スガダイロー 4月に東京と京都でジェイソン・モランと奇跡のデュオ

2017.02.27 Vol.685
 昨年12月にニューヨークでスガダイローとジェイソン・モランという2人のジャズピアニストがライブを行った。特殊な環境での出来事だったため、目撃した人は限られた。しかし、2人はこのライブを通じ意気投合。4月に東京と京都に場所を移して再び相まみえることとなった。

ノイズ中村10周年フェス『おパーティ!』にスガダイローら豪華な出演者が集結

2016.11.27 Vol.679
 ジャズピアニストのスガダイローのマネジャーを務めるノイズ中村。今年でその名を名乗るようになって10周年ということで「ノイズ中村10周年フェス『おパーティ!』」(12月3?4日、SHIBAURA HOUSE)を開催する。 「この名前をいただいてからの10年でさまざまな方々と出会ったので、なにか記念してやっておきたいな、ということでこのイベントを企画しました。それに最近はスガダイローのマネジャーとしての僕しか知らない人も多いのですが、CDやグッズを扱うレーベルや荻窪ベルベットサンというライブハウス運営などいろいろなことをやっていて、ここで一発、別の顔も見せておいていいのかなと思いました」  会場はSHIBAURA HOUSE。外から中が見えちゃう超おしゃれなガラス張り。 「今回出てくださる方々は基本的にアンダーグラウンドな方々だから、外から丸見えなところは似つかわしくないのかもしれないですけど、あえて地下から引き揚げて、興味がない人にも見えちゃう場所で見せるということに僕がやる意味があるかな、と思いました」  出演者がものすごい数。 「1階でライブ、2階でパフォーマンス、5階でDJ。中2階ではリフレクソロジーとタロット占い(12/3限定)。フロアごとに同時進行していますので、どこの時間帯に来ても楽しめると思うし“知らないから見ない”ではなく“知らないからこそ見て”ほしいですね。スガダイローを見に来たついでに、別のフロアでパフォーマンスを見るとかいいですね」  そして「入場自由」で「ご祝儀大歓迎!」というシステム。 「そこは本当にお客さんにお任せ。どうなるのか分からない。結構ヒヤヒヤなんですが、多分みなさんそのへんは察していただけるものと期待しております(笑)」  出演者の詳細とタイムテーブルは公式サイトで要確認。  ちなみにこの名前を名乗るきっかけは? 「10年前に都内の公園でサックスを吹いていたら、謎の女性に“お前はピッチが合っていないからジャズを勉強しろ”と言われて、そのままなぜか菅平のジャズフェスに連れていかれたんです。そこでスガに会いまして、“変な奴だ”ってことでその日のスガダイローオーケストラのライブでサックスを吹くことになりました。“最後に1分間ソロの時間をやるから死ぬまで吹け”と言われたんですが、ホントに酸欠でぶっ倒れちゃって(笑)。その時にノイズ中村という名前をいただき、サックス始めて3ヶ月でプロデビューさせてもらったんです。それで気に入ってもらったのか、それ以降スガのツアーマネージャーなんかをやるようになったんです。ホント、人の縁って分からないものですよね」  縁とかいうレベルは遥かに越えてますけどね…。 ノイズ中村10周年フェス『おパーティ!』 【日時】12月3日(土)?4日(日)12?20時  【会場】SHIBAURA HOUSE(田町) http://www.shibaurahouse.jp/ 【イベント公式サイト】 https://opartyopartyopartyoparty.localinfo.jp/

夢枕獏(作家)×スガダイロー(ジャズピアニスト)【INTERVIEW】

2016.10.24 Vol.677
 作家・夢枕獏の代表作である『陰陽師』はこれまで漫画、映画、ドラマに舞台とさまざまなジャンルで作品化されてきた。映画のメーンテーマをフィギュアスケートの羽生結弦が使用するなど、思いがけない広がりも見せている。そんな『陰陽師』も今年で30周年。今回、ジャズピアニストのスガダイローとのCDブック『蝉丸?陰陽師の音?』という思いがけないコラボレーションが実現した。

