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2008年06月17日

 

「退団」で2人のデュエットが観られなくなるのは残念です

 こんにちは、中井です。今月は、小さな劇場で1カ月のロングランという公演を2本観ました。

 ひとつはモダン・スイマーズの『夜光ホテル』。下北沢のoff offシアターで、客演に萩原聖人さんを迎えた男性ばかり5人の作品でしたが、「男子の集団を書かせたらやっぱり蓬莱竜太は上手い!」と、改めて感心させられました。かつてドラマで活躍していた役者さんが舞台に出るようになるのは珍しくありませんが、この作品は、萩原さんが「この作家とやりたい」と思い、蓬莱さんも「この役者にこういう役を書きたい」と感じたことが仕上がりに出ていたと思いました。それによって劇団員の方も刺激を受け、一層の緊張感が生まれたのではないでしょうか。吉田秋生さんのマンガの主人公のようなヒーローが、萩原さんにピッタリでした。

 もう1本は、森下のベニサン・ピットで公演した阿佐ヶ谷スパイダースの『失われた時間を求めて』。不条理劇で、観終わって「なんじゃ、こりゃ!?」と思いましたが、「わからない!」と突っぱねたくなるのではなく、「なんだったのだろう?」とじっくり考えたくなる難しさでした。長塚さんは秋から1年間イギリスに行くそうですが、その前に劇団としてこういう作品を見せてくれたのは意味があったと思います。できればもう 1回観たかった。

 宝塚月組の『ミー・アンド・マイガール』は、ハッピーな気持ちになって劇場から帰れるミュージカルでした。作品自体はスタンダードで日本でもよく上演されていますが、宝塚で前回上演されたのは13年前、天海祐希さんのさよなら公演でした。今回、瀬名じゅんさんと彩乃かなみさんが主演で、彩乃さんがこの舞台で退団というタイミングでした。

 お二人ともイメージにぴったりで、一途にお互いを想う純粋な姿に心が温かくなりました。花組時代から好きだったお二人のデュエットダンスをもう観ることができなくなるのが本当に残念です。そういえばこの舞台には、17年前の宝塚初演時にも出演されていた未沙のえるさんが同じ役で出ていらっしゃいました。主演の役者さんが輝くためには、こうしたベテランの方の力が本当に重要。それが内部にあるのも宝塚の魅力でしょう。

 宝塚は『ベルサイユのばら──ジェローデル編』も良かったですよ。全国公演用の演目で、私は千葉の市川で観たのですが、どこの会場でやっても“宝塚の世界”なのは、訓練された生徒さんたちの力量のたまものです。

中井の気になる!!◆ダンダンブエノ『ハイ ミラクルズ』(青山円形劇場 6月20~29日) ◆『かもめ』(赤坂ACTシアター 6月20日~7月21日) ◆G2プロデュース『A MIDSUMMER NIGHT'S DREAM』(池袋・東京芸術劇場 中ホール 6月22~29日) ◆シリーズ・同時代Vol.1『混じりあうこと消えること』(初台・新国立劇場 小劇場 ~22日) ◆シリーズ・同時代Vol.2『まほろば』(初台・新国立劇場 小劇場 6月27日~7月6日) ◆D-BOYS 『ラストゲーム』(青山劇場 6月20~27日)


2008年04月23日

 

「それは言わない約束でしょ?」タブーを犯すポツドール「顔よ」

 こんにちは、中井です。暖かくなって、劇場通いが一層、楽しい季節ですね。

 今月もたくさんのおもしろい舞台に出合えましたが、まずはポツドールの『顔よ』。顔の美醜を扱った作品でしたが、この問題はタブーも多いし、つくる側も観る側もしんどいテーマだと思います。タブーを犯すのはポツドールの得意技ですが、今回も「それは言わない約束でしょ?」の約束が次々と破られるんですね。

 言う人、言われる人、どちらの立場に立っても痛い。役者さんの緊張感あふれる演技で、その痛みが心にヒリヒリ刺さります。でもこのヒリヒリは、舞台でしか味わえない貴重な感覚です。

 サモ・アリナンズの『洞海湾』も、ヒリヒリする話でした。ただこちらは、裏のない笑いがたくさん絡むんです。暴力シーンは多いし、人はたくさん死ぬし、話はひどいと言えばひどい(笑)。でも、宇多田ヒカルのデビューのころの物真似とか、コンプレックスの当てぶりとか、笑いが体当たり系で、ちょっと古いんです。

 でもその古さやむき身な感じが、話をいい具合に救ってくれる。だから後味が全く悪くありませんでした。座長の小松和重さんをはじめ上手な役者さんも多くて「上手くて楽しくてひどい話ってあるんだな」と。サモアリはこの公演で活動休止とのこと、残念ですが、松尾スズキさんの作・演出で、素晴らしい公演が打てたと思います。

 そして『どん底』もおもしろかったです、とっても! 私は原作を知らないのですが(ナースチャという名前の娼婦を、ずっと「ナースちゃん」と呼ばれていると勘違いしていたくらいです)、この作品は本当に群像劇なんですね。どんな状況をどん底と感じるかはその人次第ですが、過去も価値観もさまざまな人が登場して、何がどん底か、何が救いかもまちまちです。

 最終的にほとんどの人は同じ場所にいるんだけれど、幸せになったように見えたり、その逆だったり、変わらないように見えたり。20人近い登場人物が、全員ちゃんと印象に残っています。それは上演台本と演出のKERAさんの力で、改めてKERAさんのすごさを感じました。

 同時期に宝塚を退団したふたり、朝海ひかるさんの『トライアンフ・オブ・ラブ』と、湖月わたるさんの『カラミティ・ジェーン』がこれまた同時期にあったのも興味深かったです。いずれも宝塚時代には見られなかった面をうまく引き出せて、今後がますます楽しみです。

中井の気になる!!◆モダンスイマーズ「夜光ホテル」(下北沢・オフシアター 5月3日~6月1日) ◆シスカンパニー「瞼の母」(三軒茶屋・世田谷パブリックシアター 5月10日~6月8日) ◆M&O playsプロデュース「まどろみ」(池袋・あうるすぽっと 5月15~25日) ◆宝塚月組「Me&My girl」(宝塚大劇場 ~5月5日)◆猫のホテル「けんか哀歌」(下北沢・本多劇場 5月1日~11日) ◆月影番外勝負「物語が、はじまる」(赤坂RED/THEATER 4月23日~5月4日) ◆阿佐ヶ谷スパイダース「失われた時間を求めて」(森下・ベニサンピット 5月8~27日)


2008年03月18日

 

親孝行兼ね博多座『二月花形歌舞伎』--若手公演の楽しみ方を再確認

 こんにちは、中井です。いよいよ春本番ですね。私はひと足お先に、福岡で春を感じました。母と博多座で『二月花形歌舞伎』を観てきたのです。母はこの数年、市川亀治郎さんの追っかけ(笑)で、親孝行も兼ねて行ってまいりました。

 そして行った甲斐がありました! この公演は、1月恒例の浅草歌舞伎が、同じ若手メンバーで初めて地方公演を実現させたもの。私は浅草歌舞伎も観たのですが、演目をすべて変えられるところは、さすが歌舞伎です。

