vol.33
2006年は『蘭心竹生』+『厚顔無恥』でいこう!



 今年の正月は3日からスタジオ入りしていたので、どこに行くでもなく都内で過ごしていた。12月31日の夜は、上京していた父親と近所のおっさん&おばちゃんと連れ立って、近くのお寺に2年参り。どんど焼き(古いお札や破魔矢を焼く行事。)をしたり、鐘をついたりしてから年越しソバを食って、正月の料理は細かいのがちょこちょこないとイヤなので、カズノコ2個、ヒラメの昆布じめ2枚、酢じめの魚なんかを盛り、それをつまみながら日本酒をきゅっとやって、テレビを見て「バカだねー」なんて言ってるのがいいんだな。でも今年は、楽しみにしてた数夜連続の時代劇をどこでもやってなくて、結局録画しておいたNHKのアーカイブスを見てたよ。やっぱりアーカイブスにはいい番組が多いね。“ゼロ戦の悲劇”とか見ながら泣いちゃったもん。人からは「まったくオヤジの正月だ」って言われるけど、まあ正月はそんなことがいいじゃない。

 元旦にはもちろんお雑煮も作るよ。元旦といわず、冬は雑煮がおいしいので、ちょっとレシピなんかを紹介しよう。まず吉川家流はこうだ。基本の出汁は昆布とイリコ、もしくは干しエビなど。さらに具材兼でハマグリと焼き鴨で出汁をとるのがポイント。鴨はいい油が出るんだよ。そこへ塩と酒、薄口しょうゆで味を調える。他はニンジン、大根、それから三つ葉。そこに焼かない丸餅を入れて完成なんだが、俺流はここからが違う。まず、餅を細かく切ってドロドロに煮て溶かす。ドロっとさせた上に形のあるモチを入れ、柔らかくなったら出来上がり。これがトロっとしていてうまい! めっっちゃくちゃ熱くていつまでも冷めないの。餅が好きな俺にはたまらない代物なんだが、元本職さんの父親曰く「下品だ」の一言。「お前、こんなもの人様に食わせてるんじゃねぇだろうな!」。「下品だろうがこっちのほうがうめぇんだよ!」と反論はするものの、人に出すときは自分用は小さい鍋で別に作るようにしている(笑)。

 事務所の仕事始めの6日にはみんなで近所の神社に行って、おみくじを引いたらなんと『大吉』。ここ3年ほどずっと「大凶」か「凶」だったんで、逆に大吉だと気持ち悪いよ。というか俺っぽくない(笑)。だいたい今年は厄年なんだ。もちろん、肉体の構造的、医学的な根拠で、40歳前後は気をつけた方がいい、ということは俺も気をつけているけど、そういう縁起モノに関しては、仮に災いが降りかかったって、後から考えれば「いい薬になった」みたいなもんで、来るなら来い、逆に対戦してやる、くらいに思ってるよ。厄とか凶みたいな「負」だってエネルギーはエネルギーなんだから使いようによっていい武器にだってなるってものさ。すごい勢いで“厄”が飛んでくるなら、ヒョイとよけて勢いを加えて、悪いヤツを的にするとか、当てたいヤツに当てちゃうとか(笑)。

 まあ、あいかわらず、こんなバカなことを言ってる正月だ。今年の標語をあげるとしたら、『蘭心竹生』にプラスして『厚顔無恥』がいいね(笑)。さらに厚かましく恥をかきながら、今年はよりいっそう我が道で、思いっきり音楽をやるよ。

  
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