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とても意味ある企画だった新国立劇場の「シリーズ・同時代」

 こんにちは、中井です。オリンピックが連日盛り上がりを見せていますが、私も連日劇場で盛り上がっています。

 新国立劇場の『シリーズ・同時代』は、とても意味のある企画だったと思います。未知数の部分も多い小劇場の若い作家と、すでに名の知られた演出家の組み合わせを、続けて3作見られたのは新鮮でした。このシリーズで初めて作品に触れた方もいて、その人の劇団の作品も観たくなったりと、刺激を受けました。そのシリーズの最後を飾ったのが『まほろば』。脚本はモダンスイマーズの蓬莱竜太さん、演出は栗山民也のコンビです。蓬莱さんは男性中心の話を書くことが多いのですが、栗山さんのアドバイスで今回初めて、女性だけしか出てこない物語を書かれたそうです。観る前の私は「蓬莱さんが女性の話?」と違和感があったのですが、心配は不要でした。やっぱりせりふは上手いし、女性の人生についていろいろと考えさせられました。少し前まで日本には「女は結婚して子供を産むのが当たり前」という考え方がありましたよね。今は価値観も多様化して、私自身そういう道を選ばなかったわけですが、キャリアウーマンの予想外の妊娠が昔から続くお祭りと絡むことで「女性→産む性」という大きな流れが自然に感じられました。

 劇団☆新感線の『五右衛門ロック』は、もうじき閉館する新宿コマ劇場で新感線が大暴れした、派手で楽しい、まさにお祭りのような公演でした。この劇団が豪華な客演さんを呼ぶことはもう珍しくありませんが、北大路欣也さんとはさすがに意外でしたし、北大路さんと松雪泰子さんのデュエットが聞けるなんて! いいものを見せていただきました。

 松尾スズキさんが作・演出した『女教師は二度抱かれた』も良かったです。市川染五郎さんの前で歌舞伎俳優の役を演じた阿部サダヲさん、きっと大変だとは思うんですが、観ていてとても納得できました。「歌舞伎をぶっ壊す!」と意気込む歌舞伎俳優さんがいるとしたらこういう人なんだろうな、というこちらのイメージが、本当に人間の形になって動き出した気がしました。過去の事件が連鎖反応を起こして、いろんな人を不幸にし、いろんな人を狂わせるという内容で、切なくもあり悲しくもありなのに、やっぱり笑ってしまうおかしさは、松尾さんならではなんでしょうね。浅野和之さんが何でもできる役者さんだということも、よく分かりました。

中井の気になる!!◆『ミュージカル テニスの王子様 THE IMPERIAL PRESENCE氷帝feat.比嘉』(9月26日まで全国各地) ◆『赤坂大歌舞伎』(赤坂ACTシアター 9月3~20日) ◆『人形の家』(渋谷・シアターコクーン 9月5~30日) ◆宝塚星組『スカーレット・ピンパーネル』(東京宝塚劇場 8月22日~10月5日) ◆宝塚月組『グレート・ギャツビー』(日生劇場 9月1~23日) ◆The shampoo hat『葡萄』(下北沢・ザ・スズナリ 9月10~23日) ◆ナイロン100℃『シャープさんフラットさん』(下北沢・本多劇場 9月16日~10月19日) ◆ワンダフルズ『世界の博覧会』(下北沢・駅前劇場 9月17~23日)

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Profile

中井美穂 (なかい・みほ)
95年、フジテレビ退社後フリーアナウンサーに。現在『旅の香り』(テレビ朝日系・日曜18:56~)、『タカラヅカ cafe break』(MXテレビ・月曜22:00~)に出演。2007年1月スタート『世界陸上~We Love アスリート~』(TBS・金曜25:25~)でのMC、また8月25日~9月2日に開催される『世界陸上大阪大会』でもメインキャスター務める。『STORY』(光文社)連載コラムも好評!