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WBA Sフライ級戦で河野が防衛 亀田興は引退表明

2015.10.23 Vol.653

 世界ボクシング協会(WBA)スーパーフライ級タイトルマッチが16日、米シカゴで行われ、王者・河野公平が同級2位の亀田興毅を3−0の判定で破り、2度目の防衛に成功した。

 試合は2Rに亀田のローブローで一時中断。再開後に河野が右ストレートでダウンを奪う。3Rには亀田がまたもローブロー。右手で河野の左手をホールドし、レフェリーの死角での行為だったが、レフェリーは見逃さず、このラウンドだけで2度ローブローで減点されるという異様な展開に。

 頭の低い両者はたびたびバッティングの場面もあり、試合は荒れ模様。7Rには見かねたレフェリーが試合を止め、コミッションと協議のうえ、「次やったら試合を止める」と両者に異例の警告を行った。

 時折、亀田のパンチを食らいバランスを崩す場面も見られた河野だったが、持ち前のスタミナでパンチを出し続ける。亀田も両目をはらしながら反撃するが、敵わず判定へ。

 ジャッジは115−109、113−111、116−108。最大で8ポイントの差をつけ、河野が完勝した。

 試合後、亀田は引退を表明。19日に帰国し「後悔はない。まだまだ闘える自信はあるが、いい状態で退くのが一番」と語った。

亀田ジム会長とマネジャーのライセンス剥奪

2014.02.14 Vol.611

 日本ボクシングコミッション(JBC)は7日、東京都内で記者会見し、国際ボクシング連盟(IBF)スーパーフライ級の亀田大毅(亀田)が昨年12月の統一戦で敗れながら王座を保持した問題で混乱を招いたとして、亀田ジムの吉井慎次会長と嶋聡マネジャーのライセンス更新を認めないと発表した。事実上の資格剥奪となる。
 ジムは活動停止となり、世界王座に就いた経験がある興毅、大毅、和毅の3兄弟が国内で試合をするには、他ジムへの移籍などの措置が必要になる。JBCの秋山弘志理事長は「ボクシングの公平性を疑われ、JBCの信用が傷つけられた」と処分理由を説明した。
 今回の重い処分に踏み切るにあたり、JBCは統一戦の王座保持問題だけでなく、過去の経緯も重視した。
 2007年10月、試合前に相手側を威嚇したなどとして、セコンド資格の無期限停止処分を受けた3兄弟の父、史郎氏はその3年後に王座統一戦で試合関係者に暴言を吐いたとしてライセンスを取り消され、JBCの管理権限の及ぶ場所への立ち入りも禁止された。
 秋山理事長は「吉井さんが職責を果たしていなかったことは、JBCライセンスを有しない人物が実質的クラブオーナーであり、プロモーターであることを物語っている」と、ジム運営体制を問題視した。
 JBCによると、過去15年の処分例51件のうち、亀田ジム関係者に対するものが6件。特定のジムにトラブルが頻発する状況を浦谷信彰事務局長代行は「信頼関係の破綻」と断じる。
 亀田3兄弟が今後国内で活動するためにジム移籍を申請しても、JBCは書類のみでは許可せず、厳格に審査して可否を判断するという。
 一方、亀田ジム代理人の北村晴男弁護士はJBCの規定にある再審議を要請した上で処分が覆らない場合、無効を訴え提訴する意向を示している。

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