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【ART】平敷兼七の写真展「沖縄、愛しき人よ、時よ」開催

2017.09.04 Vol.697

 アメリカの統治下にある沖縄、今帰仁村(なきじんそん)に生まれ、61歳で亡くなるまで、生涯にわたって沖縄を撮り続けた写真家・平敷兼七(へしき けんしち)。

 亡くなる前年に第33回伊奈信男章を受章し、近年では、2015年にヒューストン美術館で開催された展覧会『来るべき世界の為に 1968から1979年における日本美術・写真における実験』に選出されるなど、国内外で再評価が進んでいる。

 平敷は生まれ育った沖縄の地で、確かな信頼関係を築きながら、家族、街の人、夜の女など、貧しさの中でもたくましく生きる市井の人々を撮り続けた。被写体を尊重する平敷の姿勢によって写された人々のはつらつとした姿は、当時の沖縄の空気をそのままに伝えてくれる。

 本展では平敷のライフワークといえる沖縄を記録した写真集『山羊の肺』と、1970年から80年代に撮影された、東京狛江市にある沖縄出身大学生のための寮を撮影したシリーズ「南灯寮」から選んだ作品を展示する。

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