求道会館でスガダイロー×夢枕獏が「CDブック発売記念コンサート」

2016.10.10 Vol.676
 作家・夢枕獏の代表作である『陰陽師』が今年30周年を迎えた。 『陰陽師』は平安時代の陰陽師・安倍晴明の活躍を描いた小説。これまで1993年の岡野玲子による漫画化以降、ドラマ、映画、そして舞台といったさまざまなジャンルで作品化され、小説以外にも多くのファンを生み出し続けている。  そして今度は、夢枕獏による書き下ろし短編「?丸」に、フリージャズのピアニスト、スガダイローが曲を書くという、そんなまさかの組み合わせによるCDブック『?丸?陰陽師の音?』が9月21日に発表された。  これを記念して10月19日に文京区の求道会館でCDブック発売記念コンサートが開催される。  求道会館は明治、大正期の日本の建築家・武田五一によって作られたもの。武田はヨーロッパ様式主義一辺倒であった当時の建築界の中にあって日本建築の良さを大切にした世代のひとりで、求道会館は武田が日本建築の伝統を、自作に意図的に盛り込むようになった時期の作品。平成6年には東京都指定有形文化財となった。  煉瓦造の2階建てで、会館内部の正面には、純和風の檜造で銅板葺屋根の六角堂が配置され、その後方上部壁面に大アーチの石膏レリーフが描かれるなど、陰陽師の世界観にぴったりの建造物だ。  コンサートではCDブックに収録された曲はもちろん、夢枕獏の朗読、小説にも出てくる沈香などの平安時代から使われてきた香を使用した香りの演出も予定されており、陰陽師の世界をどっぷりと堪能できるプログラムとなっている。  なお本紙では次号(10月24日発行号)で夢枕獏×スガダイローの対談を掲載予定。 『陰陽師』30周年記念 夢枕獏×スガダイロー『?丸』発売記念コンサート 【日時】10月19日(水)18時30分開場、19時30分開演 【会場】求道会館(東大前) 【出演】朗読:夢枕獏、ピアノ:スガダイロー、ベース:東保光、太鼓:辻祐、龍笛:松尾慧【問い合わせ】VINYLSOYUZ LLC(TEL:090-4375-9747)

ブレヒト×ヴァイルの問題作『マハゴニー市の興亡』

2016.08.07 Vol.672
 もともとジャンルや名前にとらわれることなく独創的なラインアップが並ぶKAATなのだが、今春、正式に白井晃氏が芸術監督に就任。今後ますますその傾向は強まりそう。  そんななか上演される本作は、劇作家ブレヒトと作曲家ヴァイルが組んで作られた作品。ブレヒトらしく毒に包まれた内容で、1933年にはナチスが上演を禁止するほどの問題作。その後、1960〜70年代には多く上演されるようになり欧州では著名な作品となった。しかし日本ではほとんど上演されることはなく、今回はかなり貴重な公演となる。  白井は時に、舞台上に限らず観客をも巻き込んだ大胆な演出を取り入れる。架空の街の隆盛と衰退を描く物語ということもあって、今回は劇場全体をひとつの街ととらえ舞台上に「マハゴニー市民席」という客席を用意するという。観客もいつも以上に油断のできない作品だ。  また昨年、白井が演出した『ペール・ギュント』で音楽を担当し生演奏で舞台に参加したピアニストのスガダイローを今度は音楽監督として起用。ヴァイルの音楽とスガがどのよう化学反応を起こすのかにも注目が集まる。 『マハゴニー市の興亡』 【日時】9月6日(火)〜22日(木・祝)(開演は6・7・9・13・14・20・21日19時、10〜12・16・18・19・22日14時、17日14時/19時。8・15日休演。開場は開演30分前) 【会場】KAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉 【料金】S席8500円、A席7500円、B席5000円、3階席2000円、マハゴニー市民席(舞台上特設客席・自由席/入場整理番号付)5000円/U24(24歳以下)4250円/高校生以下1000円/シルバー(満65歳以上)8000円/プレビュー公演(6〜7日)一般5000円、マハゴニー市民席3000円【問い合わせ】チケットかながわ(TEL:0570-015-415=10〜18時 [公式サイト] http://www.mahagonny.jp/ ) 【作】ベルトルト・ブレヒト 【作曲】クルト・ヴァイル 【演出・上演台本・訳詩】白井晃 【音楽監督】スガダイロー 【振付】Ruu【出演】山本耕史、マルシア、中尾ミエ、上條恒彦、古谷一行 他

