城戸がスーパー・ウェルター級に再転向して還暦まで現役続行を宣言【3・10 K-1】

乱闘になりかけた2人を関係者が慌てて引き離す

カリミアンが突如暴走キャラに変貌
「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~K’FESTA.2~」(3月10日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナ)の前日計量と会見が3月9日、東京都内で開催された。

 今大会では4つのタイトルマッチが開催される。8選手が一堂に会した会見ではそれぞれがそのキャラクターをいかんなく発揮した。

 その中でも最もヒートしたのがクルーザー級王座戦を戦う、王者シナ・カリミアンと挑戦者の加藤久輝。計量の2ショットでカリミアンが加藤を挑発。慌てて関係者が割って入り事なきを得たが、会見での2ショットでもにらみ合いからあわや乱闘かという状態に。コメントでも加藤が「さっきのことがあったから、なおさらぶっ飛ばしてやりたい」と言えば、カリミアンは「笑うしかない。彼はしゃべり過ぎ。明日の試合は楽しみ。なぜなら試合の後の彼の顔を見てみたいから」と返答。これに加藤が「コメントが下手だし、態度が悪い。チャンピオンにふさわしくないので明日は勝つしかない」と返すなどケンカ腰。カリミアンは次にマイクを持った林健太を遮って加藤に「私は前回3試合立派な選手たちと戦ったのをあなたは見ていないんでしょうか? それで私に資格がないと思っているんでしょうか?」などと言い返すなど、これまでの沈着冷静で無口なキャラクターから一変。激しい闘争心を見せた。

久保(左)と城戸の会話に後段に座る林も思わず笑み

久保は「投資戦略フェアの講演を休むぐらいこの試合に賭けてます」
 この2人と好対照な絡みを見せたのがウェルター級王座戦を戦う王者・久保優太と挑戦者の城戸康裕。城戸は会見時の2ショットで久保に「乱闘しようぜ」と持ちかけるが、計量後はいつもぼーっとしてしまう久保は対応できずに乱闘は不発に終わる。

 また城戸は喋っている途中にお喋りが嫌いなカリミアンに「もう家に帰ったほうがいい。映画俳優になったほうがいい」と話の腰を折られる場面もあり、いまいち調子が出ない…。

 久保は試合については「今日は投資戦略フェアという投資家としては1年で一番大事な5000人が集まるイベントがあって、僕は毎年講演しているんですが、この試合のために講演を休んでここに来ています。それくらい今回の試合には賭けているので頑張ります」と言うものの、「“塩試合になる”って言っていたんですが、城戸選手との試合を分析してもあまり激しい試合が思い浮かばない」とも。これには城戸も「そうなんだよ」としみじみ。

 また城戸は今後については「ウェルター級の67.5キロでやるのはこれが最後かと考えている。アラゾフがベルトを返上したんで、そろそろ戻ろうかなと思っている。あと僕はキングカズさんのように50歳を超えても現役でやられている方に憧れている。還暦を迎えて試合をしているのって面白いじゃないですか。長くやるためには67.5キロでは厳しいかなというのがあるので、そういう意味でも最後のウェルター級かなと思っている」と話した。

 この喧騒?をよそにK-1でのタイトル戦を何度も経験している卜部弘嵩と功也、そして王座戴冠後の初戦となった前戦で黒星を喫した村越優汰は翌日のタイトル戦に向け集中力を高めるかのように淡々と、そして静かにタイトル戦へ向けての決意を語った。

 功也の持つライト級王座に初挑戦する林はいきなりカリミアンに出鼻をくじかれたものの、最後は「人生において、こうやってベルトを賭けて戦うチャンスというのはめったに来ないというか、二度と来ないかもしれない。このチャンスを絶対に生かして世界チャンピオンという肩書を持って、自分の周りの人と喜びたい」と締めくくった。

タイトル戦に出場する8選手
「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~K'FESTA.2~」(3月10日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナ)

◆プレリミナリーファイト第1試合/-53kg契約/3分3R
(日本/K-1ジム総本部チームペガサス)璃明武 VS 吏羅(日本/K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)

◆プレリミナリーファイト第2試合/K-1スーパー・バンタム級/3分3R
(日本/エスジム)森坂陸 VS 黒田勇斗(日本/隆拳塾)

◆プレリミナリーファイト第3試合/K-1スーパー・フェザー級/3分3R
(日本/TEAM K)友尊 VS 川口拓真(日本/K-1ジム総本部チームペガサス)

