それにしてもとんでもない話が持ち上がってしまった。ヘッドラインの編集部が、俺にディズニーランドに行けという。「吉川さんが自分では絶対に行かないような所に、取材として連れ出してみたい」と言うんだが、これには「はぁ?」って驚いた。「今そんな時間ないよ!」って言うと「じゃあ時間があったら行ってくれるんですね」。いや、ちょっと待てと。本音を言えば時間があっても行きたくない。つい先日も仕事仲間が奥さんと子どもにせがまれてついにディズニーランドに行ったんだけど、「どうだった?」と聞くと「あれは修行だな、ひたすら我慢だった」って。俺もおそらく同感になると思う。だいたい、ミッキーとかの前で、どういう顔して立ってていいのか分からねえし、だいたい人が入ってるわけで、こっちは無防備で素なんだから、まずは着ぐるみ脱いで挨拶してからにせんかいっ、それが礼儀というもんだ、みたいなね。
そもそも俺は人がうわーっているところが苦手だし、自分で運転する以外でスピードが出るものが苦手だからジェットコースターには乗りたくないし、高い所が嫌いだから観覧車なんてもってのほか。メリーゴーラウンドやコーヒーカップも、俺に操縦させろー、貸し切りにしろー、なんて思っちゃう。「ミッキーマウスと握手できるんだよー」って女性は言うけど、俺は公園で虫でも取ってたほうが楽しいかな。
そりゃあ20代のころに女の子から「一緒に行こうよ」って言われたら、まぁしょうがないってぐらいの気持ちはあった。でも、今の感じだと、連れては行くけど俺は車の中で本を読んで待ってていいかな?とか、裏の海岸で釣りしてちゃ駄目ですか?みたいな。
俺だって小さいころは家族で遊園地に行ったよ。広島にヨーグルトのチチヤスがやってる 『チチヤスハイパーク』って遊園地があって、そこのゴーカートが大好きだった。お金を貯めて何度も何度もゴーカートに通ったね。海の近くの『広島ナタリー』の、流れるプールで泳ぐのも大好きだった。
思うに、俺は結局“決められたものに納められる”のが嫌いなんだな。例えばジェットコースターだって、運転席があってコースとスピード調整もあって、初級、中級、上級、プロ級、好きなルート使ってええぞ、新記録出したらタダですよ〜、なんてのがあれば喜んで乗る。だからゴーカートは好きなんだよ。昔、図工の時間に板を渡されて「魚を作ってください」って言われたのに鳥を作って、「これは羽の生えた魚です」と言ったら先生にむちゃくちゃ怒られたことがあったけど、まあ俺はそういうことなんだろう。
もちろんディズニーランドを否定しているわけではないし、俺に子供がいたとして、その子が「ミッキーだー!」って喜んでくれるなら、その顔を見るために喜んでいくよ。でも俺、かぶりもの見るとついライダーキックが出ちゃうから、子供の前では気をつけないといけないな(笑)。ということで、俺のディズニーランド行きは、いつか実現する…かも…なぁ…。