びっくり公園とやさしいわき水
吉川が善福寺川緑地を歩くのはこれで4回目。車で吉祥寺まで来てから歩いたこともあれば、都心の仕事場から長い距離を歩いてきたこともあるという。
「地図なんか見て緑色の公園の印があると、“何だろう? ちょっと行ってみるか”って感じだね。この先にもおもしろい公園があるから、後でそこも案内するよ」
鳴き続けるセミの声の中を吉川はズンズン進む。この夏の暑い時期も仕事場への往復はほとんど歩いていたそうで、「軽い熱中症になっちゃった」ということだ。「歩くのはいいことだけど、そこだけはホント気をつけないと。俺は軽くて済んだけど、無理すると大変なことになるからね。まず水分の補給は欠かしちゃいけないし、ただの水は体への吸収が遅いから、汗で出る塩分補給のために塩をなめるのがいいみたい。それもただの塩じゃなく、ミネラルを含んだ岩塩がいいらしいよ。あとはスポーツドリンク系ね。女の人は途中でトイレに行くのが恥ずかしかったり面倒だったりするみたいであまり水分を取ろうとしないけど、それは絶対ダメだよ。あとは熱くなったら頭を冷やして、一番いいのは大木の木陰を歩くこと。とにかく疲れたら休むことだね」
この日も途中のコンビニでアイスキャンディーを買って食べたりして暑さをしのぎ、水分片手にひたすら歩いた。「♪タラララッタラーラッタ、タッタラッタラー」。吉川が口ずさんでいたのは『コンバット』のテーマ曲。「男が何人かで歩いてると思い出しちゃうんだよね。もちろん本物の戦争は絶対反対だけど、ビッグ・モローが茂みをかき分けながら歩いてたじゃない。こんな感じでさ…」。自然は人を童心に帰すというのは、どうやら本当らしい。
「ここだよ!」。案内されてたどり着いたのは、緑地を抜けて住宅街を進んだところにある『大田黒公園』。以前は個人の邸宅だった場所を公園として残したもので、小さなせせらぎと緑の芝生が美しい。「一度この前を車で通ったことがあって、公園だ!と思って入ろうとしたけど、後ろから車が来て、止められなくて、通り過ぎて戻ろうと思ったら道が分からなくなっちゃった。で、歩いて来たとき、確かこのへんだったと思って交番で聞いたんだけど、入り口があまりに立派だったから夢がふくらみすぎちゃって、最初は“あれ?こんなもん?”(笑)。それで“おもしろい公園”って説明したんだけどね。とにかく入り口が豪華すぎる(笑)。でもこれが個人の家だったってすごいよね。俺もこういうところに住んでみたいね」。芝生を望む休憩所で一休みすると、ちょうど昼食の時間となった。「確かこのへんに食べるとこ、あったよ」と、吉川が先導して店探しを始めたが…なかなか見つからない。「おそらくこの先だから」「絶対あったはずだから」と、汗だくで空腹のスタッフのモチベーションが下がらないように気を使ってくれる先導者だった。
ランチはとてもおいしかった。復路では「これ何だろう?」とさまざまな植物に興味を示しながら、スタート地点の大宮八幡宮へと戻る。
この日のシメは、境内にあるわき水。本殿の入り口に向かって右側にある小さい社に、ご神水はあった。“みなさんで楽しむものだから”と、大きなタンクに入れて持ち帰らないよう張り紙がしてある。給水時間は限られているが、まだ時間内。蛇口から出てきた冷たい水は、売り物の水とも、水道水とも違う、疲れた体に心地よくなじむやさしい味がした。
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鳴き続けるセミの声の中を吉川はズンズン進む。この夏の暑い時期も仕事場への往復はほとんど歩いていたそうで、「軽い熱中症になっちゃった」ということだ。「歩くのはいいことだけど、そこだけはホント気をつけないと。俺は軽くて済んだけど、無理すると大変なことになるからね。まず水分の補給は欠かしちゃいけないし、ただの水は体への吸収が遅いから、汗で出る塩分補給のために塩をなめるのがいいみたい。それもただの塩じゃなく、ミネラルを含んだ岩塩がいいらしいよ。あとはスポーツドリンク系ね。女の人は途中でトイレに行くのが恥ずかしかったり面倒だったりするみたいであまり水分を取ろうとしないけど、それは絶対ダメだよ。あとは熱くなったら頭を冷やして、一番いいのは大木の木陰を歩くこと。とにかく疲れたら休むことだね」
この日も途中のコンビニでアイスキャンディーを買って食べたりして暑さをしのぎ、水分片手にひたすら歩いた。「♪タラララッタラーラッタ、タッタラッタラー」。吉川が口ずさんでいたのは『コンバット』のテーマ曲。「男が何人かで歩いてると思い出しちゃうんだよね。もちろん本物の戦争は絶対反対だけど、ビッグ・モローが茂みをかき分けながら歩いてたじゃない。こんな感じでさ…」。自然は人を童心に帰すというのは、どうやら本当らしい。
「ここだよ!」。案内されてたどり着いたのは、緑地を抜けて住宅街を進んだところにある『大田黒公園』。以前は個人の邸宅だった場所を公園として残したもので、小さなせせらぎと緑の芝生が美しい。「一度この前を車で通ったことがあって、公園だ!と思って入ろうとしたけど、後ろから車が来て、止められなくて、通り過ぎて戻ろうと思ったら道が分からなくなっちゃった。で、歩いて来たとき、確かこのへんだったと思って交番で聞いたんだけど、入り口があまりに立派だったから夢がふくらみすぎちゃって、最初は“あれ?こんなもん?”(笑)。それで“おもしろい公園”って説明したんだけどね。とにかく入り口が豪華すぎる(笑)。でもこれが個人の家だったってすごいよね。俺もこういうところに住んでみたいね」。芝生を望む休憩所で一休みすると、ちょうど昼食の時間となった。「確かこのへんに食べるとこ、あったよ」と、吉川が先導して店探しを始めたが…なかなか見つからない。「おそらくこの先だから」「絶対あったはずだから」と、汗だくで空腹のスタッフのモチベーションが下がらないように気を使ってくれる先導者だった。
ランチはとてもおいしかった。復路では「これ何だろう?」とさまざまな植物に興味を示しながら、スタート地点の大宮八幡宮へと戻る。
この日のシメは、境内にあるわき水。本殿の入り口に向かって右側にある小さい社に、ご神水はあった。“みなさんで楽しむものだから”と、大きなタンクに入れて持ち帰らないよう張り紙がしてある。給水時間は限られているが、まだ時間内。蛇口から出てきた冷たい水は、売り物の水とも、水道水とも違う、疲れた体に心地よくなじむやさしい味がした。
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