 特に良かったのは『蜘蛛糸梓弦(くものいとあずさのゆみはり)』。

 亀治郎さんが六役早変わりしたのですが、ひと役ひと役が丁寧につくり込まれ、昔から伝わる作品を自分のものにしようという亀治郎さんの執念を感じました。それに、こういうケレン味あふれる演目を若い人が演じると、すっぽんに飛び込む動作ひとつにもスピード感があって、作品本来のスペクタクル性が存分に感じられ、引き付けられました。

『車引』もそう。松王丸の中村勘太郎さん、桜丸の亀治郎さんが花道から走ってくるシーンがあるのですが「血気盛んな青年が、急を聞いて駆けつけるなら、これぐらい勢いがあるだろうな」と納得できたのです。彼らはこの先も『車引』をやると思いますが、どれだけ成長したかを観るのも、歌舞伎の楽しみのひとつ。そのためにも、こうした若手公演はお勧めですよ。

 もうひとつ興奮したのが『空白に落ちた男』でした。水と油というパントマイムのユニットで活躍されていた小野寺修二さんというダンサーが、クラシックバレエで世界的に活躍した首藤康之さんを主演に迎えたダンス公演で、分類するならコンテンポラリーダンス。でも、ものによっては難解になりがちなコンテンポラリーダンスが、ストーリーも分かる、笑える、自分の日常とつながっていると感じる、楽しい内容だったのです。

 ダンスの水準も高く、世界ツアーに回れるのに、と思いました。ベニサン・ピットで1カ月のロングラン、という公演形態もいいですよね。

 公演形態といえば、夜8時からきっかり1時間半の、コント・オムニバスを上演した親族代表も素敵です! こういう公演がもっと増えてくれると大人はうれしいのですが。『発電所』は5人の作家さんが書いた5本のコントで、どれもちょっとずつ意地が悪く、本当におかしかった。知らない作家さんの今後の作品も、ぜひ観てみたいと思いました。

中井の気になる!!◆「トゥーランドット」(赤坂ACTシアター 3月27日~4月27日) ◆「49日後……」(渋谷・PARCO劇場 4月12日~5月6日) ◆「FROGS」(天王洲 銀河劇場 3月19~23日) ◆ヤン・リーピンの「シャングリラ」(渋谷・Bunkamuraオーチャードホール ~22日)◆宝塚宙組「黎明(れいめい)の風」-侍ジェントルマン 白洲次郎の挑戦-/「Passion 愛の旅」(東京宝塚劇場 4月4日~5月18日) ◆ポツドール「顔よ」(下北沢・本多劇場 4月4~13日) ◆「トライアンフ・オブ・ラヴ~愛の勝利」(天王洲 銀河劇場 4月4~14日)


2008年02月19日

 

寝たきり老人が突然元気に…いろいろなことを考えさせられた三田村組

 こんにちは、中井です。仕事でもプライベートでも北へ行くことの多かったこの冬ですが、東京では相変わらず、小劇場から大劇場まで出かけまくっています。

 今月、特に印象深かったのは三田村組の『天井』です。三田村組は、三田村周三さんというベテランの方が、気の合う俳優仲間に声をかけ、公演のたびに若い劇作家に脚本と演出を依頼する形を取っているそうで、『天井』はモダンスイマーズの蓬莱竜太さんの作・演出でした。

『天井』は、寝たきり老人が突然元気になる話です。元気になるのは本来はいいことなのですが、まわりの人は老人がずっと寝たきりだと思うから、果たせない約束もするし、他の人の前では見せない秘密や本音もさらけ出すし、老人が間もなく死ぬという想定のもとに人生の予定を立てています。だから老人が元気になっても、家族や周囲の人は単純に喜べない。一方で老人は、体力だけでなくエゴも復活して、昔以上にわがままに振る舞うようになる──。とても皮肉な話ですが、どっちの立場も身につまされますよね。蓬莱作品には珍しく、悪い人がたくさん出てきましたが、どの人の気持ちもそれなりに分かるんですよ。再び寝たきりになった老人は、結局、「見飽きた」と言っていた天井を見つめて亡くなります。それに気付いたのが、1番使えないと言われていた介護士だったのも効いていましたね。観た後でいろいろなことを考えさせられた作品でした。

 それと劇団☆新感線の『IZO』も良かった。いつもの極彩色てんこもりの「いのうえ歌舞伎」を期待していくと、肩透かしを食ったかもしれませんが、丁寧に時代劇をつくっていると感じました。青木豪さんの書いたせりふも美しくて、特にラスト15分で気持ちが持っていかれました。主演の森田剛君の“野良犬感”もとても良かったし、戸田恵理香さんはこれが初舞台とは思えない腹の座り方で、これからもどんどん舞台に出てほしいと思う、いい女優さんでした。その青木さんが演出し、イキウメの前川知大さんが脚本を書いた『ウラノス』。どちらも大好きなクリエイターで「このふたりが組んだらいったいどうなるの?」と楽しみだったのですが、今回は残念ながら、ものすごい化学反応は見られなかったように思います。私の期待が大きすぎたのかもしれませんが、次!! に期待です。

中井の気になる!!◆恋する妊婦(渋谷・シアターコクーン ~28日) ◆ファントム(表参道・青山劇場 ~22日) ◆親族代表THE LIVE「 (発電所)」(新宿・THEATER/TOPS ~24日) ◆「空白に落ちた男」(森下・ベニサンピット ~28日) ◆「春琴」(三軒茶屋・世田谷パブリックシアター ~3月5日) ◆宝塚雪組 ラブ・ロマンス『君を愛してる-Je t'aime-』/ショー・ファンタジー『ミロワール』-鏡のエンドレス・ドリームズ-(有楽町・東京宝塚劇場 ~3月16日) ◆イキウメ「眠りのともだち」(赤坂RED/THEATER 2月27日~3月9日)


2008年01月22日

 

コミックが原作の場合は役者の似具合が重要デス!!

 こんにちは、中井です。『テニミュ』で始まった私の2008年、観劇数のカウンターはいい感じで増加中です。

 と言いつつ、タイトルが『ZUKAZUKA』なのに、しばらくヅカ(宝塚)の話をしていなかったことを反省。今回は星組『エル・アルコンー鷹ー』の感想からお話ししたいと思います。

 これは、青池保子さんの人気コミックが原作。『テニミュ』もそうですが、アニメやマンガが原作の舞台って、役者さんがどれだけ役に似ているかが重要だと思うんです。ヅラやメイクのノウハウが豊富なヅカは、その点で安心。しかも今回の主役は、安蘭けいさんと遠野あすかさんで、歌も踊りも演技も安定した実力のトップコンビでしたから、話の芯をバッチリ伝えてくれていました。

 ただ、長い原作をほとんど見せる構成で、展開がかなり忙しく、やや詰め込み過ぎの感は否めず。黒髪ロン毛と金髪巻き髪の男性ふたりが永遠のライバル関係という、私の萌えポイントはしっかり刺激され、大満足だったのですが(笑)。

