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劇団ひとり「よくこの企画が通ったな」即興台詞の推理劇にベテラン高橋克典は「何度も断ったのに」

2024.01.16 Vol.web original

 劇場版『マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿 鬼灯村伝説 呪いの血』(2月26日公開)の完成披露舞台挨拶が16日、都内にて行われ、主演の劇団ひとりをはじめ豪華キャスト陣と光岡麦監督が登壇。一同が即興劇で構成される異例の撮影を振り返った。

 話題の体験型ゲーム「マーダーミステリー」をベースに、豪華俳優陣が即興芝居で推理を繰り広げていく人気ドラマの劇場版。

 俳優に与えられるのはキャラクター設定と行動支持のみ。劇中セリフはほぼキャスト陣のアドリブという本作。

 テレビシリーズから主人公の探偵・班目を演じる劇団ひとりは「不確定要素がすごく多い。よくこの企画が通ったなと思いますし、その不確定要素に見事に対応した我々も本当いすごいなと思う」と自画自賛しつつ「高橋さんは、台本あるでしょと言われたくらい、上手くやりすぎて。複雑ですよね」。

「何一つこの作品の記憶がない」と言う高橋克典。「さっき取材で、監督とはいかがでしたかと聞かれて、監督いたっけ?と思ったくらい記憶が無い。それくらいテンパっていた」と振り返り「実は完成作を頭の10分くらいしか見てない。あの緊張感がよみがえって具合悪くなっちゃって…」と明かし一同もびっくり。「そもそもこういうのは苦手で何度もお話を断った」と言う高橋だったが、共演陣からアドリブで「一番ノッていた」との証言が相次ぎ「オジサンの役割かな、と思って」と照れ笑い。

 即興芝居をしながら互いに犯人を探り合う緊迫感。劇団ひとりは「“この中に人を殺したやつがいる”と思いながらやらないといけない(笑)」と振り返り「アドリブでお芝居するのは皆できるんですけど、同時に推理もしなければいけない。僕は推理はひどかったですね。最後に名推理を披露したんですけど、あまりにとんちんかんで、監督にカットしてもらいました」と苦笑い。

 光岡監督は「僕がしたのは無茶ぶりだけ。すべてのセリフが皆さんの即興という面白さを楽しんでほしい」と役者陣をたたえていた。

 この日の登壇者は劇団ひとり、高橋克典、木村了、犬飼貴丈、北原里英、松村沙友理、光岡麦監督。

千鳥・大悟さん、麒麟・川島さん、劇団ひとりさんに共通する“シルクタッチ”な笑い<徳井健太の菩薩目線 第117回 >

2021.11.30 Vol.Web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。最新回では、“シルクタッチ”な笑いについて、独自の梵鐘を鳴らす――。

 

ご存知の通り、俺はテレビばかり見ている。千鳥さんが MC を務める『クイズ!THE違和感』を見ていたときのこと。

その日は、くら寿司の特集をしていて、「本当は存在しないくら寿司の商品を選んだらアウト」といった趣旨のクイズが行われていた。正解するとご褒美として寿司をいただくことができるという内容だったと思う。

出演者の一人である前田敦子さんが、ご褒美としてシャリの上にあふれんばかりのネタが乗っかったお寿司を頬張る――そういう瞬間があった。その寿司には、タルタルのようなソースがたっぷりかかっていて、俺は「これをきれいに食べるのは難しいなぁ」なんてことを思いながら画面を見つめていた。

案の定、あっちゃんの口元にはタルタルがついてしまった。おそらく、編集上でカットされているんだろうけど、スタジオではそのタルタルについて丁々発止が行われたのではないかと思う。オンエア上では、大悟さんの一言が乗っかっていた。

「顎の下に寿司をつけちゃうぐらい美味しいんやわな」

ウケにいくトーンでもなく、下げにいくトーンでもない、隣人のようなトーン。テレビを見ていた俺は、なんて上品なんだろうとうっとりしてしまった。

「あっちゃん、ここに付いてるよ」とさりげなく教えてあげることが一番優しいようにも感じられる。でも、これだと笑いにならない。だからといって、笑いを取りにいこうと思うと、「美味しいのは分かるけど、がっつきすぎだよ、あっちゃん!」という具合にウケのトーンで言い放つことになる。こうなると下品な笑いの取り方。自分の手柄にしてしまうケースになってしまう。

ところが、大悟さんはそのどちらでもない全員の気持ちをくみ取りながら、あっちゃんに対しても気を配る。さらには、スタッフは笑いどころとしておいしい。そんなフォローをたった一言に集約させ、笑いに変えてしまうのは、同業者である俺からすると、ものすごいことであり、ただただ感嘆してしまう。

大悟さんと仕事を一緒にさせていただくと、上品なフリを俺に対しても共演者に対してもしてくれる。大悟さんは、北木島という島育ちだからやんちゃでワイルドなイメージが先行していると思う。だけど、ワイルドとはほど遠いくらい上品な人でもある。

