黒田勇樹のハイパーメディア人生相談

第55回 東京から実家に戻り、今後について決められずにいます。

 こんにちは、黒田勇樹です。
 先週は年始のご挨拶でしたので、人生相談は今回が2017年1発目となります。
 あらためまして、今年もよろしくお願いします。
 舞台があったり原稿がたまったり…で返信が遅くなってしまうこともありますが、今年も言いたいことはガンガン言わせていただきます。
 だって、そのほうがいいでしょ?
 さて今年も始めましょう。

いま一番なりたい仕事は女優なのですが、どのように目指せばいいでしょう

ニックネーム:イチカ
性別:female
年齢:22

 こんにちは。人生相談、毎回読んでます。

 なんとかホテル?(曖昧ですみません)のサイトに人生相談が載っていた時に、ニックネームは変わりましたが相談させていただいたことがある者です。

 そのとき相談したのは、バイトが続かなくてまたやめてしまった、やりたいことがわからないといった内容だったと思います。その節はアドバイスいただきありがとうございました。誰にでも出来ることすらできないやつにやりたいことなんでてきない、とにかくバイトやめたら次に行け!やめたら次!といったアドバイスをいただいたき、いくつかバイトをしたり、しばらくニート生活を送っていました。しかし、そんなとき(いまから二年前)好きな解散したアイドルのうちの数名が始めるガールズグループのメンバー募集をみつけ、これはやりたい!!と思い応募し、合格し、地方でニートしていた私が上京しました。

 しかし、色々あって二ヶ月前、活動を辞退し、実家に帰ってきました。
 理由を一言で言うのは難しいのですが、 初めての独り暮らしや東京での生活に耐えられる自分ではなかったこと、今年の4月頃から精神的に病んで病院に通うようになったがやはりつらかったこと、歌にたいしての情熱がそこまで強くないことがわかり目標を見失ってしまったこととかかなと思います。
 上京してみて親のありがたさ、自分の自立できてなさ、芸能活動を続けることの難しさとかいろんなことが分かったので、いい経験はできたかなと思います。
 そんな感じで実家に帰ってきて、しばらく将来について考えたり、とりあえず心身ともに落ち着いた生活ができてきたのですが、そんないま、また今後について決められずにいます。
 いま一番なりたい仕事はなにかというと女優なのですが、貯金も全くないしいますぐ上京したらまた精神的に不安定になるのではないかという心配があります。
 いまなりたいと書きましたが、五年ほど前からこの気持ちは持ち続けてます。
 上京出来ないのなら地元で正社員の仕事をしたらいいのかなと思いますが、正社員の仕事を始めたら女優を諦めるということになるのかな。。とか、諦めないにしても長く続けないつもりで正社員になるのは失礼なのではないか、などと考えてしまいます。
 地元でできるしごとではほかには福祉、映画館スタッフ、企画などの仕事も興味はあります。いちばんなりたいのは女優なのですが、いまのじぶんがあまりにも未熟なので、目指せるのかとかもう少し地元で修行を積んでからの方がいいのではないかとか考えています。地元に劇団があるのでそこでやってみて考えるのもありかな、と思います。
 やはりなにもしないというのが一番もったいないと思うので行動を起こさないとと思い、福祉の合同説明会に行ったり、正社員募集してる映画館に足を運んだりしていますが、なかなか決まりません。

 ごちゃごちゃしてきましたが、私が悩んでいるのは
・女優をどのように目指すのか、一旦上京は諦めて地元で始めていいのか
・地元で就職してしまっていいのか
・就職するとして、職種はどうやって決めたらいいのか
 です。

「どういう女優になりたいの?」スタートが非常に重要です

 おっけいおっけい!やりたいことがいっぱいあるのね、ひとまず落ち着け。
 以前もハピホテ掲載時に相談頂いたということでおわかりでしょうが、ゆっくりメールのやり取りをしながら最善の回答を探したいと思うので改めて宜しくお願いいたします。

 相談者さんがまとめてくれたように
 ・女優をどのように目指すのか、一旦上京は諦めて地元で始めていいのか
 ・地元で就職してしまっていいのか
 ・就職するとして、職種はどうやって決めたらいいのか

 を、答えるためにはまず、大前提として「どういう女優になりたいの?」という話になってくると思います。
「演技がしていたい」というだけであれば相談者さんのいうように地元の劇団に入って活動していくことで充分立派な女優さんですし、ガッツリ月〜金の正社員になっても、エキストラ事務所などに所属して再現ドラマに出たことを「女優業」と呼べばそれもまた女優。