 毎年1月恒例の『浅草歌舞伎』も満足させていただきました。この何年かはメンバーが固定していることもあり、役者さんの成長ぶりがよく分かります。若くてきれいだから「可愛いお姫様」といった役がすんなりこちらの意識に入ってきますし。何より、どの方からも「歌舞伎が好きでたまらない」という気持ちが伝わってくるのがいいですね。同世代の役者さんたちがこうして切磋琢磨し合って、未来の歌舞伎はますますおもしろくなるのでしょう。

 若くてきれいと言えば、やはり『テニミュ』。今回は、主人公側の青春学園が沖縄の比嘉中学と対戦する話だったのですが、もし原作の対・比嘉戦を普通に読み流した人がいたとしても、舞台版を観たら、もう1度原作版を読み返したくなったと思うし、比嘉中ファンにさえなったのでは、と思います。それくらい脚本も役者さんも、三次元化を見事に成功させていました。だって青学はベンチに12人いるのに対して、比嘉は5人。それでも空間はちゃんと埋まっていましたし、メンバーそれぞれの試合も見応えがあったんですよ。

 最後にギンギラ太陽'Sの『翼をくださいっ!さらばYS-11』。いつも毒舌ズカズカの私ですが、たまにはこんなふうに、悪意のない素直に感動できる作品に触れるのもいいなと、心が洗われました。日本の航空事情の知識もいろいろ知ることができました。もうすでに、ほとんど忘れてしまったんですけどね…。


2007年12月18日

 

ディテールを積み重ねて自然に見せてくれたグリング

 こんにちは、中井です。このところ観劇活動が充実、当たりの作品も多くてうれしい限りです!
 
 まずはグリングの『Get Back!』。やっぱり作・演出の青木豪さんは上手いですね。長年一緒に仕事をしてきたマンガの原作者と作画担当者が別々の道を選ぶという話を、誰もが共感できる作品に仕上げていました。夫婦、恋人、同級生、会社の同期など、同じスタートラインに立っていたふたりが、いつの間にか能力の差が開いて、それをお互いにわかっているけど言えない。

 そういう経験ってありますよね。

 それを、ディテールを積み重ねて自然に見せてくれました。主演の片桐はいりさんはエキセントリックな役を演じることも多いと思うのですが、この作品では、強いけれど本当は優しい人がハマッていました。やはり客演の高橋理恵子さんも素晴らしかったですね。話の本筋とは関係ないけど、ポイントで顔を出す“フツーの人”を見事に演じていらっしゃいました。

『野鴨』も印象に残っています。イプセンの戯曲を、庭劇団ペニノのタニノクロウさんが演出されたんですが、以前、THLの紹介記事で読んでから「庭劇団?」と気になっていたんです。この作品は、小さな劇場全体が森のようにつくり込まれていて、客席数も少なく、すぐ横を役者さんが通って、全体的にとても贅沢でした。物語自体は「この人とは友達になりたくない」と思う人ばかりが出てきて、いかにもイプセン(笑)。今度はぜひ、ペニノ本体でタニノさんの世界をのぞいてみたいです。

 そしてナイロン100℃の『わが闇』もおもしろかった! 3時間20分という長さを感じませんでした。ナイロンはいつも「劇団っていいな」と思わせてくれますね。今回も劇団員の方がみんな「この人じゃないと出来ない」という役で、イヤな性格の役でさえ、見終わったあとにイヤな印象が残らないんです。あ、ナイロンはパンフレットも好きです。毎回、「今度はどんな内容? どこから読もう?」とワクワクしながら広げています。

 最後に『死ぬまでの短い時間』についても。岩松了さんの世界はまだ「うん、わかる!」とは言えませんが、「もう1回見て、もっと理解したい」と初めて思いました。私も成長しているんです(笑)。

中井の気になる!! ◆ミュージカル『テニスの王子様』The Progressive Match 比嘉 feat. 立海(2月11日まで全国各地) ◆宝塚月組『ホフマン物語』(兵庫・宝塚バウホール 1月2日~13日) ◆劇団鹿殺し「2008改訂版・百千万(ももちま)」(下北沢・駅前劇場 1月11日~21日) ◆NODA・MAP『キル』(渋谷・シアターコクーン ~1月31日) ◆新感線『IZO』(青山劇場 1月10日~2月3日)◆RUN&GUN Stage 『ブルーシーツ』(新宿・紀伊國屋ホール 1月9日~20日)


2007年11月23日

 

イケテツさんの優しさに触れた気がする「表現・さわやか」

 こんにちは、中井です。今月は舞台を見てたくさん笑いました。
 まずは真心一座 身も心も『流れ姉妹~ザ・グレートハンティング』。欠点があるとしたら、次はいつ見られるか分からないこと。それぐらいサイコーでした。千葉雅子さんと村岡希美さんの姉妹はいいですね。でもゲストレイパーの高田聖子さんに心底、惚れました。大衆演劇の一座の座長で男役なんですけど、出てきた途端、目と心が奪われました。普通に男性としてかっこよかった!“演劇という名の興行”と言いますか、大衆演劇ならではの俗っぽさも、うまく醸し出していたのではないでしょうか。作品と劇場のサイズのバランスも良かったですね。赤坂レッドシアターだったのですが、新しい劇場でおもしろいお芝居がかかると、東京の演劇は活気づいてるな、という気持ちになります。
 表現・さわやかの『ポエム』は、毒も裏もない、誰も傷つけない純粋な笑いを突き詰めていました。お芝居と言うより、どのシーンもコントとして成立させようとする姿勢に、私は好感を持ちます。出演者全員をおもしろく見せようとする作・演出のイケテツ(池田鉄洋)さんは優しい人ですね。それにしても、猫のホテルという劇団に所属して、そこも好きだけどもうひとつ場所を持ちたいと劇団をつくるのは、大変でしょうけど続けてほしいと思いました。身も心もで、千葉さんは猫ホテでは見せない“女の顔”を出して素敵ですが、それぞれが刺激しあえばお互いのために発展的だと思います。
 ONEOR8の『ゼブラ』は、劇団の代表作にするべく再演した、とパンフに書いてありましたが、それが納得できる作品でした。ワンオアは、役者でなく作品で見せるタイプの劇団で、いつも周囲の割りを食ってニッチもサッチも行かなくなった人が主人公。そこをリアリティーで追いすぎると見ていて疲れるのですが、今回は本筋と関係のない葬儀屋兄弟が、いい感じで空気を柔らかくしてくれました。勝手な希望ですけど、あの葬儀屋兄弟のエピソードで番外編をつくってほしい。
 そして最後は笑福亭鶴瓶さんの『らくご』。歌舞伎座で行われた特別興行でしたが、鶴瓶さんのお葬式という形で始まる構成には笑いました。もちろん落語にも。加えて改めて感じたのは、歌舞伎座という場所の独特な力でした。建て替え工事をするそうですが、中の雰囲気は極力残してほしいと思います。

中井の気になる!! ◆宝塚花組 春野寿美礼退団公演『アデュー・マルセイユ』(東京宝塚劇場 ~12月24日) ◆『恐れを知らぬ川上音次郎一座』(日比谷・シアタークリエ ~12月30日) ◆パルコプロデュース『テイクフライト』(東京国際フォーラム ホールC 11月24日~12月9日) ◆『座頭市』(新宿コマ劇場 12月3~16日) ◆グリング『Get Back!』(下北沢・ザ・スズナリ 11月28日~12月9日) ◆NODA・MAP『キル』(渋谷・シアターコクーン 12月7日~1月31日)


2007年10月18日

 

早乙女太一君を見に生まれて初めて大衆演劇に!!

