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劇団公演だからこそ出来た!? ナイロン100℃『神様とその他の変種』

 こんにちは、中井です。皆さんは大型連休をどう過ごされましたか? 私はせっせと劇場通い。いつもと変わらぬ日々でした。

 まず庭劇団ペニノのアトリエ、はこぶねに初めて行ってきました。ごく普通のマンションの一室で、30人ぐらいでいっぱいになる客席と小さな舞台がつくられています。でも舞台上の美術は細部までつくり込まれていて、終演後、写メを撮らせてもらったくらい(撮影していいとのことでした)、緻密でした。タイトルが『苛々する大人の絵本』なので、どうイライラする話なのかと思っていたら、誰かの夢を形にしたような、中学生男子のエロ妄想を具現化したような、不思議な内容でした。でも私の頭の中に普段浮かんでいることを1時間切り取ったら、きっと大差はないはず。「舞台を観る」という行為の中で、無意識のうちに「観る側」と「つくる側」を分けて考えがちでしたけど、本当は頭の中は似たようなもので、それを形にするかしないかの違いだけなのかな、と考えたりしました。

 新国立劇場で田村孝裕さんが演出した『シュート・ザ・クロウ』も、登場人物にリアリティーがあっておもしろかったです。翻訳劇らしからぬ日常的な空気が感じられて、また同時に、4人の男優さんがみんなタイル張り職人に見えました。田村さんには男芝居や翻訳モノのイメージがなかったのですが、さすがですね。次回作がご自身の脚本で四姉妹を中心にした『ゼブラ』とまったく違う世界なので、この作品を経て『ゼブラ』がどう変わるのか、とても楽しみになりました。

 それからナイロン100℃の『神様とその他の変種』。またもやKERAさんにヤラれました。さんざん笑ったり怖い気持ちになったあと「ああ、私たちの家も動物園と同じ、雨ざらしなんだな」と納得させられて。作品ごとにやっていることが違うのに、でも最終的にはKERAさんしか書けないと納得させられる確かなものがあるんですよね。特に今回は、劇団公演だからこそ出来た作品だと思いました。作・演出家の望む形を短時間でつかめる役者さんが集まっている凄さ。だって峯村リエさんが演じた役なんて相当難しい役ですし、みのすけさんだからこそ11歳の少年を自然に演じられたはず。そこに山内圭哉さんや水野美紀さんという外部の方が新鮮かつ、この作品にしかない空気を注いでくれて大満足でした。それにしても、やっぱり音楽がかっこいい。毎度ですがサントラ化、希望します!

中井の気になる!! ◆『夏の夜の夢』(初台・新国立劇場 中ホール 5月29日~6月14日) ◆『江戸の青空』(三軒茶屋・世田谷パブリックシアター 5月24日~6月7日) ◆ハイバイ『リサイクルショップKOBITO』(こまばアゴラ劇場 6月5~16日) ◆『女信長』(青山劇場 6月5~21日) ◆『桜姫─現代劇─』(渋谷・シアターコクーン 6月7~30日) ◆『ゼブラ』(日比谷・シアタークリエ 6月9~29日) ◆『グローリーデイズ』(新宿FACE 6月11~25日) ◆ホリプロ『炎の人』(天王洲 銀河劇場 6月12~28日)

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Profile

中井美穂 (なかい・みほ)
95年、フジテレビ退社後フリーアナウンサーに。現在『旅の香り』(テレビ朝日系・日曜18:56~)、『タカラヅカ cafe break』(MXテレビ・月曜22:00~)に出演。2007年1月スタート『世界陸上~We Love アスリート~』(TBS・金曜25:25~)でのMC、また8月25日~9月2日に開催される『世界陸上大阪大会』でもメインキャスター務める。『STORY』(光文社)連載コラムも好評!