NEW CLASSIC GIG & 44th Birthday LIVE
44歳になって初めての登場は、黒のTシャツに細身のデニム。広い肩幅と長い手足を見せつけながら、吉川は渋谷AXのステージで強烈なロック&ダンスを披露した。
8月18日、吉川晃司44歳の誕生日に行われた『25th Anniversary プレミアム バースデイ イベント』には、抽選で選ばれたファンが集結。通常のライブとは異なるフリーイベントとなったこの日、「今日は楽しいお誕生日会のイベントだから」と、爆音を響かせたハードなステージングとは対照的なゆる~いトークを見せた吉川に、会場は熱く盛り上がった。衣装の一部として指輪がどうにも気になるようで、MCをしながら盛んに左手で指輪をぐるぐる回す。「コージー!」「キッカワー!」「アニキー!」などのかけ声に交じって「指輪どうしたのー!」と会場から飛ぶ声に、「なんかちょっと気になるんだよ!」と吉川。「ライジングに出たときに左手の薬指に指輪しててどうしたとか言ってるヤツがいたけど、たまたま右の指に入らなかっただけだから。俺は水球やってたから、指の太さとか長さが右と左で違うんだよ!」。しかし会場からはさらに「どうして左にぃ?」の声。一瞬とまどった吉川は、「そういう気分もあるんだよ(笑)」。「ほーら、もうゆるくなっちゃった」と言いながらも、通常とは違うアットホームな空気を楽しんでいるようだった。
通常とは違うもうひとつのことが行われたのは、誕生日の数日前の8月15、16日に出演した『NEW CLASSIC GIG '09』でのステージ。今年で3回目となるこのライブは、クラシックのオーケストラとロックやR&Bがコラボするもので、土屋アンナ、青山テルマに続いて登場した吉川は、音楽の実験に果敢に挑戦。クラシックと見事に融合したステージを作り上げた。挑戦することが何よりも好きな44歳は、「フルオーケストラで歌うのは初めてで、気持ちよかった。こういう試みに呼んでもらって自分にもプラスになったし、うれしかった」と感想を語る。「クラシックって、エロイよね。すごくセクシーだと思った」と吉川。「俺はデビューしたころこそ電子音楽だったけど、今はどちらかというと生が好きで、むしろ生にこだわってどんどんやりたいし、こういうものに挑んでいかないと新しいものが見えてこない。普段は暴れん坊なステージだから、エンターテインメントとして成立させようと思ってすごいプレッシャーもあったんだけど、やってないことをやれたのがよかったし、食ったことない果物入れてミックスジュース作ってみたら“結構ウマイじゃん、こういうの”って感じかな。また果物の割合を変えて作ってみようかなっていうおもしろさだったね」。好奇心という海は、泳いでも泳いでも次々波がやってくる。しかし吉川は泳ぎは得意。これからも無防備ながらひたすらに泳ぎ続けるだけだ。時に太陽に照らされ、時に波に抱かれて満点の星空を見上げながら。
44歳記念のステージの最後には特大のケーキが運ばれ、ハッピーバースディの合唱の後、強靱な肺活量でロウソクを一気に吹き消すと、さっそく指をつっこんで味見。素手でガシッとケーキをつかみとると、客席先方へポーンと投げた。争って取ったファンは手がベタベタに。そんなやんちゃな男は、この日のステージで2回のシンバルキックを披露。終了後の打ち上げでも、「トゲが足りない日本にシンバルキック! 今年はガンガン飛ばしていきたい」と宣言した。その言葉通り、今年の吉川には新プロジェクトが目白押し。連載では今後も報告&取材を続ける。