 こんにちは、中井です。今月最大の収穫は、生まれて初めての大衆演劇でした。

『旅の香り』というテレビ番組で、今、大注目の俳優・早乙女太一君とロケに行くことになり、その前に太一君の舞台を拝見しようと、浅草大勝館という劇場へ出かけました。これは何もかもが新鮮な体験でした。

 まず演目が日替わりで、しかも当日まで何が掛かるか分からないことにびっくり! それだけレパートリーが多く、役者さんたちもそれに対応できるということなのですが、それってつまり、お客さんは演目ではなく役者さんを見に来るということですよね。そういう気持ちに応えるのか煽るのか、上演中も写真撮り放題、花道=客席の通路で、こらちが戸惑うくらいすぐ近くを役者さんが通るサービスぶり。終演後は太一君をはじめ役者さんがお客さんをお見送り。そこでは役者さんの写真を撮ったり、サインをしてもらったりできるんですよ。お芝居も楽しく、太一君が天才女形と言われている理由もよく分かりました。

 女形っていろんなものをプラスしていくものだと勝手にイメージしていましたが、太一君は、お化粧もしてるし着物もかつらも着けているのに、とてもシンプル。芯が座っているというか、女性を演じても男性を演じてもブレがないと感じました。来年3月に宮本亜門さん演出の『トゥーランドット』に出演されるのが待ち遠しくなりました。ちなみにロケ中も礼儀正しく、素顔もとってもきれいでしたよ。

 大衆演劇つながりになりますが、シェイクスピアを上演する旅の一座を描いたシアターナインスの『シェイクスピア・ソナタ』もよかったです。岩松了さんの舞台で、ほぼ初めて(笑)おもしろいと思いました。役者としての岩松さんも魅力的ですね。作・演出家が自分の作品に出演すると、舞台上にいてもどこか作家の目、演出家の目を感じることが多いのですが、岩松さんは自由で、見ていて気持ちよかったです。高橋克実さんと伊藤蘭さんが演じた夫婦も興味深かった。おふたりが上手だから成立した関係なのでしょうね。

 若手ではイキウメの『散歩する侵略者』が印象的でした。前作も大好きで、傑作という噂のこの作品の再演を楽しみにしていましたが、期待にたがわぬ出来でした。役者さんでは主人公を演じた安井順平さんが、得体の知れない人物を淡々と演じて素晴らしかった! 劇団員ではなく普段は芸人さんですが、大成功のキャスティングだったと思います。

中井の気になる!!◆PARCOプロデュース『キャバレー』(青山劇場 ~21日) ◆カムカムミニキーナ『軍団』(新宿・シアターアプル ~18日) ◆CUBEプロデュース『犯さん哉』(渋谷・パルコ劇場 ~28日) ◆真心一座 身も心も『流れ姉妹』(赤坂RED/THEATER ~21日) ◆蜷川幸雄演出『オセロー』(彩の国さいたま芸術劇場大ホール ~21日) ◆ペンギンプルペイルパイルズ『ゆらめき』(吉祥寺シアター ~28日)


2007年09月18日

 

世陸で大忙しだったけど…『テニミュ』はしっかり観る

 こんにちは、中井です。実は私、困っています。8月後半から9月の頭まで、『世界陸上』の仕事でずっと大阪に滞在していたので、先月はほとんどお芝居を見られなかったのです。残念ながら日本人アスリートの活躍は、思うような結果に結びつかないことが多かった今回の世陸ですが、大会自体はおかげさまで盛り上がり、また、日本での開催ということもあって、キャスターとしてはとてもやりがいのある仕事となりました。そんなわけで、うまく時間が合えば、大阪演劇事情をのぞいてみたいという淡い夢も消えました。

 と、言いながら、山積みの仕事の合間を縫って大阪で(も)観たのが『ミュージカルテニスの王子様アブソリュートキング立海フューチャリング六角』、はい、『テニミュ』です。先月もさんざん書かせていただきましたが、主人公が在籍する青学テニス部のメンバーがこの『feat.六角』というシリーズでほぼ全員卒業するので、なんとも寂しく、先にあった東京公演を6回も見たというのに、大阪公演も2回見てしまいました。

 最初は演技も歌も踊りもおぼつかなかったのに、というか、おぼつかなかったからこそ、舞台1回ごとにグングン成長する姿に、腐女子ゴコロがくすぐられるのです。

 考えてみると、『テニミュ』は甲子園に似ている気がします。こう言うと怒られてしまうかもしれませんが…。確かにいくつかの舞台を踏んでいる上手な俳優さんもいるのですが、決してプロの技ではないんです。

 でも1回戦ごとに成長があり、その裏には大変な努力があり、本番で伸び伸びできる子もいれば、良さが出せない子もいるけど、みんなが必死で、それがストレートに伝わってくる。そして今回も、脚本も手がける三ツ矢雄二さんの歌詞が素晴らしい! 「なんのこっちゃ チャチャッと潰す」とか、短いフレーズがいちいちすごいんです。

 それにしても、私が『テニミュ』を見始めた2年前と変わったと思うのは、会場でもらうチラシです。『テニミュ』の出演者同士、卒業生同士をキャスティングした公演のお知らせが最近一気に増えました。“テニミュ特需”と“BL(ボーイズ・ラブ)ブーム”に乗っかって、キャストを若い男優さんで固めた舞台がたくさんつくられるようになったんですね。彼らにしてみれば、チャンスが増えるから悪くない状況だけど、競争は激化するから単純に喜んでばかりもいられないはず。

 どんどん増えていく『テニミュ』経験者の中から何人が生き残れるのか。ひとりでも多くの子が大きく羽ばたくのを見たいものです。

中井の気になる!!◆『ドラクル』(渋谷・シアターコクーン ~26日) ◆『シェイクスピア・ソナタ』(渋谷・PARCO劇場 ~26日) ◆鉄割アルバトロスケット『たこまわせ』(下北沢・駅前劇場 9月20~24日) ◆「ミザリー」(新宿・シアターアプル 9月29日~10月10日) ◆THE SHAMPOO HAT『その夜の侍』(下北沢・ザ・スズナリ 9月29日~10月8日) ◆宝塚月組「スピリチュアル・シンフォニー『MAHOROBA』-遥か彼方YAMATO-」(東京宝塚劇場 10月5日~11月11日) ◆宝塚宙組『バレンシアの熱い花/宙ファンタジスタ』(東京宝塚劇場 ~30日)


2007年08月21日

 

ファンの心理をうまく突く「テニミュ」と「宝塚」

 こんにちは、中井です。猛暑日が続いた今年の夏、皆さんはいかが過ごされましたか?

