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“ホラー免疫”の無いポーランドで生まれた傑作ホラー

2018.02.14 Vol.703

 美しき肉食人魚姉妹が、歌声と美貌で男たちを引き付けては餌食にする、異色のファンタジーホラーミュージカル! 日本では昨年の東京国際映画祭での上映を機に早くから話題を呼んでいたが、アグニェシュカ・スモチンスカ監督いわく「最初まったく理解されなかった(笑)」という。

「実はポーランドでは、もともとホラー映画の文化が無く誰も見ないし作らない。この作品も完成までかなり苦労しました。配給会社にデモ映像を見せたらセックス描写には何も言わず、肉食シーンを見て即“このシーンはカットしてください”って(笑)。もちろんそういうオーダーはすべて拒否しました。なぜならこの作品がユニークで魅力的であるのは美しさと残酷さ両方の側面を備えているからなのです。ホラーとポエム、リアリズムとファンタジー、それらが一体となっているのが本作の重要な点なのです」

世界の映画祭で話題騒然!『ゆれる人魚』試写会に5組10名【プレゼント】 

2017.12.26 Vol.web Original

 2016年サンダンス映画祭ワールドシネマコンペティションドラマ部門審査員特別賞を受賞した、異色のホラー・ファンタジー! ポーランド映画界大注目株の女性監督アグニェシュカ・スモチンスカ監督が、共産主義時代下の1980年代ポーランドを舞台に、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの「人魚姫」にツイストを加え、セクシーで美しい肉食人魚姉妹が主人公の少女から大人への成長物語をエネルギッシュでワイルドに描く。

 1980年代のポーランド・ワルシャワ。人間たちを捕食して生きる美しい人魚姉妹は海からあがりナイトクラブにたどりつく。ストリップやライブ演奏を披露する大人の社交場で、2人は得意のダンスと歌を披露し、すぐにスターになる。そんななか、妹シルバーはベーシストの青年ミーテクと恋に落ちる。初めての恋に浮かれるシルバーだが、姉ゴールデンは、そんな妹を複雑な眼差しで見つめていた。人魚にとって人間の男は“餌”でしかないからだ。やがて2人の間に生じた緊張感は限界に達し、残虐で血なまぐさい行為へと彼女たちを駆り立てる…。

 2018年2月10日より新宿シネマカリテほかにて公開。

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