息継ぎ、ダンゴ虫、夏目漱石
最近はリスナーからのお便りが多くてうれしい悲鳴の吉川晃司。毎回収録前の打ち合わせでは、お便りを読んでスタッフ一同と大盛り上がりなひとときを過ごすこともしばしば。番組では吉川晃司『ナイフ』が発表された2000年に出た新札・2000円札に「いいアイデアだと思ったのに、どこいっちゃったんだよ!」と叫び、RESPECTSのコーナーでは「ツェッペリン派とパープル派まっぷたつだった」その昔、「パープル派のふりしてたけど、本当はツェッペリンも好きだった」とこっそり明かす。お便りコーナーで「できるだけ多く答えようよ」とたっぷりリスナーからの質問に答えていく。
カラオケで吉川の歌がうまく歌えないと聞かれたら「これは困った! 言われて気付いたんですが、私の曲はブレスが少ないんですよ。水泳をやってたせいでしょうねー。一番いいコツは息をしないこと(笑)。というのは冗談で、プールで50mダッシュしてから1曲、慣れてきたら200mダッシュしてから1曲って練習してみてはどうでしょうか!」。末の息子が中3にもなって筆箱でダンゴ虫を飼ってるんだけどどうしましょう?と聞かれると「未来のファーブルかも。ダンゴ虫はおとなしいし、虫の選択は悪くない」と“そこかよ!”という回答。しかし「日本の教育って右へ倣えで洗脳してるみたいじゃないですか。そう考えると、息子くん、私は評価できると思います!」とポジティブな評価を下しもする。
今回のリスナーへの答えの白眉は、お薦めの小説を教えて!(ただし中国史関連を除く)という質問だった。
「一番は夏目漱石です。北方さんにも、知り合いの作家さんみんなにも薦められたんですけどね。40歳を過ぎて初めて漱石のすごさを知りました(笑)。漱石って中高生のころに一回は読むじゃないですか。それで分かったつもりになっちゃうのは間違いだったんだな。思考能力もたいしてないときに読んだってそりゃ分からない。漱石はこの先の文明の末路を予想していたんです。人間関係が希薄になることとか、私がよく“文明の堕落”と呼ぶことをすでに言い当ててるわけですよ。『坊っちゃん』なんてバカボンのパパとよく似ていて、実にすばらしいです。どうしてもね、一度読んだものは読んだと思って再読しないことが多いでしょうけど、知識として頭に入ったからって“知恵”にはならない。知識と経験があって、初めて身にしみ込んで使える知恵になるんだよね。だからもう一度夏目漱石を読んでみてください」
リスナーからの質問には誠心誠意答えてます。これからもみなさんのお便り、お待ちしております。
今月のオンエアリスト
■吉川晃司『Checkmate in blue』
『Double-edged sword』収録。ムーディーなバラード
■吉川晃司『ナイフ』
「ナイフの香りがするヤツでいたいと思って」。2000年リリース
■レッド・ツェッペリン『移民の歌』
「パープル派は体育会系、頭がいいヤツはツェッペリン派のイメージ」
■鳴海荘吉『Nobody's Perfect』
「タイトル長いけど、12月18日公開の仮面ライダー、よろしく」
■SHOGUN『Bad City』
12月の朗読劇『不在証明―松田優作 二十一年の曳航―』にちなんで
JFN『D.N.A.~ロックの殿堂~』吉川晃司“エッジ・オブ・ハート”……日本に「ロック」という言葉が誕生して数十年。激動の時代を駆け抜けてきたミュージシャンたちがDJとして登場。吉川晃司は毎月第4週に登場。全国14局で放送。※東京での放送はありません。ポッドキャスティング版も配信中!(http://www.jfn.co.jp/dna)