 私は、この3年ほどハマッている『ミュージカル「テニスの王子様」』、通称『テニミュ』に通い、東京公演だけで6回観ました(笑)。『テニミュ』は1年半か2年でキャストが入れ替わる卒業システムで、今回の公演で3代目青学(せいがく=主人公が所属する学校)メンバーが、ひとりを除いて卒業します。演技も踊りも歌も、「上手くなってきたな」と思うころにメンバーを変えるこのシステムは、彼らの成長過程に想いを重ねるファン心理をうまく突いていて、おかげでこのリピート率です。ハイ、乗せられてます(笑)。

『テニミュ』のずっと前からハマッている宝塚、その卒業生が集まった『DANCIN’ CRAZY』も、ヅカファンの心理をうまくつかんだステージでした。近年のOGの中でも、特に踊りで評価の高い紫吹淳さん、湖月わたるさん、朝海ひかるさんらに加えて、大浦みずきさんという世代がやや上の踊りの名手が参加されたことに大きな意味がありました。というのは、現役だったらありえない顔合わせなんです。さらに、私は大浦さんの宝塚時代を知りませんが、非常に期待されながらケガでできなかった踊りがあって、幻となっていたその曲を今回踊ったということで、客席で泣いている方も多かったんですよ。

 女性の役も男優さんが演じる、蜷川幸雄さん演出のオールメール・シリーズは、成宮寛貴さんと小栗旬さん主演の『お気に召すまま』で、ひとつの完成形を見たのではないでしょうか。今回は再演でしたが、成宮さんはこれまで観たどの作品よりも上手くなっていて、本当に“男性に扮した女の子”に見えました。愛らしさだけでなく、恋する女の子ならではの勝気さまで出ていて良かったですね。対する小栗君は、じっとしているより動いているほうが魅力的。舞台中央の大きな木に登ると、その枝の揺れと、青年期特有のどこか危うい揺れ感が重なって、それだけでドキドキさせられました。同シリーズの『間違いの喜劇』の美術も森でしたが、森の中って“迷い込んで出会う”イメージがあります。

私はこれから森ではなく、世界陸上の仕事で大阪に行ってきます!

中井の気になる!!◆こまつ座+シスカンパニー『ロマンス』(三軒茶屋・世田谷パブリックシアター ~9月30日) ◆劇団☆新感線『犬顔家の人々』(池袋・サンシャイン劇場 ~9月9日) ◆『ミザリー』(新宿・シアターアプル 9月29日~10月10日) ◆『ドラクル』(渋谷・シアターコクーン 9月1~26日) ◆『シェイクスピア・ソナタ』(渋谷・PARCO劇場 8月30日~9月26日) ◆イキウメ『散歩する侵略者』(表参道・青山円形劇場 9月12~16日) ◆宝塚宙組9月公演『バレンシアの熱い花』(東京宝塚劇場 ~9月30日) ◆歌舞伎座『秀山祭九月大歌舞伎』(歌舞伎座 9月2~26日)


2007年07月17日

 

『少女とガソリン』ー濃厚な作品を小空間で体験できる幸せ

 こんにちは、中井です。今月は世界陸上の取材で海外出張があったため、あまり本数は見られませんでした。でも、数は少なくても内容はとっても充実していましたよ。

 まずは阿佐ヶ谷スパイダースの『少女とガソリン』。今回は土地や血が持つ力が描かれていましたが、長塚テイスト濃厚な展開に「この人たちが揃ったら、つまらないわけがない!」という役者陣が絡んで、期待にたがわぬおもしろさでした。これが初舞台の下宮里穂子ちゃんも良かった。「よくぞ見つけてきた」という逸材でしたね。土地や血の力が目覚めていく過程が、女優としてまだ無色の彼女とうまくシンクロしたと思います。

 こういう濃い作品を、スズナリという小さい空間で体験できるって幸せですよね。この作品は「暴走する男たちシリーズ」第3弾で、前2作の上映会を同じ場所で開催したり、劇場を外側から飾りつけたり、スパイダースのスズナリに対する想いを感じました。

 コクーン歌舞伎『三人吉三』は、中村勘太郎君と七之助君が成長著しかったです。6年前の『三人吉三』とは逆の配役で“実は双子だった恋人同士”を演じていたのですが、歌舞伎によくある「ありえないでしょう」という設定を「もしかしたら、あるかも」と思わせてくれる色気が加わっていました。まじめなシーンで桟敷席の中を歩く時も芝居がブレず、感心しました。ひとつだけ残念だったのが、客層が歌舞伎座とほとんど変わらない印象だったこと。せっかくコクーンという場所でやるんだし、作品全体もおもしろいのですから、もっと若い人が観に来られるといいですよね。安いチケットの日を設けるなど、何か工夫できないかな、と思いました。

 そしてオペラ、イタリアのパレルモ・マッシモ劇場の来日公演『カヴァレリア・ルスティカーナ』と『道化師』も素晴らしかったですよ。2作ともペリズモ・オペラというリアリズム追求型の作品で、内容が嫉妬によって生まれる悲劇なので、決して観たあと明るい気持ちにはなりませんが、悲劇の合間に流れる曲がめちゃくちゃ美しい! 真に美しいものは人を悲しくさせると私は思うのですが、それを改めて確信した作品でした。

中井の気になる!!◆NODA・MAP『THE BEE』ロンドンバージョン(三軒茶屋・シアタートラム ~29日) ◆ダンダンブエノ『砂利』(表参道。スパイラルホール 7月21日~31日) ◆ホリプロ『お気に召すまま』(渋谷・シアターコクーン ~29日) ◆こまつ座+シスカンパニー『ロマンス』(三軒茶屋・世田谷パブリックシアター 8月3日~9月30日) ◆地球ゴージャス『ささやき色のあの日たち』(渋谷・シアターコクーン 8月5日~26日)


2007年06月18日

 

「春風亭小朝独演会」で実感!! 落語は観る側の想像力も試されている

 こんにちは、中井です。

 さて、観たばかりで印象が強く残っているグリングから話を始めます。青木豪さんの作品はプロデュース公演の『獏のゆりかご』で経験していましたが、活動母体になっている劇団のグリングは初めて。お茶の間が舞台になった、その家のおばあさんのお通夜の話で、設定は小劇場の作品に多いパターンです。でも、登場人物の関係が分かってくるにつれて、主人公の奥さんの苛立ちとか、程度の差こそあれ親子間にある誤解とか、非常に共感できてくるんですよ。とても個人的な話なのに「そうだよね」「こういう人いるよね」と、うなずく回数が増えてくる。そして父親を憎んでいた長男が、自分に子供が生まれることを伝え、それを聞いた父親が息子の嫁に「よろしく」と頭を下げるシーン、いやぁ、グッと来ました。

 もうひとつグッと来たのが『春風亭小朝独演会』。小朝師匠が7年ぶりの歌舞伎座での独演会で、共演者の林家正蔵師匠と林家いっぺい君共々、歌舞伎にゆかりのある演目でした。小朝師匠は『中村仲蔵』と『文七元結』で、トリの『文七』が素晴らしかった。歌舞伎の人気演目を、たったひとりで立ちもせずに演じるわけですが、それができちゃうし、しかも遜色ないんですよ。お芝居だったら当然ある「この人の演技が」「あの人の着物が」という余計な情報がないせいか、とても集中できました。もちろんそれは、小朝師匠がこちらを惹き付けてくれるからなんですが。落語って、噺家さんの技量と同時に、観る側の想像力も試される怖い芸だと実感しました。

