vol.34
そうだ! 三宅島に行こう!!



 2月1日、今俺は三宅島に来ている。発端は『フィッシングCAFE』という釣り雑誌から「釣りに行きましょう!」と誘われたことだ。そうか、釣りか…今行くとしたら…そうだ!三宅島に行こう!と思ったのが始まり。取材企画を進める中で、俺の友人でもあり、釣り名人として有名な高橋哲也さんも同行することになった。帰島から1年たった今も観光客が減ってしまった三宅島。その海は信じられないほどキレイで、魚影も濃くてしかもスレてないらしい。俺の期待は否が応でも高まる。

 もともと俺はなぜか三宅島に縁がある。うちのスタッフの奥サンのお父さんが三宅島出身で、今は島に戻っている。島へ渡るにはガスマスク必携というものものしさだが、まあそれもいいじゃないか。東京から三宅までは、東海汽船の定期便で約6時間。出航は22時30分だから、夜中の海を、船と並走する真っ白いカモメの大群を見ながら、うとうとしているうちに朝の5時過ぎに三宅に到着した。

 しかし海はすごかったよ! 魚は入れ食い状態でバンバン釣れるわ、魚はデカイわ、東京からたったの百数十キロの島にこんな場所があるのに、もったいないなぁーって心底思った。まあ、俺としては“ひとり占め”の状態も捨てがたいが(笑)。

 海から島をながめると、黒々とした溶岩の大地が見えたり(後で聞いたらそれは堆積した火山灰だということ。溶岩はもっと以前の噴火で流れたものだって)車で島を走ると、立ち枯れた木々が山を覆いつくしていたり、確かに被災の傷跡は残る。でも、島の人たちはみんな明るくてポジティブ。復興への取り組みは着々とすすんでいるし、島に戻った若者たちが集まるバーもできていた。俺が飛び入りで参加した『村民音楽祭』の夜、そのバーでの打ち上げは盛り上がったね。こっちでは歌ってる人がいて、こっちでは大笑いしてる人がいて、あっちでは島の将来を若い人たちが真剣に語り合っている。人のパワーがある場所は常に気持ちがいい。おもわずよけいに飲んじゃったよ。その店の柱に「さざえ食わせろ!」(この日の刺し身にあわびはなかった)と書いてサインしてきたから、行く機会があったら立ち寄ってほしい『NRITANO』という手作りの店なのだ。同行した釣り雑誌の人が「自然が再生していく様子をつぶさに見られるのは今しかない」といっていたけど、そういう逆転の発想もおもしろいよね。

 初日は大雨に見舞われた今回の三宅ツアーだったが、雨が上がった夜の星空は天然のプラネタリウム。翌日は快晴で海がギラギラに光ってた。もちろん2度目の釣りも大漁! 俺の性格からして大声で言うのは恥ずかしいが、島のさらなる復興を心から願うよ。

  
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