スガダイロー 生き方自体が即興

2015.06.22 Vol.645
 スガは日本を代表する若手フリージャズピアニスト。その演奏スタイルは「即興」を主とし、さまざまなアーティストとの即興対決の迫力は他の追随を許さない。そんなスガが演劇作品の音楽を担当するという。まずはその経緯から。 「僕のマネジャーがKAATのプロデューサーの方とたまたま面識があったらしいんです。白井さんももともと僕の演奏を聴いてくださっていたようで、そんなことから“やってほしい” “やりましょう”ということになりました。ちょうど、曲をしっかり曲として提示できる場が欲しい、ライブだけじゃないこともやってみたい、と思っていた時期だったので、そういうことができそうだなって思ったんです」  決まった曲と即興、割合的にはどちらが多い? 「どうでしょう…時間的には即興のほうが長いかもしれません」  そうじゃないとスガダイローに依頼する意味がない。 「そうですよね。多分…ちゃんとしたことをやるのは不得意なので(笑)」  即興部分は稽古を見て、イメージして曲を作っておくという感じ? 「稽古にも何回かは参加するので、即興といってもやることはある程度は決まっちゃうんだろうな、とは思っています」  初日が開けて、やっていくなかで客がノってきたら稽古場とは違う感じになることも? 「それが可能なのかどうかというのは、今の段階ではちょっと分からないので、様子をうかがいながらやっていこうと思うんです。多分、日によってあまりムラがあるのはまずいんじゃないかとも思うので」  即興って、そもそもそういう要素は含んでいるからいいのでは? 「いいんですかね? 演劇を見に来る人の感覚がよく分からないので、そこはなんとも…ですよね」  あとは演出家の判断で。 「あんまり調子に乗りすぎるとすごい失敗をする可能性も非常に高くなってきますから(笑)」  ふだん即興でやるときは失敗することはない? 「いや、ありますよ。これ大丈夫なのかな!?みたいなことは。でもそういうところを楽しめるお客さんばかりだからあまり気にしてはいないんです」  問題は演劇のお客さん。 「2回見て、“全然違うじゃないか!”みたいなクレームが来る可能性は高いですよね(笑)」  違うからこそ面白い。 「そうなんですけどね。それが通用する場所かどうかは、まだ分からないので(笑)」  ちなみに曲作りに入る前に『ペール・ギュント』は読んだ? 「読みました。すげー頑張って(笑)。詩の部分は結構つらいところはあるかなって思いました(笑)。詩の場合、訳している人のことをどれだけ信用できるのかっていうところもあるじゃないですか。“これ、本当に面白いのか?”みたいな。自分にその面白さが伝わっているのか分からないんですよ。だから結構厳しかったんですけど、とりあえず話だけは追ってみようと思って最後まで読みました。言い回しなんかはよく分からなかった」  読みながら、こういう音楽かな?とイメージしながら? 「作っておいたんですが、結局は半分くらいはボツになりました。白井さんのイメージとはちょっと違っていたみたいです。ペール・ギュントって僕の中では結構はちゃめちゃなギャグ的要素もあるな、と思っていたんだけど、そこはあまり出さないようにするってことらしいです。シリアスで不条理感を前面に押し出すということだったので、明るいふざけた曲は全部ボツになりました」  見る側からすると、俳優が演じてるときでも邪魔になるくらいがっつり弾くようなことがあっても楽しい。 「やはり…、そうですか(笑)」  チラシで「スガダイロー」の文字を見て足を運んだ人は大概それを期待するのでは? 「やはり(笑)。昨日、館長さんにも言われたんです。“もっと滅茶苦茶に弾いたほうがいいよ”って(笑)」  ライブでやるような“対決”が劇場でもできれば…。 「俳優さんは決まったことをやらないといけない部分が多いので、そう考えると不利じゃないですか。向こうも変えられるのであれば、その面白さは出てくると思うんですが、音楽がどうなっていようが、その台詞は言わないといけないだろうし。イーブンな戦いではないですよね」  ソロの他にスガダイロートリオや中村達也とのデュオなどさまざまな形態で演奏する。そういう人の集まりはどういうきっかけで実現? 「酔っ払った勢いかな。一時期はそれに凝っていた時がありました。ひたすら酔っ払ってコマを進めるという(笑)。トリオに関しては僕がちゃんと選んだんですが、それ以外に関しては周りの人に“やったら面白いんじゃない”とか言われてやってみるという感じ。やらされているんですよ(笑)」  やっていくなかで楽しくなってくる? 「そういう誘いはほとんど受けるようにしているんです。あまり考えないようにしています。やってみないと分からないので、取りあえず全部やってみる。やってみてから考える。ダメだったらやめればいい(笑)」  公演は10日間ある。 「同じことをそんなに長い期間やったことないから、途中で飽きちゃわないようにしないといけない(笑)」  俳優の演技も日々変化していくので、そのあたりの心配はないかもしれない。 