖気づいたというのがあったかな。(ゲーオの負傷は)左右田選手とやってる時から血が流れているの知っていた。ミドルを強く蹴ってないなと思ったけど、決勝だし強く蹴ってくるだろうなと思っていた。実際、強い蹴りだった」と決勝を振り返った。

 準決勝で敗れた左右田は「1試合目はやりづらかった。2試合目のゲーオはうまかった。やりづらい選手とうまい選手。宮田さんの悪意があると思いました」とトーナメントを振り返った。

 ゲーオが左右田のリベンジを受ける意思を示したことについては「1回戦、ゲーオが1RでKOして、僕は延長まで行って、(準決勝では)勝てなかったですけど、延長まで行ったんで。あとは焦らず、カード決定の報告を待ってます」と語った。

 1回戦でゲーオに敗れた大和は「“ああ、ドンくさいことしたなあ”という、自分への失望感しかない。最後は記憶が飛んでるんでよく分からないんですけど……どういうふうにもらったかちょっと分からない。セコンドの話だと、ガードは上げてたんですけど、隙間から蹴られたと言ってました」などと試合を振り返った。
「K-1 WORLD GP 2018 JAPAN ~第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント~」(11月3日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナ)
◆プレリミナリーファイト第1試合/K-1スーパー・ライト級/3分3R
●高下由暉(Fighting Kairos)(3R43秒、KO)迅也(北斗会館浅科道場)〇

◆プレリミナリーファイト第2試合/K-1スーパー・フェザー級/3分3R
●優谷(WSRフェアテックス西川口)(1R36秒、KO)横山 朋哉(リーブルロア)〇

◆K-1カレッジ2018 ~大学生日本一決定トーナメント~ -55kg決勝戦/2分3R・延長1R
〇松本日向(明治大学・2年)(2R1分29秒、TKO)岩本元太郎(産業能率大学・2年)●

◆K-1カレッジ2018 ~大学生日本一決定トーナメント~ -60kg決勝戦/2分3R・延長1R
〇提髪和希(神奈川柔道整復専門学校・1年)(3R 1分25秒、KO)下地涼(拓殖大学・4年)●

◆K-1カレッジ2018 ~大学生日本一決定トーナメント~ -65kg決勝戦/2分3R・延長1R
●古河拓実(明治大学・3年)(判定0-3=27-29、28-29、28-30)山本真一郎(同志社大学・2年)〇


◆第1試合/K-1 WORLD GP第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント・リザーブファイト/3分3R・延長1R
〇松下大紀(K-1ジム川口TEAM SIRIUS)(1R 2分40秒、KO)FUMIYA(ポゴナ・クラブジム)●

◆第2試合/K-1 WORLD GP第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント・一回戦(1)/3分3R・延長1R
〇佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)(判定3-0=30-28、30-27、30-27)サム・ヒル(ニュージーランド/City Kickboxing NZ)●

◆第3試合/K-1 WORLD GP第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント・一回戦(2)/3分3R・延長1R
〇中澤 純(TEAM Aimhigh)(1R1分9秒、KO)ショーン・クランシー(アイルランド/Siam Warriors)●

◆第4試合/K-1 WORLD GP第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント・一回戦(3)/3分3R・延長1R
〇左右田泰臣(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)(4R2分31秒、KO/本戦、判定1-0=30-29、29-29、29-29)モー・アブドゥラマン(南アフリカ/Look Borai)●

◆第5試合/K-1 WORLD GP第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント・一回戦(4)/3分3R・延長1R
●大和哲也(大和ジム)(1R1分32秒、KO)ゲーオ・ウィラサクレック(タイ/WSRフェアテックスジム)〇

◆第6試合/スーパーファイト/K-1フェザー級/3分3R・延長1R
〇江川優生(POWER OF DREAM)(延長判定3-0=10-9、10-9、10-9/本戦判定1-1=30-29、28-29、29-29)覇家斗(K-1ジム・ウルフ TEAM ASTER)●

◆第7試合/スーパーファイト/K-1クルーザー級/3分3R・延長1R
〇加藤久輝(ALIVE)(1R1分59秒、KO)RUI(K-1ジム蒲田チームキングス)●

◆第8試合/スーパーファイト/K-1女子-50kg契約/3分3R・延長1
KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)(判定3-0=29-27、29-27、30-28)ヨセフィン・ノットソン(スウェーデン/ Allstars training center)

◆第9試合/K-1 WORLD GP第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント・準決勝(1)/3分3R・延長1R
〇佐々木大蔵(判定3-0=29-28、30-28、30-27)中澤 純●

◆第10試合/K-1 WORLD GP第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント・準決勝(2)/3分3R・延長1R
●左右田泰臣(延長判定0-3=9-10、9-10、9-10/本戦判定0-1=29-30、30-30、30-30)ゲーオ・ウィラサクレック〇

◆第11試合/スーパーファイト/K-1ウェルター級/3分3R・延長1R
〇城戸康裕(谷山ジム)(判定3-0=30-28、30-27、30-28)ジョナサン・トゥフ(パプアニューギニア/Phuket Top Team Gym)●

◆第12試合/スーパーファイト/K-1フェザー級/3分3R・延長1R
〇卜部弘嵩(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)(3R2分28秒、KO)芦澤竜誠(K-1ジム総本部チームペガサス)●

◆第13試合/スーパーファイト/-68kg契約/3分3R・延長1R
〇ジョーダン・ピケオー(オランダ/Mike's Gym)(3R1分29秒、KO)木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/K-1ジム五反田チームキングス)●

◆第14試合/スーパーファイト/K-1フェザー級/3分3R・延長1R
●村越優汰(湘南格闘クラブ)(判定0-3=28-29、28-29、28-29)アレックス・リーバス(スペイン/Team Jesus Cabello)〇

◆第15試合/K-1 WORLD GP第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント・決勝戦/3分3R・延長1R
●佐々木大蔵(判定3-0=29-30、29-30、28-29)ゲーオ・ウィラサクレック〇