宝塚未体験者にすすめたい「太王四神記」と「逆転裁判」
こんにちは、中井です。暖かくなって、劇場通いがますます楽しい季節ですね。
時々聞かれる質問に「宝塚っておもしろいんですか?」というものがあります。そんな時、私はなるべく具体的な作品を例に出して説明するんですが、先月観た花組の『太王四神記』と宙組の『逆転裁判』は、ヅカの強みと魅力がたっぷり詰まっていて、その説明にとっても役立ちました。『太王』はNHKでも放送されていたヨンさま主演の韓国ドラマが原作。全24話を2時間半にまとめるわけですから、話はかなりカットされます。でも、ファンタジー&コスチュームものはヅカにアドバンテージあり。男役がメインという大原則ともぴったり合って、テンポのいい見どころいっぱいの作品になりました。『逆転』は、同名ゲームソフトが原作です。ゲームソフトから舞台をつくるという発想に驚きましたが、考えてみたらキャラ設定がはっきりしているのはヅカ向き。無理なくハマりました。どちらもこれから2度目の上演がありますから「宝塚っておもしろいの?」と考えている未体験者の皆さんにお薦めしたいです。
モダンスイマーズの『トワイライツ』とグリングの『吸血鬼』は、偶然ですが、いつものトーンと違う作品でした。前者は蓬莱竜太さんの描く恋愛劇ということで、どんな話になるのか興味津々でした。それが意外なほど暗くて厳しい愛の形が描かれていて驚きました。決して幸せにはなれないけれど、出会ってしまった以上、離れられない関係がある。そんなふたりの物語でした。後者は、主人公である脚本家が、かつての恋人の死の理由をたどっていく話です。救いはありますが、老人介護など厳しいエピソードも挟まれます。KERAさんも松尾スズキさんも劇作家を主人公にした作品を書いていましたが、つくづく、書く仕事って大変なんだなって思いました。
『地球に落ちてきた男』は、初演と再演の印象のあまりの違いに驚きました。カスパー・ハウザーという実在の人をモチーフにしているのですが、初演は、言葉も話せない字も読めない、どこで誰に育てられたのかわからない可哀想な人の話だと思っていたのに、今回は始まった途端に「これは私だ!」と感じたのです。私が成長したのかもしれませんが、主役を演じたのが役者でありダンサーでもある舘形比呂一で、この人の力も偉大でした。きれいに動く肉体は雄弁だと痛感しました。
中井の気になる!! ◆ミュージカル「回転木馬」(天王洲銀河劇場 3月19日~4月19日) ◆宝塚星組「My dear New Orleans(マイ ディア ニューオリンズ)」(東京宝塚劇場 3月27日~4月26日) ◆SHOW STAGE NO.1「Triangle~ルームシェアのススメ~」(渋谷・PARCO劇場 3月27日~4月19日) ◆シリーズ・同時代【海外編】Vol.2「シュート・ザ・クロウ」(初台・新国立劇場 小劇場 4月10~26日) ◆「淫乱斎英泉」(東池袋・あうるすぽっと 4月2~12日) ◆表現・さわやか+B-amiru「ザ ワースト オブ 表現・さわやか」(新宿・シアターブラッツ 4月3~10日) ◆「夜は短し歩けよ乙女」(新大久保・東京グローブ座 4月3~15日)