 しかし、所謂「1流」と呼ばれる女優をゴールに定めるのであれば、スタートからどういう道を選ぶのかが非常に重要になってきます。

 あくまでも最終的な目標や夢ということでもいいので「演技だけで生計が立てられる女優」であるとか「皆が名前を知っているテレビや映画で活躍する女優」なのか「年に1度好きな舞台に立てれば満足」なのか、まずは地元で働きながら勉強なりキャリアアップなりになるとおもうのですが、このゴールの設定によって色々変わってくると思うのでよく考えてそういうビジョンを、具体的に教えて下さい。

 アイドル活動の経験で学んだことも多くあるでしょうから、そういうことも含め「身の丈に有った」ビジョンを設定してくれれば、できる限り有効な方法を探してみようと思っています。

 ちなみに入ろうと思っている地元の劇団の規模(公演数とか動員数、所属俳優は他にどんな芸能活動をしているか)なども教えてくれるとありがたいです。

 ビジョンの設定や、劇団の規模の調べ方について分からなければ、まずはそれを相談してくれても構いません。
 お返事お待ちしております。

芸能活動のみで生計を立てられる女優さんになりたいです。

ニックネーム:イチカ
性別:female
年齢:22

 ありがとうございます、一旦落ち着きます‥。

 どんな女優になりたいのか、考えてみました。

 最終的な目標は、
『映画を中心に活躍し、役者やテレビ出演などの芸能活動のみで生計を立てられる女優さん』になることです。

 どれくらい有名になりたいか、はまだ定まっていません。
 女優になりたいと思ったのが、映画を観て映画の素晴らしさに気付いたときなのと、映画が好きなので、主に映画で活躍したいという気持ちが強いです。

 ただ、そういう思いは強いものの、演技経験はほぼないので、演技を体験してみるためにも関東でよく募集してるワークショップなどにまず挑戦してみた方がいいのではないかという気持ちもあります。

 地元劇団は、年に1.2回演劇をしていて、団員さんのほとんどが、その劇団での演劇以外の活動は書いてないので、していなさそうですが、地域のイベントに出たりしてるひとが数人いました。
 サイト見てみましたが、動員数は分かりませんでした!調べ方が間違えているのかもしれないので教えていただきたいです!

もう、遅い。でも秘策というか最終手段がないわけではない。

 動員数は、向こうが公式に発表してないとしたら、ざっくり公演している劇場の座席数×公演数×0.75ぐらいで予想してみればいいんじゃないかな?あんま座席スカスカのままだと何年も公演続けていられないはずだから。
 まあ、ノルマとかスポンサーとか地域の予算とかそういうもので採算も取れんのに延々やり続けているような団体もあるだろうから、一概には言えないけど…

 映画中心の女優、ということですがこれもまたもっと具体的に、それはどのくらいの規模の映画なのか。全国ロードショーなのか、単館上映でもいいのか、DVDレンタル作品なのか、自主映画なのか、その中で主役なのか脇役なのかエキストラなのか…いくらでも絞込みようはありますが、それだけで生計が立てられるとなるとほんとひと握りの世界なので

 これから考えるということも含め、どれくらい有名になりたいかは置いておきます。

 現実問題、僕はこういう言い方大嫌いなのですが、現実の問題だから話さなきゃいけないけど、

 一旦、一旦ね。

 挫けずに最後まで読んでね。

 もう、遅い。

 これが大前提です。

 今の日本の芸能界では18歳ぐらいまでに「○年に一度の奇跡」とか言われていなければ、主役としてスクリーンに登場することはできません。そして脇役すら「○年前までは○年に一度の奇跡とか言われてた人たち」で、これ以外に女性が登場するとすれば「ブサイクな同級生」か「おばさん」しか枠が残っていません。
 相談者さんに千年に一人的なブサイク具合があれば別ですが、この枠も都内で人気の劇団や団体の中でほんのひと握りしかいない個性派女優の人たちで埋まっていますし、この人たちの中で芸能だけで食えている人たちはまたひと握りです。

 どう挫けた?諦めた?絶望した?

 さて、そうでなければ秘策というか最終手段というか、「こうしたら食える女優になれるんじゃないか」を授けようと思うので、上に書きましたような方法で地元の劇団の規模、そしてできることならそこに所属してる人たち、名前でもぐぐれば一人か二人ブログやフェイスブックが出てくると思うので「普段どんな生活をしながら演劇をしている人なのか」を調べて報告して欲しいのと、相談者さんが女優じゃなければ「この仕事なら出来る、やってみたい」を教えて下さい。
 お返事お待ちしております。

やってみたいことのいま思い付くこと全部書きました

ニックネーム:イチカ
性別:female
年齢:22

 大変遅くなって申し訳ありません!

