無意識に「70年代に戻りたい」モードに入っていたみたい
こんにちは、中井です。2008年もたくさんの舞台を観て、たくさん笑ったり感動したり……。11月も豊作でした!
まずは表現・さわやかの『美少年オンザラン』。逃げる美少年、というタイトルからして私のツボで、どんな美少年を見せてくれるのかとワクワク。開演前に買ったパンフやグッズで、出演者の皆さんが70年代アイドルになりきっているのを観て、さらに期待が倍増していたのですが、本編に美少年らしい人物は登場せず(笑)。それでもおもしろかったんですが、後半は意外にもグッと来ました。コントに徹するというより、大きなお話が根底にあって、それが収束していく時に胸に迫るものがあったんです。でも、終わった途端に感動したせりふを忘れているのは、さわやかの笑いの強さですよね?
ウーマンリブの『七人は僕の恋人』も、女優陣が活躍する話だと思っていたら──実際に大活躍されるんですが──、観終わったあと頭の中をループしていたのは、池田成志さんが演じた“老いたアイドル、ズッキー”と、客入れ客出しの時に流れていた歌謡曲『原宿キッス』でした。これは私が無意識に「70年代に戻りたい」というモードになっているのでしょうか(笑)。伊勢志摩さんのパチンコキャラや、荒川良々さんと双子に扮した峯村リエさんも最高だったんですが。
『表裏源内蛙合戦』は、4時間10分という長い上演時間をまったく退屈させない作品でした。江戸のさまざまな物売りをひとつずつ丁寧に見せていくのは“大いなる無駄”と言えば言えるのですが、それを堂々とやっておもしろく見せるのが、さすが蜷川幸雄さんです。主演の上川隆也さんも、蜷川作品に初参加とは思えない堂々たる演じっぷりでした。上手さに加えて大らかさがあり、改めて、いい役者さんだと思いました。
宝塚は星組が全国ツアーで上演した『外伝ベルサイユのばら-ベルナール編-』を観に静岡へ。これは原作者の池田理代子先生が宝塚のために脚本を書き下ろした三部作のラストを飾る作品です。主演のトップコンビ、安蘭けいさんと遠野あすかさんは、歌もお芝居も上手でスター性もあるふたり。でも6月の退団が決まっていて「このコンビを観られるのはあとわずか」というファン心理から、一層キラキラ度が増しました。レヴューの『ダンディズム』も含め、素晴らしい舞台を観ることができ、静岡まで行った甲斐は十分にあったのでした。
中井の気になる!! ◆「新春浅草歌舞伎」(浅草公会堂 1月2~27日) ◆宝塚月組「夢の浮橋」「アパショナード」(東京宝塚劇場 1月3日~2月8日) ◆野田地図「パイパー」(渋谷・シアターコクーン 1月4日~2月28日) ◆「志の輔らくご in PARCO 2009」(渋谷・PARCO劇場 1月5~27日) ◆早乙女太一 新春特別公演「わらべうた」(青山劇場 1月6~18日) ◆宝塚雪組「カラマーゾフの兄弟」(赤坂ACTシアター 1月6~14日) ◆「スーザンを探して」(日比谷・シアタークリエ 1月6日~3月5日) ◆アクサル「11人いる!」(新宿御苑前・シアターサンモール 1月6~12日) ◆「冬物語」(彩の国さいたま芸術劇場 大ホール 1月15日~2月1日) ◆「リチャード三世」(赤坂ACTシアター 1月19日~2月1日)