 それからナイロン100℃の『犬は鎖につなぐべからず』もおもしろかったです。岸田戯曲賞はよく耳にするけど、そこに名前が残っている岸田國士のお芝居はほとんど知らなかった私。2月に『禿禿祭』で『命を弄ぶ男ふたり』を観て、難しい話じゃなくて“センス”を書いている人なんだと思っていたのですが、その岸田さんの短編を8本コラージュするという試み自体が、まずおもしろいですよね。ひとつひとつ知っている人は「よくつなげたな」と思ったのでしょうが、ひとつも知らない私はすごく自然で。これを劇団の公演として打つなんて、KERAさんの冒険であり、自信の表れでもあるんだろうな。

中井の気になる!!◆阿佐ヶ谷スパイダース『少女とガソリン』(下北沢・ザ・スズナリ ~7月4日) ◆コクーン歌舞伎『三人吉三』(渋谷・シアターコクーン ~28日) ◆NODA・MAP番外公演『THE BEE』(三軒茶屋・シアタートラム 6月22日~7月29日) ◆東宝ミュージカル『レ・ミゼラブル』(有楽町・帝国劇場 ~8月27日) ◆『お気に召すまま』(渋谷・シアターコクーン 7月5~29日) ◆宝塚歌劇団・雪組『エリザベート』(東京宝塚劇場 7月6日~8月12日)


2007年05月22日

 

終演後に「美穂さん、泣き過ぎ!」のメールが…

 こんにちは、中井です。先月も舞台の収穫、たくさんありました。

 まずはモダンスイマーズの『回転する夜』。これを見て私はミシェル・ゴンドリーという監督の映画を思い出しました。共通点は“同じ時間を何度も巻き戻す”。映像ならではの手法だと思っていたのに、モダンに舞台でも出来るんだと教えられました。あるシチュエーションが、微妙に変化しながら繰り返され、こちらの頭が回転しそうになりましたが(笑)、一風変わった構造にプラスして、ラストで心から主人公に「良かったね」と言える内容で、またもや作・演出の蓬莱竜太さんにヤラレました。

主人公が音を立てて成長するポイント、その見せ方が心憎いんですよね。劇団☆新感線の高田聖子さんが客演されていて、素敵な女優さんであることを再確認。主人公に1番巻き込まれる役なのに、そのたびにちゃんと軸を合わせていて素晴らしかったです。


女優さんつながりでは、CMディレクターとして有名な山内ケンジさんが作・演出した城山羊の会の『若い夫の素敵な微笑み』に主演された深浦加奈子さんも、とっても良かったです。

若い男性と再婚してアゲアゲなオープニングと、その夫を実の娘に寝取られて嫉妬に苦しむ中盤の表情の差はさすが。深浦さんは舞台なのにアップに見えるし、どこかザラッとしたフィルムの質感が出せる、日本で希少な女優さんです。高田さんといい、深浦さんといい、ある年代以上の女性を魅力的に書ける作家さんがいるって、舞台のひとつの大きな魅力だと思います。


宝塚は星組の舞踊詩『さくら~妖しいまでに美しいおまえ』とミュージカル『シークレット・ハンター~この世で、俺に盗めぬものはない』。安蘭けいさんの男役トップ、遠野あすかさんの娘役トップのお披露目でしたが、春恒例の初舞台生50人の一斉お披露目も兼ねていて、大変華やかでした。

安蘭さんは歌も踊りも演技も見事で、醸し出す雰囲気がまさに宝塚伝統の男役の色気そのもの! お芝居もさることながら、フィナーレのラテンメドレーは安蘭さん中心に星組らしさにあふれていました。ファンの方々も待ちに待った安蘭さんのトップお披露目に、私も胸を打たれました。


終演後、知り合いの方から「美穂さん、泣き過ぎ!」とチェックのメールが。いやー、恥ずかしかったです(笑)。

中井の気になる!!◆『藪原検校』(渋谷・シアターコクーン ~31日) ◆ナイロン100℃『犬は鎖につなぐべからず』(表参道・青山円形劇場 ~6月3日) ◆ONEOR8B面公演『コルトガバメンツ』(有楽町・イマジンスタジオ 5月23日~27日) ◆ハイバイ『おねがい放課後』(こまばアゴラ劇場 5月24日~6月3日) ◆『魔法の万年筆』(渋谷・PARCO劇場 ~6月12日) ◆グリング『ヒトガタ』(新宿・THEATER/TOPS 6月5~18日)、宝塚月組『大阪侍』(日本青年館 6月9~15日)などなど


2007年04月17日

 

噂を裏切らない作品だった注目の「イキウメ」

 こんにちは、中井です。今月もたくさんの舞台を観ることができました。その中から初モノの感想をまとめて書きたいと思います。

 まず最初は、小劇場でかなりの注目度と聞いていた劇団イキウメです。「話の完成度が高い」という前評判だったので楽しみにしていましたが、『狂想のユニオン』はその噂を裏切らない作品でした。小劇場と言うと、日常の出来事を普通の会話のトーンで話すというイメージですが、イキウメは直球のSFなんですね。小劇場では家族物、小劇場以外ではシェイクスピア作品や大掛かりなミュージカルを見慣れていた私は、それだけでワクワクしました!

 設定は少し複雑でしたが、誰もが1度は抱く「この世界とどこかでつながった、もうひとつの奇妙な世界があったら……」という想像を、細部にまで神経をめぐらせて考えた物語でした。高さを感じさせるセットも良かったですね。役者さんは、本来は気持ち悪い印象を与えるのが狙いであろう市長役と油屋社長役のふたりに、なぜか萌えました。自分でも不思議です(笑)。

 そしてもうひとつ、「観たい」と思っていた願いがかなったのがラッパ屋。大人の劇団で、作品は家族がテーマのコメディーと、イキウメとは対照的でしたが『妻の家族』もとても楽しめました。二男四女の兄弟が実家に集まり、それぞれが抱えるトラブルが明らかになって……という話なのですが、そこに絡んでくる借金の金額が絶妙に現実的で上手いんですよね。家の危機を外様の婿たちが救おうとする、特に、家族になりたての婿がキーマンになって家族を再生しようとするストーリーはグッと来ました。大の大人の役者さんたちが次々と池に落ちてズブ濡れになる、体を張ったシーンは大笑いしましたけど。

 三田村組の『猿股の行方』は、ONEOR8の田村孝裕さんが作・演出しているのと、知っている役者さんが出演しているので観に行きました。心温まる家族の話で終わるのかと思いきや、妻を亡くした夫のちょっとした“男の部分”が出てきて「やられた!」と思いました。でもそれも、長年連れ添った夫婦の絆があるからこそで、田村さん、若いのにこういう話が上手くて感心しました。大先輩の三田村周三さんに引き立てられ、岡本麗さんらベテランの方と一緒だからこそ、この作品ができたのだとすると、素敵な武者修行の場ですよね。次の三田村組はモダンスイマーズの蓬莱竜太さん作・演出だそうで、そちらも楽しみです。

