ファンの心理をうまく突く「テニミュ」と「宝塚」
こんにちは、中井です。猛暑日が続いた今年の夏、皆さんはいかが過ごされましたか?
私は、この3年ほどハマッている『ミュージカル「テニスの王子様」』、通称『テニミュ』に通い、東京公演だけで6回観ました(笑)。『テニミュ』は1年半か2年でキャストが入れ替わる卒業システムで、今回の公演で3代目青学(せいがく=主人公が所属する学校)メンバーが、ひとりを除いて卒業します。演技も踊りも歌も、「上手くなってきたな」と思うころにメンバーを変えるこのシステムは、彼らの成長過程に想いを重ねるファン心理をうまく突いていて、おかげでこのリピート率です。ハイ、乗せられてます(笑)。
『テニミュ』のずっと前からハマッている宝塚、その卒業生が集まった『DANCIN’ CRAZY』も、ヅカファンの心理をうまくつかんだステージでした。近年のOGの中でも、特に踊りで評価の高い紫吹淳さん、湖月わたるさん、朝海ひかるさんらに加えて、大浦みずきさんという世代がやや上の踊りの名手が参加されたことに大きな意味がありました。というのは、現役だったらありえない顔合わせなんです。さらに、私は大浦さんの宝塚時代を知りませんが、非常に期待されながらケガでできなかった踊りがあって、幻となっていたその曲を今回踊ったということで、客席で泣いている方も多かったんですよ。
女性の役も男優さんが演じる、蜷川幸雄さん演出のオールメール・シリーズは、成宮寛貴さんと小栗旬さん主演の『お気に召すまま』で、ひとつの完成形を見たのではないでしょうか。今回は再演でしたが、成宮さんはこれまで観たどの作品よりも上手くなっていて、本当に“男性に扮した女の子”に見えました。愛らしさだけでなく、恋する女の子ならではの勝気さまで出ていて良かったですね。対する小栗君は、じっとしているより動いているほうが魅力的。舞台中央の大きな木に登ると、その枝の揺れと、青年期特有のどこか危うい揺れ感が重なって、それだけでドキドキさせられました。同シリーズの『間違いの喜劇』の美術も森でしたが、森の中って“迷い込んで出会う”イメージがあります。
私はこれから森ではなく、世界陸上の仕事で大阪に行ってきます!
中井の気になる!!◆こまつ座+シスカンパニー『ロマンス』(三軒茶屋・世田谷パブリックシアター ~9月30日) ◆劇団☆新感線『犬顔家の人々』(池袋・サンシャイン劇場 ~9月9日) ◆『ミザリー』(新宿・シアターアプル 9月29日~10月10日) ◆『ドラクル』(渋谷・シアターコクーン 9月1~26日) ◆『シェイクスピア・ソナタ』(渋谷・PARCO劇場 8月30日~9月26日) ◆イキウメ『散歩する侵略者』(表参道・青山円形劇場 9月12~16日) ◆宝塚宙組9月公演『バレンシアの熱い花』(東京宝塚劇場 ~9月30日) ◆歌舞伎座『秀山祭九月大歌舞伎』(歌舞伎座 9月2~26日)