 お返事ありがとうございます!
 そしてはっきりと言ってくださってありがとうございます。
 はっきりと、もう遅いよ、と言われたのはこれが初めてですが、実際に俳優をしていて子役時代からしているからこそ分かることなんだと思います。
 でも、諦めたくない、とも思うし、諦められないとも思います。
 ただ、十代の頃に挑戦したら良かったなぁと思ったことはいままでに何度かありました。
 18才ぐらいのときに役者になるか考えたときに、映画のオーディション受けたりワークショップに参加したりしましたが、そのときに軽くですが演技レッスンを受けたとき、(初めてだから当たり前なのかもですが)心が折れそうになったというのもあったと思いますが「いまの自分じゃいままでの人生が薄っぺらすぎていい演技が出来ないな」とか思ってしまって、ブレーキをかけてしまいました。いま思えば、その時はその程度の気持ちだったのかもしれません。
 でもそのときに比べたら、グループでステージで表現することを経験したり、練習ももちろん経験したり精神的にも少しは自信がつき、人間としても成長できて、しかも役者になりたい気持ちが史上最強になってるんで、いまだな、と。勝手に思ってます‥?

 そして、
○地元の劇団の規模について
 先月、地元の劇団に実際に見学にさせていただきましたが、今月中旬に団員募集を締め切られたそうですが、そこの劇団の公演の定員は満員200人ほどなので観覧車150人ほどだと思われます。
 そこの劇団員さんが普段していることは、皆さんのかなり仲良しなようでメンバーで週1、2回ごはんいったりスポーツしたり水族館にいったりして遊んだり、個人的に県内や隣の県の劇を見に行ったり、趣味のアニメを観たりしているようです。
 演出兼その劇団の役者をされている方は、色々されているのかもしれないのですがあまり発信していないため分かりません、、。
 とりあえずこの劇団は団員募集停止中なので他の劇団を調べてみましたが、市内のもうひとつの劇団は、イベント出演含めた公演の頻度は一年に先程の劇団より5回ほどで多いようですが、客席が40ほどなようです。

 そして
○この仕事ならできること、やってみたいこと
 まずは出来ること↓
・いままでの人生で一番褒められたのは歌です。
 もちろん千年に1人とか言われてたら有名になれてるはずなのですが、周りから上手いとか、歌声がいいとか言われたことはよくあるし自分のなかでは一番褒められたことなので、出来ることなのかなと。
・吹奏楽部で金管楽器を吹いていたので金管楽器を吹く役とかだったら習得しやすいと思います。
 ピアノも習っていたので楽譜はある程度読めます。
・役者と関係ないかもですが、占いは結構詳しいので占いをしたり学んだりは出来るかな‥
・グループ活動のときにやったコントが楽しかったり、ライブ中のコールアンドレスポンスでお客さんを笑わせたりできたり、キャラや話し方が面白いらしいので人を笑わせるのは得意な方だと思います。なので笑わせる仕事など。
・ありきたりな普通な顔をしているので、普通な顔が求められる役なら顔的にはOKだとおもいます。
・キャラが面白いので、キャラが活かせるような、バラエティー番組などではいじりやすいかと思います。

やってみたいこと↓
・役づくりのために痩せたり太ったり老けたりといった調整。
・役者として、工場や医者など色んな職業の人を演じてみたいです。
・話が上手いとかではないですがバラエティー番組に出てみたいです。 
・役者だからこそ演じられる、死人の役とか幽霊役をしてみたいです。
・日本中行ったことない都道府県いっぱいあるので撮影のために色んな都道府県にいきたいです
・不純かもですが芸能人の友達をいっぱいつくりたいです!!笑
・脱ぐ脱がないは関係なく、セクシーなシーンに挑みたい。(脱がなくともセクシーさをだせたら特に嬉しい)
・アイディアを考えるのが好きで、役者側だけでなく、製作側にも興味があるので、イベント企画に協力させていただいたり、してみたいです。
・雑誌のマイコーナーを持ってみたいです!漫画描いたり、ラジオや雑誌に投稿したりするのが好きなのと、プレイボーイの白黒のページが好きだからです!
・純粋に美味しいものが好きなので美味しいものに関する、グルメ番組やグルメ作品に出たいです。
・占い師に企画で占われたいです。
・リップクリームや口紅のCMに出たいです。

 やってみたいこととなるとたくさんあるのでいま思い付くこと全部書きましたが、夢が広がりますね‥もっと現実的なことを書くという意味だったらごめんなさい!あとできることの少なさに対してやってみたいことが多くて身の程知らずです!ごめんなさい!
 長くなりましたが、こんな感じです!
 よろしくお願いします!

