前ウェルター級王者・塚越仁志の引退セレモニーを開催【3・30 Krush.99】

「Krush.99」(3月30日、東京・後楽園ホール)のカード発表会見が2月12日に都内で行われ、同大会で塚越仁志の引退セレモニーが行われることが発表された。塚越は先日行われた「K-1 AWARDS 2018」で引退した選手に贈られる「功労賞」を受賞していた。
照れ笑いを浮かべながら最後のファイティングポーズを見せた塚越
「人前で話すのが苦手」と一度は断るも、師匠の大宮司氏の言葉で翻意

 塚越は「Krush -63kg WILDRUSH League 2012」で準優勝するなど、長くKrushで活躍。2016年には渡部太基を破り、第5代Krushウェルター級王者に就いた。その後、K-1の「初代ウェルター級王座決定トーナメント」に出場しベスト4まで進出。昨年8月に木村“フィリップ”ミノルを相手に初防衛戦に臨むが敗れ、王座陥落。その後、引退を決めたという。

 塚越は会見で「Krushで長く戦ってきて、ずっと感謝してきたが、さらに引退セレモニーをやってもらえるのはありがたい話。最初にセレモニーの話をもらったのは昨年の秋。僕は人前で話すのは苦手なので、(トレーナーの)大宮司さんから話を聞いた時は一度は断った。でも大宮司さんに“いろいろなことをちゃんと考えて言っているのか?”と言われた。僕は人まで話すことが恥ずかしいし、今までも人前で喋って変な空気になったことも結構あった(笑)。そういう理由だけで断っていたが、“お前一人で戦っていないだろう? いろいろな人に支えられてやっていたし、Krushがそう言ってくれているんだから。お前にも後輩がいて、お前を見て育っている奴もいる。そういうことを全部含めて考えて、やらない、と言っているのならいいよ”と言ってくださった。その言葉を聞いて“はっ”と気づかされた。最後まで先生のような言葉をもらって、結果、セレモニーをやらせてもらうことにしました」とセレモニーに至るまでの師である大宮司進トレーナーとのやり取りを明かした。
引退に至った心境などを包み隠さず話した塚越
引退を伝えた時の大宮司氏の言葉に涙

 思い出に残っている出来事として「大宮司さんに憧れていたので、最初の頃はライト級でやっていて、とにかく減量がきつかった。嫌いになりそうだった(笑)。何のためにやっているんだろうと思ったりして、これではいけないと思って階級を上げた。僕がまっすぐ取り組めるようになったのはWILDRUSH Leagueから。そこからの試合は全部印象的」などと話した。

 引退を決めたきっかけについては「限界を感じた、と言っては簡単すぎるが、これ以上もっといいパフォーマンスでできるのかな?といったことを考えた時点で、そういう方向に向いていたのかもしれない。後は子供ができたりという環境面からも、ずっとできることではないとかそういう思いが出てきたところからですかね。でも最後まで、この試合で引退しようとは微塵も思っていなかった。とにかく全力でぶつかっていった結果がああだったからすっきりしたというところはあるかもしれない」と語った。“この試合”というのは最後の試合となった木村戦なのだが、「木村選手との試合の前にはいろいろな作戦があったが直前で僕は“思いっきり行きたい”ということを大宮司さんに伝えた。それでああいう結果になって、納得がいった。直前というのは入場の直前。でもそれで次の日に大宮司さんに辞めると伝えた時に、“お前が直前に、自分はこうしたい、と言ったのは渡部太基と戦ってベルトを獲った時と木村の時だけだ”と言われた時はさすがに泣いた。“よくやった”と言われて、心に残すことはないなと思った」と木村戦をめぐるさまざまな出来事を語った。

 今後については「第2の人生は始まっている。僕はずっと会社員をしていたので、そこの会社でお世話になっている。ジムには今は仕事が忙しくて行けてないが、時間が空いている時に後輩のミットを持ったり、大宮司さんのサポートはしたいと思っている。あとは “今、自分はちゃんとできているか”ということを大宮司さんと会うことで確認できるような気がしているので、定期的にジムには顔を出したいと思っている」と話し、大宮司氏との強い師弟関係を思わせた。