優しいという解釈をどう取るか――。

たとえば、車道側を歩いている女性に「危ないよ」と声をかけ、強制的に車道から遠ざける……これは優しいんだろうか。優しさというよりも、ごくごく当たり前のことでしかないわけで、これを優しいと解釈すると、すぐ人に騙されるのではないかと心配になってしまう。

俺は、優しさというのは、ユーモアと隣り合わせになっているものだと思う。気が付いたら、「あれ、私、車道じゃない方を歩いていたな」と感じ、よくよく考えたら「あの一言がきっかけだ」、そう自然に思ってしまうのが、優しさだと思う。

先の大悟さんのさりげない一言しかり、もっと世の中は気が付いてほしい。でも、あまりにもシルクのように肌触りがいいものだから、タッチされたことに気が付かない。気が付かないから、気が付かれないんだろう。

肌触りの良いシルクタッチ、かつ面白いコメントを出せる人って、芸人の中でもごくごく限られている。パッと思い浮かぶのは、麒麟の川島さん。そして、劇団ひとりさんなどなど。

川島さんが、現在『ラヴィット!』 でMC をしてるのはものすごく納得だし、ひとりさんが 『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』でMCをしているのも、冷や奴に醤油をかけるくらいごくごく当たり前のことに感じる。

『あなたは小学5年生より賢いの?』で、すべての牙を抜いた状態でMCをしているひとりさんは、モンスターだ。どうやったら、あんなに総入れ歯みたいに牙を抜くことができるのか、理解ができない。普通なら、“オレ、面白いですよ感”が残ってしまうけど、あの番組におけるひとりさんは1ミリも出すことなく、凡人アナウンサーのふりをし続けている。

そうかと思いきや、『ゴッドタン』ではすべての毒を巻き散らしていく。そして、 デトックスできたことに満足したように、『あなたは小学5年生より賢いの?』で凡人アナウンサーに化ける。ゴールデン番組でしか劇団ひとりさんを見ていない子どもは、「面白くない人」と認識している可能性だってある。

劇団ひとりとはよく言ったもの。一体、一人で何役こなしているんだろうと思う。コントの中だけではなく、仕事でも百面相。あれだけ役柄を循環させているんだったら、最終的には土に還って、死体も残らないで消えていくんだと思う。劇団ひとりこと川島省吾は、かっこいい芸人だ。化ける人だから、モンスター、化け物に違いない。

そして、カワシマって何者なんだろうと思う。

ひとりさんも、くっきー!さんも、麒麟の川島さんも、みんな「カワシマ」だ。カワシマって名前は、お笑い界の中では、ワンピースでいうところのDの一族のような存在なんだろうか。どうしてこんなに異才ばかりなんだろう。

長濱ねる、大ファンの海外人気監督から貴重なエピソードを引き出す

2021.05.28 Vol.Web original

 

 Netflix映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』イベントが28日、都内にて行われ、ゲストとして劇団ひとり、長濱ねるが登壇。「“愛しのゾンビ映画”ファンイベント」と題し、ゾンビ映画好きの2人が、アメリカからリモート参加したザック・スナイダー監督とともにゾンビ愛を語りつくした。

 ザック・スナイダーが監督・脚本・製作を務める“ゾンビ・プロジェクト”。前日譚の物語が描かれる本作に続き、アニメシリーズの製作も進行中。

「『ウォーキング・デッド』からゾンビ映画にハマったのでそこまでいろいろ見ているわけではない。たぶん有村崑さんの代わりに呼ばれたんだと思います」と渦中の有村崑を引き合いに笑いをとった劇団ひとり。そうは言いつつ、そこからさまざまな過去の名作も見て、ゾンビの世界になったらどうするか「けっこうシミュレーションしました。ずっと逃げるのは怖いから、早めにゾンビ化したほうが幸せだと思う。でも噛まれるのは嫌なので自分で安全ピンでゾンビの血を入れたり、人間に殺されるのもイヤなのでどこかに引きこもってゾンビ化したい」と持論を展開。

 その力説ぶりに長濱ねるも「早めにゾンビになったほうが安パイですね」と納得。

BSスカパー!に救世主参上!?

2015.08.22 Vol.649

 スカパー!に契約していれば誰でも無料で楽しめる「BSスカパー!」がこの10月、開局1周年を迎える。それを記念して、特別番組『BSスカパー!って知ってますか!?』の放送が決定した。“地上波では絶対に見ることができない!かつてないバラエティー”をテーマに掲げ、加藤浩次、ロンドンブーツ1号2号の田村淳、そして劇団ひとりがそれぞれ番組を制作する。

 企画は、開局から1年、オリジナリティーのある作品を作り提供しているにも関わらず、同局の認知度が圧倒的に低いという現実をどうにかしたいという想いが下敷きになっている。加藤、田村そしてひとりは、その救世主として白羽の矢が立った。

