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ドイツの軍事圧力を風刺した反戦劇『白い病気』まつもと市民芸術館プロデュース

2018.02.21 Vol.703

 本作は戦間期チェコスロバキアを代表する作家、カレル・チャペックが描いた、ドイツの軍事圧力を風刺した反戦劇。

 物語は、若者はかからないのに50歳を超えた者からかかり始める「白い病気」が蔓延するところから始まる。初期症状は身体の表面に押しても痛さを感じない無痛の白い点ができる。この症状が現れると、速やかに身体は悪臭を放って崩壊していき、死に至る。突然蔓延したこの伝染病のため世界はパニックに陥るのだが、ある軍事国家の町医者が偶然、この病気の治療薬を発見。その新薬と引き換えに軍事国家の独裁者にある要求をするのだった。

「ある要求」の内容とは何なのか? その要求は聞き入れられるのか? その結果は…?

 といったことは作品を見てのお楽しみなのだが、見終わった後に現在の日本に重ね合わせる人も多いのでは?

 この問題作を今回は串田和美がコーラス隊による長編合唱曲を入れて仕立て上げる。このシリアスな作品がどのようなものになるのか気になるところ。

 2月23〜28日には横浜公演に先駆け、まつもと市民芸術館 実験劇場でも上演される。

まつもと市民芸術館プロデュース『白い病気』
【日時】3月7日(水)〜11日(日)(開演は水木19時、金土14時、日13時。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)
【会場】KAAT神奈川芸術劇場中スタジオ(日本大通り)
【料金】全席指定前売一般6500円、U18(18 歳以下)3500円/当日一般7000円、U18 4000円 ※U18チケットは当日要年齢確認証提示
【問い合わせ】まつもと市民芸術館(TEL:0263-33-3800[HP] https://www.mpac.jp/ )
【原作】カレル・チャペック
【潤色+演出+美術】串田和美
【音楽】寺嶋陸也
【出演】串田和美、藤木孝、大森博史、千葉雅子、横田栄司/西尾友樹、坂本慶介、大鶴美仁音、飯塚直/近藤隼、武居卓、細川貴司、深沢豊、草光純太、下地尚子(TCアルプ)他合唱隊

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