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2009年08月24日

 

NEW CLASSIC GIG & 44th Birthday LIVE

 44歳になって初めての登場は、黒のTシャツに細身のデニム。広い肩幅と長い手足を見せつけながら、吉川は渋谷AXのステージで強烈なロック&ダンスを披露した。

 8月18日、吉川晃司44歳の誕生日に行われた『25th Anniversary プレミアム バースデイ イベント』には、抽選で選ばれたファンが集結。通常のライブとは異なるフリーイベントとなったこの日、「今日は楽しいお誕生日会のイベントだから」と、爆音を響かせたハードなステージングとは対照的なゆる~いトークを見せた吉川に、会場は熱く盛り上がった。衣装の一部として指輪がどうにも気になるようで、MCをしながら盛んに左手で指輪をぐるぐる回す。「コージー!」「キッカワー!」「アニキー!」などのかけ声に交じって「指輪どうしたのー!」と会場から飛ぶ声に、「なんかちょっと気になるんだよ!」と吉川。「ライジングに出たときに左手の薬指に指輪しててどうしたとか言ってるヤツがいたけど、たまたま右の指に入らなかっただけだから。俺は水球やってたから、指の太さとか長さが右と左で違うんだよ!」。しかし会場からはさらに「どうして左にぃ?」の声。一瞬とまどった吉川は、「そういう気分もあるんだよ(笑)」。「ほーら、もうゆるくなっちゃった」と言いながらも、通常とは違うアットホームな空気を楽しんでいるようだった。

 通常とは違うもうひとつのことが行われたのは、誕生日の数日前の8月15、16日に出演した『NEW CLASSIC GIG '09』でのステージ。今年で3回目となるこのライブは、クラシックのオーケストラとロックやR&Bがコラボするもので、土屋アンナ、青山テルマに続いて登場した吉川は、音楽の実験に果敢に挑戦。クラシックと見事に融合したステージを作り上げた。挑戦することが何よりも好きな44歳は、「フルオーケストラで歌うのは初めてで、気持ちよかった。こういう試みに呼んでもらって自分にもプラスになったし、うれしかった」と感想を語る。「クラシックって、エロイよね。すごくセクシーだと思った」と吉川。「俺はデビューしたころこそ電子音楽だったけど、今はどちらかというと生が好きで、むしろ生にこだわってどんどんやりたいし、こういうものに挑んでいかないと新しいものが見えてこない。普段は暴れん坊なステージだから、エンターテインメントとして成立させようと思ってすごいプレッシャーもあったんだけど、やってないことをやれたのがよかったし、食ったことない果物入れてミックスジュース作ってみたら“結構ウマイじゃん、こういうの”って感じかな。また果物の割合を変えて作ってみようかなっていうおもしろさだったね」。好奇心という海は、泳いでも泳いでも次々波がやってくる。しかし吉川は泳ぎは得意。これからも無防備ながらひたすらに泳ぎ続けるだけだ。時に太陽に照らされ、時に波に抱かれて満点の星空を見上げながら。

 44歳記念のステージの最後には特大のケーキが運ばれ、ハッピーバースディの合唱の後、強靱な肺活量でロウソクを一気に吹き消すと、さっそく指をつっこんで味見。素手でガシッとケーキをつかみとると、客席先方へポーンと投げた。争って取ったファンは手がベタベタに。そんなやんちゃな男は、この日のステージで2回のシンバルキックを披露。終了後の打ち上げでも、「トゲが足りない日本にシンバルキック! 今年はガンガン飛ばしていきたい」と宣言した。その言葉通り、今年の吉川には新プロジェクトが目白押し。連載では今後も報告&取材を続ける。


2009年08月10日

 

第67回 台東区谷中~文京区本郷

25年経っても変わらない、まずまずの人生

 8月3日、月曜日の『めざましテレビ』を見た人は吉川が出演していたことをすでにご存じだろうが、路地裏ウオーキングの取材に訪れたのは、『愛子のあいたいYOU』のコーナーを担当する皆藤愛子さん。1984年2月1日に吉川が『モニカ』でデビューする1週間前が誕生日だそうで、最初から「ガーン!」という衝撃をくらった吉川だった。

 谷中商店街を抜けたところにある駄菓子屋で合流した後、案内したのは、江戸ウチワを購入した『いせ辰』と、招き猫職人の作品が並ぶ『GALLERY猫町』。こちらは残念ながら閉館日だったが、ここで買った招き猫は吉川のスタジオに飾ってある。作家が作る一点モノがいたくお気に入りなのだ。しかし、どちらかというと犬派の吉川は、その理由を「俺、秋田犬に似てるでしょう」と説明していた。

 さんさき坂を歩きながらふと見ると、旨そうな和菓子屋『荻野』がある。目指すは団子なのだが、店のおかみさんが吉川を見つけると大喜びで大サービス。サインを書き、おしゃべりしていると、旦那さんも出てきて、路地裏スタッフ&テレビスタッフ全員に「ウチの名物の団子をどうぞ」と振る舞ってくれた。せっかくのご好意なのでいただくと、柔らかく、みたらしの味もほどよい甘辛加減の旨い団子だった。その後は谷中墓地で徳川慶喜を参り、いかにも細い路地を散策し、言問通りに出たとたんに「ことといきやがれ」と吉川がギャグを言い、古くて粋な鰻屋やバーなどを見学しながら、本郷の東大の近くに『こころ』という渋~い喫茶店を発見して喜び、最終目的地の、金魚を楽しむ納涼喫茶『金魚坂』へ向かった。そこでインタビューを受けた吉川は、25周年の節目ということもあり、さまざまに含蓄のある言葉を繰り出した。曰く、「俺は自分の知らない自分を見せてくれるものにいつもふれていたい。だから、そういうことを気付かせてくれる人に惹かれる。つまり自分と違うタイプ。恋愛もそうじゃない。恋愛って、自分では思いもよらない行動に出ることがあって、俺はどうしたんだって動揺したり、驚いたりするけど、そこで保険をかけると、人間どんどん小さくなっていっちゃう。ハダカでいれば皮膚だって強くなるからね」。物事に対して慎重派かどうかという話題では、曰く、「俺みたいに石橋を叩かないで泳いで渡っちゃうと、たまに思ったより流れが急で流されたり、石がぶつかってきたりする」。そして自身の音楽については、「絶対に変わるもんかと思ってるし、大事なことは変わらないことだと思う」と吉川は話を続けた。「まわりの景色がどう変わろうと、変わらないでいることの難しさ。人間って環境に左右される動物だからね。だから、田んぼのあぜ道を歩いていたときに培った思いを、その後25年経って再会して同じこと言ってたら、まずまずの人生かな」。なーんてね、と言いながら照れる吉川だった。

 吉川のなじみであるこの店は、金魚の養魚場に、食事も楽しめる喫茶店が併設され、金魚関連の小物も多く扱っている。店先では金魚すくいも楽しめるということで、さっそくチャレンジ。「皆藤さんとカップルっぽく見えるといいな(笑)」と言っていた吉川だったが、金魚すくいでも勝負は勝負。並んで座るもいきなり真剣な目つきに。狙ったのは水槽の中で一番存在感のある大きな出目金だった。

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吉川が招き猫を購入した『GALLERY 猫町』 和菓子屋『荻野』。だんご、ごちそうさま! 『金魚坂』で金魚すくい。1枚で3匹ゲット