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番外編  in PERUその1

クスコ~パロトア村~マチュピチュ~チョケキラオへ

 8月31日~9月15日まで、吉川はテレビ東京の特番のロケでペルーに出向いていた。かつて栄華を誇ったインカ帝国がスペイン人に滅ぼされ、黄金を略奪され、現在は主なきマチュピチュなどの遺跡が世界遺産に登録されているあのペルーである。

「この旅の企画をもらうまでは、みんなと同じように、インカ、マチュピチュ、ナスカの地上絵、センデロ・ルミノソ、日系移民フジモリ大統領くらいのイメージしかなかった。20年くらい前、バミューダ海域にあったモントセラト島のスタジオで1カ月くらいレコーディングしたことがあったけど、南米に近づいたのはそれぐらいで、やっぱり遠い国だよね。もともと飛行機が得意ではないので好んでは海外に行かないし、むしろ本の中で旅してるほうが好きなタイプだから」

 それでも吉川の中ではさまざまな期待がふくらんできた。

「今の時代って、未来にはエデンの園が待ってるような夢があるのかといったら、おそらくないと思う。果実に例えるなら、まだ青く甘酸っぱいうちはその先に憧れや楽しみを持つこともできるけど、熟れすぎたそれに待っている運命は、腐って落ちるだけ、みたいなね。だから過去のほうがロマンがあったりして、そこにどんな文明があってどんな人々がどんな暮らしをしていたのか、単純にワクワクする部分はあるよね。それともう一つは、“第三世界”と呼ばれるところで生きる人たちの気骨に触れたいという思いもあった」

 飛行機を乗り継ぎ、インカ帝国の首都であったクスコに到着したのは9月1日。標高3600メートルの高地の空はきれいに晴れ渡っていた。さっそく街に出ると、スペイン侵略の痕跡は、教会の多さで分かる。インカ時代の神殿が教会に変えられ、民家の屋根にもことごとく十字架が掲げられている。それを見て「ひとりで怒ってた」というのが吉川らしい。

 今回の旅は、いまだ発見されていない伝説のエル・ドラド(黄金郷)を探るものだ。一行はクスコからジャングルに入り、マチュピチュを訪れ、チョケキラオ遺跡へと向かうことになる。ジャングルのパロトア村では、焼いた毛虫や、ネズミとバクの丸焼きを振る舞われた。

「毛虫の焼いたのは“チーズフライみたいな味だ”って言われて、引っ張ると本当にチーズみたいにびよーんって伸びる。まあ内臓なんだろうけど、業に入れば業に従わないとカッコ悪いし、彼らはご馳走として薦めてくれているわけだから、いただかないと失礼だし。っで“よっしゃ!”ってなもんで食べたら、あれっ?これがまずくない。ネズミとバクはウマかったからね。丸焼きだから見た目は悪いけど(笑)」

 そしてマチュピチュでは、あまりの観光地化に「温泉街みたい」と複雑な思いにかられたが、「遺跡自体は本当に素晴らしかった」と感服した吉川である。

 そのマチュピチュから人々が忽然と姿を消した謎は、数百年たった今でも解明されていない。その後撮影隊は、伝説の黄金郷を20年間も探し続けている男性や、現地通訳として参加した、元センデロ・ルミノソの青年幹部で今は議員という男性をガイドに、ジャングルや断崖絶壁の山を進む。そして吉川は彼らと語らうことで、その生きざまにも感銘を受けることになる。それが2時間の特番ではどのように表現されるのだろうか。

(つづく)

*吉川がペルーロケを敢行した特別番組『聖なる黄金の都パイティティ』(仮題)は、9月28日(金)午後9時~10時48分まで、テレビ東京系で放送予定。

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クスコでは植民地時代の教会に“ひとりで怒ってた”吉川 山道を歩く。現地のガイドと張り合ったそうだが結果は…? マチュピチュをバックに
平底の船は、流れの緩やかな川にうってつけ 左肩にオウムがいるの、分かるかな? いくつもの山を越えて、旅は続く

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