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5年ぶり復活の「KIRIN CUP SOCCER」日本は初戦でブルガリアと対戦

2016.04.13 Vol.664

 日本サッカー協会が13日、都内で会見を開き、5年ぶりに開催される「KIRIN CUP SOCCER 2016」(6月3日、愛知・豊田スタジアム/6月7日、大阪・市立吹田サッカースタジアム)の開催概要を発表した。
 今回はトーナメント方式で行われ、3日に準決勝のボスニア・ヘルツェゴビナ代表vsデンマーク代表、日本代表vsブルガリア代表が行われ、7日に3位決定戦と決勝。日本はデンマーク代表とボスニア・テルツェゴビナ代表のどちらかと対戦。残る2チームが対戦する。
 会見には田島幸三会長、技術委員(強化)の霜田正浩氏、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が登壇。

 冒頭、田島会長が「KIRIN CUPの歴史をひもとくと1978年にその1回目となるジャパンカップがスタート。私事ですが、1980年のジャパンカップには私自身も選手として出場しています。私たちの時代は世界のチームと戦う機会が本当に少ない時期。そんなときこの大会は代表の強化に欠かせない大会でした」とその歴史を振り返った。

 続いて霜田委員が「最終予選の前になるべく強い相手と戦いたいという監督の希望があり、今回このKIRIN CUPが復活し、ヨーロッパの強豪国を呼ぶことができた。ここで日本代表が採取予選に向けてどれくらいの戦いができるのかというチャレンジの大会になると思う」と今回の大会の意義を説明した。

 ハリルホジッチ監督は「重要な大会。最終予選のいい準備になる。この3チームはもしかしたらロシアで対戦することになるかもしれない、私たちよりも強くて経験がある。しかし私は2試合勝つことにトライする」と話し、この3チームについて「ボスニアは私の母国で現在FIFAランク20位の強豪。何人かの選手はかなりハイレベル。デンマークはパワーのあるチーム。7~8人が190センチ以上の選手。空中戦はかなり強い。何人かの選手はヨーロッパのビッグクラブでプレーしている。ブルガリアはここ5試合、日本に対して4勝1分け。1週間ほど前、世界で5~6位に入る強豪のポルトガルに1-0で勝利している。難しい時期もあったが今は若手が台頭し野心のあるチームに生まれ変わっている」と話した。

ハリルホジッチ監督が初の代表メンバー選出 遠藤落選

2015.03.19 Vol.638

 サッカー日本代表に就任したヴァイッド・ハリルホジッチ監督の初陣となる「キリンチャレンジカップ2015」チュニジア代表戦(27日、大分県・大分スポーツ公園総合競技場)と「JALチャレンジカップ2015」ウズベキスタン戦(31日、東京・東京スタジアム)の代表メンバーが19日、都内のJFAハウスで発表された。
 発表の折、監督は壇上から降り、スクリーンの脇に立ち、一人ひとりの名を読み上げ、ポジション別に解説を加えていく。その姿はさながらマイケル・サンデルの白熱教室のよう。
 選考は監督が「東京について間もないので簡単ではなかった」と言うように、タイトなスケジュールの中、行われた。そして6月のロシアワールドカップ1次予選へ向けても時間がないことから、長友、内田といったケガをしてプレーできない選手も「一緒にいて、彼らがどんな状態かを知るため、そして我々の目的も知ってほしい」ということで招集した。
 その31人のメンバーの他にも12人のバックアップメンバーが発表された。
 バックアップメンバーについては「国内組、海外組、いろんな選手に可能性があると思っている。このリストに入っていない選手も、準備をしていてくれというメッセージ。前にも言ったが良いプレーをしていれば呼びます。スター選手に変わる選手も期待していますし、そういった選手がスター選手に変わっても私にとっては全く問題ない。一番の勝利はグループで勝つこと」と選手間での競争を促す目的のよう。
 初選出はガンバ大阪の藤春のみだったが、バックアップメンバーには広島の千葉、川崎の車屋などフレッシュな顔ぶれが並んだ。
 またガンバ大阪で昨年のJリーグ制覇の原動力となり、代表復帰が期待されていた宇佐美が2011年6月以来の招集。名古屋の永井も久しぶりに選出された。
 その一方で長く日本代表を支えてきた遠藤保仁(ガンバ大阪)は選に漏れた。監督は遠藤については「ロシアのW杯の準備のための選出」としたうえで「ここ数年日本代表に貢献してくれた彼のことを忘れてはいけません。日本代表に貢献してくれた彼に対し敬意を表することをここに付け加えたい」と話した。
 しかし会見の後半、質疑応答の折には「ものすごく大事な試合で遠藤が必要な場合は呼びたい。多くの経験があるし、仲間に対する信頼が強く、自分の役割も知っている」とも語っており、今後の選出にも含みを持たせた。また大久保嘉人(川崎)についても「ここ2年、リーグで得点王を取っていますが、もしある試合で彼が必要ならもちろん呼びます」と語った。
 監督は来日会見以来何度も「日本代表は全選手に開かれている。そのときにベストなパフォーマンスの選手を呼びたい」と語っており、試合を重ねていくなかで、遠藤、大久保といったベテランたちの力が必要となるケースがやってくるかもしれない。

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