中井の気になる!!◆モダンスイマーズ『回転する夜』(新宿・TEATER/TOPS 4月18~30日)、猫のホテル『苦労人』(三軒茶屋・シアタートラム 4月18~29日)、朝海ひかる主演『プライマリー・カラーズ』(ル・テアトル銀座 5月1~6日)、森山未来主演『血の婚礼』(新大久保・東京グローブ座 5月3日~20日)、古田新太主演『薮原検校』(渋谷・シアターコクーン 5月8~31日)、稲垣吾郎主演『魔法の万年筆』(渋谷・PARCO劇場 5月12日~6月12日)ほか


2007年03月26日

 

今月は痛いところを突かれまくりの作品ばかり…

 こんにちは、中井です。この連載のタイトルは私が大の宝塚ファンというところから来ていますが、今月はその宝塚、月組の東京公演を1度観ただけでした。その代わりというわけではありませんが、ワタクシ的に新しいジャンルに足を延ばしたのが、コンテンポラリーダンスのヤン・ファーブル『わたしは血』と、フラメンコのアントニオ・ガデス舞踊団『血の婚礼』&『フラメンコ組曲』。これがどちらもおもしろくて収穫でした。

『わたしは血』は、気味悪さ、残酷さが全体に漂いつつも、あちこちにユーモアが感じられて楽しめました。フラメンコは以前、本場スペインのダブラオで延々と、情念たっぷりに続くショーを観てお腹いっぱいになっていましたが、ひとつの作品として構成されているものは、やはり印象が違いますね。特に『フラメンコ組曲』は、ソリストの踊りはもちろん、団員たちのフォーメーションも見事! アンコールでは歌い手やギタリストたちも踊りに加わる盛り上がりで、その迫力にすっかり酔いました。

 そして、噂に聞いていたポツドールを遂に観劇。乱交パーティのような特殊な舞台を想像していたのですが、ストーリーがちゃんとあって、それも「閉塞的な地方ならこういうこともありそう、こういう人たちもいそう」と思えるものだったのが意外。ドキュメンタリー映画を観るような生々しさとやるせなさ、やりきれなさを感じました。ただ、俳優さんが出てこない、拍手もないエンディングは初めてでびっくり(笑)。

 このポツドールの『激情』と共通点を感じたのがグローブ座の『殺人者』です。どちらも狭い半径の中で生活する人たちの話で、出てくるのが“性格が悪い”ではなく“素行が悪い”人たちなんですよね。内容はまったく違うのに、全体的な感触が似ていたのが興味深く、どちらもおもしろかったです。

 それとはまったく逆の世界観、支配者と民衆という大きな構図を描いた『コリオレイナス』を名古屋で観たのですが、さすがシェイクスピア、そういうテーマが昔の話で終わらず「今もある話だな」と考えさせられました。イギリス公演も予定されているからでしょう、衣装もセットもアジアンテイスト(何しろ兵士が持っているのが日本刀!)でしたが、取って付けた感じもなく、私は好きでした。宝塚のレヴューで大階段を見慣れている私は、お芝居でこれを使いこなす難しさも知っているつもりですが、この作品は成功していたと思います。大好きな吉田鋼太郎さんが今回も素敵でした。どっちつかずな性格の人物は、上手な役者さんがやるに限りますね。

 激情や殺人者やコリオレイナスとか観ていて、登場人物を嫌悪したりあきれたり浅はかだと感じて嫌な気持ちになるのって、自分自身が考えて行動することを最近してないような気がすることに気付かされるからかもしれないなぁ。

中井の気になる!!◆『TOMMY』(日生劇場 ~3月31日)◆『カスパー』(新宿・space107 3月22~31日) ◆『コンフィダント・絆』(渋谷・PARCO劇場 4月7日~5月6日) ◆『AOI/KOMACHI』(三軒茶屋・世田谷パブリックシアター 4月11~15日) ◆猫のホテル『苦労人』(三軒茶屋・シアタートラム 4月18~29日) ◆モダンスイマーズ『回転する夜』(新宿・THEATER/TOPS 4月18~30日) ◆東京セレソンDX『あいあい傘』(新宿御苑前・シアターサンモール 4月4~22日)


2007年01月16日

 

今年1年を予感させる!? 美少年とヅカの年末年始

 1月も半ばになってしまいましたが、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 昨年末から年が明けて、またも芝居漬けの日々を過ごしました。

 12月24日はこのコラムでも再三ご紹介してきました宝塚雪組の朝海ひかるさんのさよなら公演に行ってまいりました。お芝居、ショーともに自分の魅力を引き出してくれるオリジナル作品で卒業できるのは宝塚の生徒として理想の形だと思うので、寂しいですが、すがすがしい気分です。そして翌25日はミュージカル『テニスの王子様』の日本青年館に行ってきました。ちなみに夫の実家が関西なものですから年が明けて帰省したときに、3、4日と新大阪でも観てしまいました。6日には宝塚大劇場で月組の『パリの空よりも高く/ファンシーダンス』と星組の『Hallelujah(ハレルヤ) GO! GO!』を観劇。帰省してるんだかなんだか…。

 東京に戻りまして7日には新宿コマ劇場で「エリザベート・ガラコンサート」。今年3月28日から梅田芸術劇場で『エリザベート』のウィーンオリジナルバージョンの上演があるので楽しみです。

 まさに美少年とヅカの年末年始でした。

 話は戻りますが、大晦日は新感線のカウンドダウン公演に行ってきました。本編が終わった後、年越し蕎麦と年越しそうめんが振る舞われました。高田聖子さんが八代亜紀さんの『舟歌』を歌いながらせりあがってきたり、阿部サダヲさんが“ひとりグループ魂”状態で歌ったり、市川染五郎さんなんて獅子舞まで披露してくれたり、楽しい時間を過ごしてきました。

 本編の『朧の森に棲む鬼』のほうは、新感線3回目の出演となる市川染五郎さんがもの凄い悪人を溢れんばかりの色気を持って演じられていました。新しい染五郎さんの魅力を引き出した中島かずきさんの筆、いのうえひでのりさんの演出も、これからの新感線のあり方を感じさせました。

 でも「1ステージ1萌え」をテーマにいわせていただきますと、今回の萌えツボは、染五郎さん演じるライを信じて信じてついていくのに裏切られる弟分の阿部さんの姿とそのせつなさに萌えました。

 今回の作品は滅びの美学がうまく描かれていたように思います。配役のバランスも良かった。古田新太さん、高田さん、秋山菜津子さんはじめそうそうたるメンバーが揃っているんだけど主役の染五郎さんをはじめ食い合うことなく並び立っていました。

 この原稿を書いた後にも宝塚宙組、星組特別公演、志の輔落語、劇団鹿殺し、『哀しい予感』『ROCK MUSICAL BLEACH』『エア・ギア』見にいってきます。これだけ見たいものが1月からあるなんて幸せ。そして今週は高橋克実さんと八島智人さんの『禿禿祭』たっぷり堪能してまいります。

 今年もいい舞台に出会える予感がいっぱいです。

中井の気になる!!◆『スウィーニー・トッド』(日比谷・日生劇場 ~1月29日) ◆『テニスの王子様 Absolute King 立海feat.六角~First Service』(池袋・サンシャイン劇場 1月18~21日) ◆『ひばり』(渋谷・シアターコクーン 2月7~28日) ◆『フールフォアラブ』(渋谷・パルコ劇場 2月7~25日) ◆『地獄八景:浮世百景』(三軒茶屋・世田谷パブリックシアター 2月9~18日)