返信するときの気の持ちようなんだろうけどスタンスがコロコロ変わってる。

 おうおう、やりたいこと溢れ出してきちゃったね。
 俺はどこぞの神社の絵馬か。

 また、病気になるよ? 精神病んじゃったから地元に帰ってきたんだよね?
 役者以外にできる仕事が、全部芸能よりになっちゃったけど、福祉とか映画館とか言ってた相談者さんはどこへ?
 やりたいなら、東京へ行って努力をしろ。それが出来ないからこうして何度もメールしてるんだよね?
 現在「役者になりたい気持ちが史上最強」で、まだ地元にいるなら今後も絶対になれないし、今から東京出ていったところでなれるはずがないよ。

 簡単なところから始めると、相談者さんの食える女優になりたいという夢は、宝くじを当てたい、と同じことなのね?努力で解決する問題じゃないから難しくて、当たるかどうかもわからない宝くじを財産叩いて買い続けて、身も心もボロボロになるか、その前に運良くあたりがつかめるかどうか。
 そして、年齢とともにこのくじが当たる確率は下がっていって、東京から離れたら、それは売り場にもいけないことと同じ。
 歌だ、裏方だ言ってみてもそれは、買うくじの当選金額が変わるだけで、当たらない奴には一生当たりません。
 アイドル活動が出来たというのも、プロの現場にいる僕からすれば、10枚買えば必ず1枚当たるくじを買って6等が当たったことを「宝くじに当たったことがある」と言っているのと同じです。その200円の当たりのためにどれだけの時間と心を費やしましたか?
 それを思い出した上で、今回の史上最強宣言をしていますか?
 歌はそんなにやりたくなかったから精神的に病んだし東京にいるのが辛かったけど、役者ならやりたいことだから病まないし東京に住んでいられます、という話ならこの相談は「そうして下さい」で終わりです。

 あんまり長引かせたくないんだけど、相談者さんの言っていること、というか多分返信するときの気の持ちようなんだろうけどスタンスがコロコロ変わるから、あと1通だけ粘らせて下さい。

 いい?まずこの回答を読んだら、メモ帳に返事書いて送らずに保存して下さい。で、寝て起きて翌日もう1回自分が書いた返事を読んでみて下さい。ここで気持ちが変わらないようであれば、今度はジョギングして下さい。3時間ぐらい、音楽は絶対に聞かないで、歩いてもいいからただ黙々と。それでも修正の必要がない返事が出来上がったら送って下さい。寝て起きたり、ジョギングしたりして考えが変わって、返事を書き直した場合は、また保存して寝て起きるところからやり直して下さい。
 これをする前に、一旦質問のメールとかを送ってくることは許しません。
 最低でもこれを読んでから3日はメールを返さないで下さい。
 いつになってもいいです。上の工程をきちんと通過した鋼のような返信をお待ちしています。

最近の黒田くん

20161228_200347

「八幡山ほしがりシスターズ保育所公演間もなく本番!」

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

来年2月に舞台『こと〜築地寿司物語〜』に出演します。

http://www.siebold.co.jp/koto/index.html

FB_IMG_1473130482111

「演技塾、始めます!」

http://siebold.co.jp/ws/

4042

「ファンクラブ始めました!」

https://camp-fire.jp/projects/view/10006

 

Image-1

「更新頻度アップキャンペーンちゅう!」

http://ameblo.jp/kurodax-blog/

「サーティワンアイスクリーマーズグッズ通販始めました!」

https://31iscreamers.stores.jp/

なぜかおしゃれな八幡山ほしがりシスターズ公式サイト!

http://hoshigari8.com/

メルマガも2本やってるよ!

黒田勇樹が働かずに生きていくためのメルマガ「黒田運送(便)」 http://www.mag2.com/m/0001367290.html

黒田勇樹編集 日本一馬鹿なメルマガ「黒田運送(便)ハイパー」

http://www.mag2.com/m/0001455170.html

他の連載も読んでね!「妄想的語源しらべぇ」

http://sirabee.com/author/yuuki_kuroda/

「身を固める前に言っておきたいこと」

http://medicalesthe.com/

「黒田勇樹殺人事件」FBページ

https://www.facebook.com/kurodayuukisatsujinnjiken

プロフィール

黒田勇樹(くろだ・ゆうき)

黒田勇樹(くろだ・ゆうき)

1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともに TBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。
山田洋次監督映画『学校III』にてキネマ旬報新人男優賞などを受賞。
2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパー・メディア・フリーター」と名乗り、ネットを中心に謎の活動を開始。
2012年3月には自身のことを記録した『非俳優生活100days』を刊行。 現在は「廃優」と名乗り、俳優業に復帰しているとの噂も。
公式サイト:黒田運送(株) http://yuukikuroda.com
Twitterアカウント:@yuukikuroda23

バックナンバー