映画「君がまた走り出すとき」主演の寛一郎「役者を真面目にやる事で人として成長できると信じている」


 これからの映画界に対する思いは熱い。

「今は映画に限らずいろいろな作品を見るツールがいっぱいあって、映画館に向かわせる事がとても難しくなってきているのかなと思います。僕自身すごく便利だなと思ってたまにそういうので見たりするんですけど、映画はわざわざ劇場に足を運び、入場料を払って見に行く。劇場に入ると、そこで2時間席に座って映画を見る。もちろんそこで席を立ってでていくのも自由なんですけど、大体の人は集中力を持って見ています。暇つぶしで行く人もいると思いますが、それでもある程度覚悟を持って映画館に行くんだと思うんです。時間もお金も手間もかかるわけですから、つまらない作品を見せたくない。僕だってそんな作品は見たくないですしね。これだけ世の中が便利になって、映画を見る人が少なくなってきても、どれだけいい作品に巡り合って、いい作品を僕らが作っていけるか。そこで戦わないといけないなという気持ちはあります。映画界の行方は分かりませんが、映画の持っている力、スクリーンで見る映画の力を僕は信じている。そこは頑張っていきたいなと思っています」

 今回の映画もそんな巡り合った作品のひとつ。

「マラソンを題材にした映画なので、走ることが好きな人が見ても楽しめる作品です。また、何か踏みとどまっている、自分と向き合えない、自分自身から逃げているなど、誰しもが経験した事のある感情が詰まった作品なので、どんな方が見て下さっても、心に何か残る作品だと思います。僕の一番の見せ場はビンタされるシーンかな(笑)。翔太は自分と向き合う前に、他人と向き合うという段階を踏むんですが、他の人の気持ちを知ろうという気持ちになったことから、成長していく。その辺をうまく表現できているか分からないですが、そんな気持ちで演じているので、何か感じ取っていただければすごくうれしいです」


撮影:蔦野裕
スタイリスト:越中春貴(Rim)
ヘア&メイク:松田容子
衣装協力:ジャケット12万5280円、ニット4万2120円、パンツ10万8000/ヨウジヤマモト
その他/スタイリスト私物【問い合わせ】ヨウジヤマモト プレスルーム TEL:03-5463-1500

『君がまた走り出すとき』3月2日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー


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