2006年12月18日

 

今年は忘れられないクリスマスイヴになりそう

 中井です。今月も見たいもの満載の舞台づけの日々でした。

 楽しみにしていたTPTの『黒蜥蜴』見てきました。麻実れいさん初体験のHEADLINEの編集さんも、麻実さんの佇まいにやられてしまったそうです。私は麻実さんはもちろんですが、時間がたつにつれ明智小五郎役の千葉哲也さんにも引き込まれておりました。今度、千葉さんの出演される舞台、チェックしてみようと思います。

 まずは野田地図(NODA MAP)の『ロープ』。主演女優は宮沢りえさん。この舞台においては、この役はりえさん以外には考えられないというぐらいハマっておりました。渋谷のシアターコクーンで来年1月31日までやってます。来月ももう一度見にいくのですが、どう変わっているのか楽しみです。

 今月はよそのお芝居で見ていて気になっていた役者さんの所属劇団の公演を見ることが多かったかな。

 前回の野田地図の『罪と罰』に客演していた小松和重さんが座長を務めるサモアリナンズの『昔の侍』。通称“サモアリ”と呼ばれるこの劇団。名前からして緩そうなんですが…。久しぶりの本公演とのことで楽しみにしていました。“脱力の気持ちよさ”とでも申しましょうか。いい意味でのダラダラ感…こういうのもありなのだな~と妙に納得。

 KERAさん率いるナイロン100℃の『ナイスエイジ』はセットが大掛かりに作ってあって、映画っぽい演出。役者もスタッフもかなり緻密な動きを要求されていたようですが、そう見せないところが素晴らしいと思います。24日まで三軒茶屋の世田谷パブリックシアターで公演中ですのであえて多くは語りませんが、家族という絆のあいまいさと深さについて考えさせられました。役者さんはいろいろなお芝居でお見かけする方が多かったのですが、その中でも、お母さん役の峯村リエさんはやっぱりいいな~。そこはかとなく漂う色気がたまらん!! 大倉孝二さん、松永玲子さんをはじめ、この劇団には本当にいい役者さんがたくさんいるなと思います。ほかでも活躍の場のある人が、それでも劇団にいるのは作・演出、スタッフなどに魅力があるからなのかと思います。改めて「ホームグラウンド」を見るのはいいなと思いました。

 そして今月は“テニミュ”ことミュージカル『テニスの王子様』がなによりオススメです。ふだんたくさんの舞台を見ていて、ドラマチックな展開には慣れているはずの私ですら、使用されている、まさしく奇想天外な台詞や歌詞にいつも驚かされます。コミックよりももっとコミックらしい世界観がそこにはあり、目が離せないのです。こうしてハマっている理由を探すべく、これからもずっと通ってしまうんだろうな~。年内は日本青年館で25日まで。それから全国を回って、1月18~21日まで池袋のサンシャイン劇場でやります。

 そして連載1回目でつい熱弁を振るってしまった、宝塚歌劇雪組の『堕天使の涙/タランテラ』。朝海ひかるさんの退団公演です。この週末までです。私にとっては忘れられないクリスマスイヴになりそうです。

中井の気になる!!◆鹿殺し『僕を愛ちて。』(池袋・シアターグリーンBOX in BOX THEATER 1月11~22日) ◆『禿禿祭(はげちびさい)』(三軒茶屋・世田谷パブリックシアター 1月16~21日) ◆『スウィーニー・トッド』(日比谷・日生劇場 1月5~29日)


2006年11月20日

 

宝塚男役スターの退団――この切なさがたまらないのです

 TOKYO HEADLINEの読者のみなさま、今週から毎月第3週に舞台に関する連載コラムをやらせていただくことになりました中井美穂です。どうぞよろしくお願いします。
「なぜ中井美穂が演劇コラムを!?」という方が多いのでは、と思います。『ZUKA ZUKA行くわよ』というタイトルでひょっとしてと思う方もいるかも知れませんが、私、実は宝塚大好きなんです。94年になりますか、それまで正直なところ全然興味がなく、宝塚好きの友人にそう言ったところ「天海祐希さんを見てから言ってくれ」と言われまして、いざ見に行ったら一発で魅了されました。そんなわけで宝塚にハマった私は今では東京MXテレビで毎週月曜日22時から「TAKARAZUKA~Cafe break~」という番組もやらせてもらったりしています。良ければそちらも見てください。

 小劇場系の舞台をよく見始めたのは3年くらい前からでしょうか。ある雑誌で舞台関係の対談ページをやったときに知り合ったライターさんに誘われたのがきっかけでした。最近では酒と芝居の日々です。ウソです。お酒はそんなに飲みません。そんな流れでヘッドラインの編集さんとご一緒することがあって、この連載を始めることになりました。来月から私が見てきた面白かった舞台、これから見に行こうと思っている気になる舞台、その他舞台にまつわるいろんなお話をご紹介できればと思っています。

 といいつつ今月は宝塚。8日には大阪まで日帰りで雪組の『堕天使の涙』『タランテラ!』を見てきました。この舞台は男役トップの朝海ひかるさんの退団公演となります。虚構の世界をいかに美しく、本当に存在しているかのごとく見せられるかにかかっているのが宝塚。今回の朝海さんはその点、まさに堕天使にしか見えません。男役でありながら中性的な存在感を醸し出していた朝海さん、こういうタイプのトップはもう出てこないんじゃないかと思います。惜しいです。11月17日から12月24日まで東京宝塚劇場でもやりますのでぜひ!! そして9日には月組の『オクラホマ!』を日生劇場で、10日には東京宝塚劇場で湖月わたるさんの退団公演となる星組の『愛するには短すぎる』――怒涛の宝塚3連発です。来年1月には宙組の貴城けいさんも退団と、東京宝塚劇場はサヨナラ公演3連発。男役スターが宝塚をやめるというのは、「ひとつの人生が終わる」ということに等しく、その切なさがたまらないわけです。

 小劇場系では『ハイバイ』という劇団の公演を見てきました。ここはシュールでナンセンスでありながら戯曲としては破綻がなく、ひとつの世界としてきちんと成立。「訳は分かる、けどなんか変」という感覚が、そうそうほかでは見られない感じがします。次も楽しみな劇団です。

 このコラムが今まで舞台に興味がなかった人にとって劇場への入り口になってくれればいいなと思ってます。

 ではまた来月お会いしましょう。

中井の気になる!!◆ONEOR8『電光石火』(新宿・THEATER/TOPS 10月24~31日) ◆はえぎわ『スカタン、或いは』(下北沢・ザ・スズナリ 10月25~29日) ◆笑福亭鶴瓶落語会(表参道・青山円形劇場 11月11~12日)


Profile

中井美穂 (なかい・みほ)
95年、フジテレビ退社後フリーアナウンサーに。現在『旅の香り』(テレビ朝日系・日曜18:56~)、『タカラヅカ cafe break』(MXテレビ・月曜22:00~)に出演。2007年1月スタート『世界陸上~We Love アスリート~』(TBS・金曜25:25~)でのMC、また8月25日~9月2日に開催される『世界陸上大阪大会』でもメインキャスター務める。『STORY』(光文社)連載コラムも好評!