◆プレリミナリーファイト第4試合/K-1スーパー・ライト級/3分3R
(日本/ポゴナ・クラブジム)FUMIYA VS 中野滉太(日本/POWER OF DREAM)

〈開会式〉

◆第1試合/スーパーファイト/K-1フェザー級/3分3R・延長1R
(日本/K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)小澤海斗 VS 覇家斗(日本/K-1ジム・ウルフ TEAM ASTER)

◆第2試合/スーパーファイト/K-1ウェルター級/3分3R・延長1R
(日本/大成会館)近藤魁成 VS 瑠久(日本/K-1 GYM横浜infinity)

◆第3試合/スーパーファイト/K-1ライト級/3分3R・延長1R
(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム)ゴンナパー・ウィラサクレック VS リュウ・ウェイ(中国/深圳争途格闘クラブ/CFP)

◆第4試合/スーパーファイト/K-1ライト級/3分3R・延長1R
(日本/TANG TANG FIGHT CLUB)大沢文也 VS 篠原悠人(日本/DURGA)

◆第5試合/K-1 WORLD GPクルーザー級タイトルマッチ/3分3R・延長1R
(王者/イラン/WSRフェアテックス・イラン)シナ・カリミアン VS 加藤久輝(挑戦者/日本/ALIVE)

◆第6試合/K-1 WORLD GPライト級タイトルマッチ/3分3R・延長1R
(王者/日本/K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)卜部功也 VS 林健太(挑戦者/日本/K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/FSG)

〈休憩〉

◆第7試合/スーパーファイト/K-1スーパー・バンタム級/3分3R・延長1R
(日本/K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)金子晃大 VS 玖村修平(日本/K-1ジム五反田チームキングス)

◆第8試合/スーパーファイト/K-1スーパー・フェザー級/3分3R・延長1R
(日本/K-1ジム北斗会館)小宮山工介 VS 郷州征宜(日本/K-1ジム総本部チームペガサス)

◆第9試合/スーパーファイト/K-1スーパー・ライト級/3分3R・延長1R
(日本/K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)左右田泰臣 VS 松花征也(日本/リバーサルジム横浜グランドスラム)

◆第10試合/スーパーファイト/K-1スーパー・ライト級/3分3R・延長1R
(日本/K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)佐々木大蔵 VS 安保瑠輝也(日本/team ALL-WIN)

◆第11試合/K-1 WORLD GPフェザー級タイトルマッチ/3分3R・延長1R
(王者/日本/湘南格闘クラブ)村越優汰 VS 卜部弘嵩(挑戦者/日本/K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)

◆第12試合/【DIVINER Presents】 K-1 WORLD GPウェルター級タイトルマッチ/3分3R・延長1R
(王者/日本/K-1ジム五反田チームキングス)久保優太 VS 城戸康裕(挑戦者/日本/谷山ジム)

〈休憩〉

◆第13試合/日本vs世界・7対7/K-1スーパー・バンタム級/3分3R・延長1R
(日本/POWER OF DREAM)武居由樹 VS アレックス・リーバス(スペイン/Team Jesus Cabello)

◆第14試合/日本vs世界・7対7/K-1ウェルター級/3分3R・延長1R
(日本/K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)野杁正明 VS ジョーダン・ピケオー(オランダ/Mike's Gym)

◆第15試合/【株式会社 武州鳶 Presents】日本vs世界・7対7/K-1フェザー級/3分3R・延長1R
(日本/K-1ジム総本部チームペガサス)芦澤竜誠 VS ホルヘ・バレラ(スペイン/Team Jesus Cabello)

◆第16試合/日本vs世界・7対7/K-1女子-51kg契約/3分3R・延長1R
(日本/K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)KANA VS ヨセフィン・ノットソン(スウェーデン/Allstars training center)

◆第17試合/日本vs世界・7対7/-68kg契約/3分3R・延長1R
(日本/月心会チーム侍)和島大海 VS 木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/K-1ジム五反田チームキングス)

◆第18試合/日本vs世界・7対7/K-1スーパー・フェザー級/3分3R・延長1R
(日本/TEAM ONE)皇治 VS ヤン・サイコ(ドイツ/Kickboxtempel)

◆第19試合/日本vs世界・7対7/-59kg契約/3分3R・延長1R
(日本/K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)武尊 VS ヨーキッサダー・ユッタチョンブリー(タイ/ユッタチョンブリージム)

〈閉会式〉