【インタビュー】登坂広臣×中条あやみが語る、フィンランドで紡いだ “余命一年の恋”の舞台裏!

 今なお冬のベストヒットソングとして愛され続ける中島美嘉の名曲「雪の華」が、発表から15周年を迎えて、切ない大人のラブストーリーとして生まれ変わった。『ホットロード』以来5年ぶりの恋愛映画となる登坂広臣と、映画やドラマ、雑誌、広告にひっぱりだこの中条あやみという人気の2人が初共演!
撮影・上岸卓史 ヘアメイク・千絵 (H.M.C) スタイリスト・葛西“JUMBO”克哉(speed wheels)

映画『雪の華』登坂広臣×中条あやみ インタビュー



 幻想的な雪景色の中で最高に切なくて温かい感動に包まれる映画『雪の華』がいよいよ公開。同作で共演した2人に、雪の日の思い出を聞いてみると…。

中条あやみ(以下:中条)「6年ほど前、東京に大雪が降ったときがあったのですが、それがちょうど雑誌の撮影日で。当時、私は大阪から通っていたんですけど、都心であんなに雪が降るなんて思っていなくてヒールのある靴だったので、帰り道に転んだりして(笑)。同じモデルの子と一緒にギュウギュウのバスに乗って、やっと渋谷駅までたどり着いた覚えがあります(笑)」

登坂広臣(以下:登坂)「僕は中学生のときの話なんですけど、すごい雪の降ったバレンタインの日の思い出ですね」

中条「何それ(笑)!」

登坂「バレンタインの日って男の子は1日、楽しみじゃないですか。学校に行ったら下駄箱にチョコが入っているかなとか、机に入っているかなとか、ロッカーかなとか(笑)。僕も当時、好きな子がいたので、その子がくれないかなと思っていたんですけど全然くれるそぶりが無くて。結局、女子の友達から義理チョコをもらって家に帰ったんです。その日はずっと雪が降っていたんですけど、夜にその子が家に来たんですよ。雪まみれになりながら、手作りのチョコを作っていたから遅くなっちゃったけど日付が変わる前に、って。僕はすごく感動して、そのチョコを食べた思い出があります。あまり美味しいとは言えませんでしたが(笑)、しっかりと全部食べました」

中条「素敵な思い出!」
登坂「そうですね(笑)」

 そんな2人が、この冬、最高に切なくて温かい感動作『雪の華』で共演。2003年に大ヒットした中島美嘉の名曲にインスパイアされたオリジナルストーリー。幼いころから病気がちで夢をあきらめ続けてきた主人公・美雪(中条)が、妹弟の面倒を見ながらガラス工芸家を目指す青年・悠輔(登坂)と出会い、とある事情から、100万円を出す代わりに“期間限定の恋”を持ちかける…という物語。歌の世界観がまさに視覚的に迫る幻想的な雪景色は、実際に極寒のフィンランドロケで撮影されたもの。

中条「今回、クランクインがフィンランドで、しかもいきなりクライマックスのシーンからだったので本当に緊張しました。ただでさえ初日は緊張するものなので本当に、ああどうしよう〜って気持ちでした(笑)。でも、美雪と悠輔が現地のガラス工房に行くシーンも撮影したんですが、その工房が素敵で、いろんな色のガラス作品を眺めているうちに気持ちも落ち着いてきて、少し緊張がほぐれました。飾られているガラス作品がどれもすごくかわいくて、なんだか温かい場所だな、って」

登坂「本当に、初日からクライマックスのシーンを撮影するというのは難しかったですよね。出会って、ある程度の関係性を作っている設定なので、最初からその感じを出すのも大変でしたし、慣れない異国の地での撮影というのもあったので、探りながら進めていきました。日本にいるときに事前に本読みなどもしていましたけど、やはり現場の空気感が大きく影響してくるものなので、そういう意味でもフィンランドロケはどうなるか現場に立ってみないと感覚がつかめない部分もありましたし」

中条「現地には20日間ほどいたんですが、現場や作品のことを考えるくらいしか他にあまりやることが無かったのが良かったのかも(笑)。おかげで作品に集中して、美雪のことを深く考える時間も持てました」

登坂「橋本光二郎監督とも、そのつど話すことができたしね」

中条「そうですね。橋本監督は、どんなシーンにしたいかをすごく分かりやすく明確に伝えてくださるので、私自身も一つひとつのお芝居をきちんと理解しながら演じることができましたし、シーンを撮るごとに監督と細かく確認し合うことができたので、極寒のフィンランドでも、とても安心していました。橋本監督で良かったな、と思います(笑)」

登坂「確かに(笑)」
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