 20日、同社で開かれた記者会見では“救世主”と称されて登壇した3名だが「吉本興業が資本金1億円の中小企業になったからそのために仕事を受けた」(加藤)、「スカパー!のオファーだと思ってきた…」(ひとり)、「(BSスカパー!を)救う気なんてさらさらない。番組は一生懸命作りますけど」(田村)と、それなりのやる気のほどを語った。

 番組は、3者それぞれが、テーマに沿って「好きな番組」を制作するという。ひとりは「オファーを受けて思ったのは下ネタ。コンプライアンスとかで自分もフラストレーションが溜まっていますから」。田村は「社会派で攻めたい」と、きっぱり。「ホームレスの人をひな壇に座らせて、悩み相談とかやりたい。なぜなら僕、プライベートでホームレスの方としゃべったりするんですけど、悩みを打ち明けたら、すごい明確な答えが返ってくるんです」と淡々と語り、会場を苦笑いさせた。加藤のアイデアは、ライブでタッグを組んだ面々とのコント番組。「長い振りがあるとか、ロケ、スタジオでコントをやるのは(今の)地上波ではできないこと」と意気込んだ。

ひとりはまた、この番組が最後の下ネタになる可能性も暗示。「娘も小学生。このままの芸風だといじめられるんで……。(この作品で)最後に発散したい」と、神妙な顔つきだった。

加藤、田村、ひとりがBSスカパー!でやりたい放題

2015.08.20 Vol.648
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 10月で開局1周年を迎える、BSスカパー!の特別番組『BSスカパー!って知ってますか!?』の制作発表が20日、同社で行われた。アニバーサリーを祝うとともに、認知度が圧倒的に低いという同局の悩みを解決するという狙いもある企画で、加藤浩次、田村淳、そして劇団ひとりがそれぞれ地上波では放送できないバラエティ番組を作る。

 会見場には同社の社員も駆けつけた。その前で3名は、「(BSスカパー!を)救おうなんて気持ちはさらさらない」と、救世主であることをあっさりと否定。とはいえ、「好きなことができる」とやる気はマンマンだった。

 番組の構想について聞かれると、ひとりは「オファーをもらった時に思ったのは...簡単に言えば、下ネタです」と、真剣な表情。性器、ケツの穴といったフレーズを羅列しながら会見中にも関わらずブレインストーミング。加藤に「AVじゃないかよ!」とツッコまれながらも、最後には自身の出演の可能性もほのめかした。

 田村は「社会派で攻めたい」ときっぱり。「ホームレスの人をひな壇に座らせて、悩み相談とかやりたいです。なぜなら僕、プライベートでよくホームレスの方としゃべったりするんですけど、悩みを打ち明けたら、すごい明確な答えが返ってくるんです。悩んでる場合じゃないとか。普通の人に言われたら全然なんだけど、あの人たちの言葉は響くんですよ。社会ってこうなっているっていうのを使って、伝えたい。......覚せい剤とかやっていた人も番組に出したい」。

  加藤のアイデアはコント番組。地上波でもコント番組がないわけではないが、「長いフリがあるとか、ロケでとか、スタジオでコントセットを組んでとか、今、地上波ではできないことじゃないですか」と、声高。メンバーは、ライブでタッグを組んだ面々だといい、「スケジュールは押さえた」と意気込んだ。

 報道陣から、各番組へのサプライズゲストの可能性について聞かれると、加藤は「......山本? うーん、出るかもしれないって言っといたほうがいいですかね?」。それを受けて田村は「(山本さんは)僕の方に出てくれます。いろんな山本さんがいますからね」とフォローした。ひとりは「...嫁とディープな絡みを...」と息巻いたが、「こういうことを言うと叱られる」と慌てていた。

 番組は、BSスカパー!で、9月27日から3週連続で毎週日曜午後10時から放送。

SPECIAL INTERVIEW 劇団ひとり

2013.11.10 Vol.604

お笑い芸人、役者、そして作家。バラエティー番組では司会もこなす。劇団ひとりは、八面六臂の活躍で、視聴者を圧倒し続けている。今年は、話題を集めた『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE』で、初めて映画にも主演。「主演だとは思ってないんですよね」と、あくまでもそう話す本人にインタビューした。

芸人マジ歌選手権フリーダム

2011.03.28 Vol.503

 人気バラエティー番組『ゴッドタン』の人気企画「芸人マジ歌選手権」の最新映像作品。前作から1年半のインターバルを経てリリースされる本作は、さらに濃く、さらにパワーアップした内容。バナナマン日村勇紀の「chu-革命宣言」、森三中・大島&黒沢のサービスブランド「just no side girl」らの第6回、東京03角田晃広「混沌」、劇団ひとり「楽園に選ばれし者」などの第7回などを収録。さらには松丸プロデュース王決定戦も見られる。「衝動のモンスター傑作選」も同時発売。

販売元 テレビ東京 ローソンおよびHMV ONLINEにて発売中 2940円(税込)


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