「そういう刺激はすごくあると思います」  今回の公演は「ジャニーズとフリージャズの邂逅」という見どころもある。 「女性アイドルとフリージャズっていう組み合わせは結構あるんですが、男性アイドルとフリージャズという組み合わせはなかなかない。滅多にできるものじゃないので、そこもすごく楽しみです。ジャニーズのファンの人がフリージャズを聴いてどういう反応をするのかといったことも見てみたい」  演奏はオーケストラピットではなく舞台上でする。 「演劇的な動きも要求されることになると思います。弾いていないときにグダグダしていてはダメなんですよね。それに1カ所だけ演技しなければいけないところがあって、それはやばいです。ピアノを弾くのをやめて立ち去らないといけないんですけど、それができるかどうか(笑)。あと、いま一応、役作りのためにヒゲを伸ばしているんです。どんな役でもいいように髪も伸ばしています(笑)。別に何にも言われてないんですけど(笑)、どういうふうにも対応できるように」  プロの俳優さんみたい。 「あとは歩き方、去り方。脚本に“いつの間にか戻る”って書いてあるんですけど、どうしたらいいんですかね(笑)。そこが一番の肝ですね。メンバーにもヒゲは剃るな、髪も切らないでくれって言ってある。野戦病院の医者みたいな格好でピアノを演奏する、みたいなイメージを勝手に持っているんです(笑)。そういうことを考えているのが、実はちょっと楽しい。でも全然要求されなかったら、それはそれでちょっと悲しいですよね(笑)」  果たしてどんな舞台になるのか? 久々に予測不能の作品だ。  ところでスガのツイッターなどを眺めていると、マイブーム的なものが周期的に現れる。最近では蕎麦にはまっているようなのだが…。 「蕎麦はもうすっかり飽きちゃったんです。ホント食べたくないくらい(笑)。毎日食べてたんですが、つらすぎて、今は毎日は食べてません」  昔はお城に凝っていた時期も…。 「城は…城も飽きました」  何かに没頭する癖があるようだ。 「没頭するんですが、いきなり飽きるんです。その終わりがいつになるかは全然分からないんですが、“飽きたな”と思ったら突然やめちゃう。カレーライスは100日続いたんですが、これはまだ続けられましたね。でも“このままだと一生食べ続けることになるな。これはやめないといけない”と思ってやめました(笑)。カレーはどの店に行っても違うんですが、蕎麦はある程度食べるとどこも一緒なんです。そば粉と水だけですから(笑)」  一般人にはなかなか…。 「いや、蕎麦は毎日食べてたら誰でも分かるようになります。だって同じ味しかしませんから(笑)。だんだん、どこの蕎麦屋の系統だな、とか分かってきますから。あと、蕎麦は高くて、結構金がかかるんですよ(笑)」  あとは模型も。 「模型も今は全然。飽きました」  坂本龍馬はアルバムのジャケにもしたくらい。 「龍馬も…飽きましたね。『龍馬伝』のころはありとあらゆる龍馬グッズを買い集めてました。龍馬の革靴とか茶碗とか。龍馬のちゃんぽんというものがあったんですが、長崎のちゃんぽんって大正時代くらいからなんで、どう考えても偽物なんですよ。でも買っちゃいましたね(笑)。龍馬は生き方が好きなんですよ。あと映画の『マッドマックス』が3年前くらいから自分の中でブームになっていたんですが、今は飽きちゃってる(笑)」  公開を前に? 「本当は去年公開だったんですよ。それに合わせて体調を整えて、革ジャンとか買って真っ黒にして結構なり切っていたんだけど、公開が延びちゃって飽きちゃった。今はもう見なくてもいいかなって(笑)」  では最近は? 「最近は靴かな。月に一足くらいのペースで買っちゃってて、すげえたまっちゃってるんですよ。もう全然履く暇がない(笑)。いま履いている靴は去年買ったんですけど、日本ではあまりないんです。でもすごく歩きにくい(笑)。演奏するときも弾きにくい(笑)」  生き方も即興的だ。 「だいたい考えない。考え出すと時間の無駄なんで。ぱっと決まったことが一番正解に近い。全然話聞いてない場合もある(笑)。いいよ、って言って(笑)」 「俺は体ひとつで行って弾きゃいいんだろう」みたいな? 「そうですね。いろいろ勝手に話が進んでいて、全然覚えていない時もある(笑)。マネジャーに“言いました!”とか言われるんです(笑)」  基本的には「なんとかなる」精神。 「そうですね。僕は結構そういう状態が安心できる。例えば飛行機なんかも直接空港に行って乗りたいタイプ。予約するのが嫌なんです。新幹線も予約したことない。その時間に行かないとダメというのがつらい。1週間前に取っちゃうと1週間ずっとつらくてしようがない。あと、指定席も。そこに座らないといけないと決まっているのが嫌」  遠くに行くときにずっと立ちっぱなしになるんじゃないかという不安は? 「ありますけど、それよりは、行って自由に座れた時の“ああ座れた〜”という満足感のほうが大事。それによっぽどのとき以外はだいたい座れるんですよ、自由席って」
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