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アラブの王様たちと付き合う日本人が教える、中東における“日本のプレゼンスの危うさ”

2021.12.20 Vol.Web Original

 中東で初めてとなる国際博覧会(万博)が、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開幕されている。

 来年3月末までの期間中、190以上の国・地域が参加し、コロナ禍にもかかわらず約2500万人の来場者を目標に設定。12月11日には、日本のナショナルデーである「ジャパンデー」が開催された。

「ジャパンデー」では、現地在住の日本人やさまざまな組織が、UAE 及び各参加国との国際交流を目的としたパフォーマンスなどを行う予定だが、実は、アラブ世界で屈指の知名度を誇る日本人がいることをご存じだろうか?

 その人物こそ、『私はアラブの王様たちとどのように付き合っているのか?』 (星海社新書) の著者である鷹鳥屋明さんだ。 

「子どもの頃から歴史が大好きでした。中東にも関心はあったのですが、大学では中国やトルコの歴史を主に勉強していました。大学卒業後、日立製作所へ就職し、歴史への想いを募らせているだけの日々。そんな中、外務省とサウジアラビア政府が主催するプログラム「日本・サウジアラビア青年交流団」の募集をTwitterで見つけ参加したところ……会社の有休期間をフルに使って短い期間とはいえ、どっぷりハマってしまって。帰国後、インスタなどで中東の民族衣装を着用し、いろいろな動画を上げていたところ、大雪の日に民族衣装を着て膝立ちでスライディングする動画がものすごくバズり、朝起きると、フォロワーが数千人くらい増えていたんです」

 

基本的に民族衣装を着用しているという鷹鳥屋明さん。この格好で公共機関にも乗る。

 

 民族衣装に身をまといながら飄々と話す姿のインパクトたるや……。バズったことをきっかけに、フォロワーは7万人を越え、気が付くと“中東指折りの人気日本人インスタグラマー”になっていた。

「インスタグラマーとか名乗る気はないですけどね」と一笑するが、その影響力たるやすさまじい。書籍の中でも書かれているように、ある日突然、「オレのボスであるサウジアラビアの王子があなたに会いたいと言っている。会ってくれないか?」といった怪しすぎるメールが届くなど、日本と中東の架け橋として奔走する日々を送る。

中東でバズるきっかけとなった大雪の日のスライディング画像。中東の人にとって、民族衣装×雪という組み合わせがウケた

 

「本業は、エンタメ企業で版権やIP(知的財産)関係の事業戦略を担当するサラリーマンなんですけど(笑)。取引先を含め、いろいろな企業様から中東に関するお悩みや相談を、駆け込み寺的に案件処理する仕事もやるように。その逆もしかりで、中東諸国から相談を持ちかけられることも。私の活動が会社にとってのPRにもなると考えていただけているようで、本業に差し支えなければ――という条件のもとありがたいことに会社も認めてくれています。私自身も、中東のリアルをお伝えできたらという思いが強く、仕事だけではなく様々な想いを持って動いています」

 鷹鳥屋さんの経歴は異色だ。「日本・サウジアラビア青年交流団」を経た後、大手商社の鉄鋼部門に転職。しかし、「苛烈な職場で寿命を切り売りするような生活が続き、一年で辞めました。私は下戸なので、お酒ありきのコミュニケーションがどうしても苦手だった」と吐露するように、順風満帆というわけではなかった。その後、縁があって参加したNGOで運命が変わる。

「パレスチナのガザ地区周辺で復興支援と難民支援をしていました。月一でロケットが飛んでくるような仕事環境。たまに騒動、騒乱の音で起きるみたいな(笑)。でも、日本でお酒を強制される状況に比べたら、全然嫌じゃなかったです」

 また、このときの体験が大きなバックボーンになっているとも付言する。

「それまでの私は、サウジアラビア王国を筆頭に産油国と関わりが深かった反面、そうした産油国に出稼ぎとして働きに来るレバノンやヨルダン、パレスチナ系など非産油国の状況を知りませんでした。彼らはどんな歴史と文化を持ってどんな生活をしているのか知ることができました。産油国ばかりと関わりが深いと、たまに識者を名乗る方から「お前は中東の金満国家しか知らない。本当のアラブの姿や難民問題を理解していない」とマウンティングを受けたり、後ろ指をさされたりするのですが、私は「なるほど、一応パレスチナの最前線で難民の方々に医薬品や食料を届けたことがありますが……ダメですかね?」と大人気なくカウンターを打つこともあります。移民問題、難民問題、産油国の問題に対して、それぞれのレイヤーの視点から俯瞰できるようになったのは、偶然とはいえ、私の強みの一つでもあります」

パレスチナ人難民キャンプにある学校にて、数百人の生徒の前で日本刀の演武を披露したことも

 

先述した怪しすぎる王子のメールの顛末は、ぜひとも書籍で確認してほしいが、こうした鷹鳥屋さんの経験と中東諸国に対する敬意があってこそ、さまざまな依頼・相談が舞い込んでくるというわけだ。民族衣装を着用しているのも、単なるポーズではない。

「やっぱり民族衣装は――トーブやディズダーシャ、カンドゥーラとも言いますが、きちんと着こなさないといけません。例えば、「日本が大好き!」と公言している外国人の着物の帯が、ちゃんとした貝の口、浪人結びではなく蝶々結びだったら、という風に上辺だけだとすぐバレてしまいますよね。同じように、民族衣装をちゃんと着用するのであればコスプレになってはいけません。普段、私は仕事中、営業に行くときやイベントの際など失礼でない場所では、この格好をしているのですが、逆にハロウィンのときは絶対に着ません。Yシャツにジャケット、スラックスを着用して逆ハロウィンを楽しんでいます(笑)。やはり、民族衣装は礼服ですから、面白がって着用することはできませんよね」

なんでも普段から民族衣装を着用することが珍しくないため、「四ツ谷にある焼き鳥屋さんなどに入ったときなどは少しざわつきました」と笑うが、徹底して中東の魅力を伝えようという姿勢は恐るべしである。

 

 

オミクロン株がどのような展開を見せるか次第ではあるものの、ここ日本では、現在コロナは小康状態になりつつある。再び海外旅行ができる日が近づいている中で、中東に行ってみたいという人も少なくないはずだ。

「中東を旅行するのであれば、旅の初心者であれば都市で言うと、ドバイやドーハがおすすめです。治安もいいですし、食事も美味しいです。中級者は、サウジアラビア、オマーン、ヨルダン。上級者であればパレスチナやエジプトでしょうか。中東といっても、産油国と非産油国で文化も雰囲気もまったく変わります。ただ、場所にもよりますが、“値段交渉は面倒”ということは覚えておいてください(笑)」

間に合うなら、そしてお金に余裕があるなら、ドバイ万博に行ってみたいという人もいるはず。実は鷹鳥屋さん、ドバイ万博のアンバサダーとして白羽の矢が立っていたという。しかし、世界的な新型コロナウイルス流行に伴い、万博は五輪同様、1年延期に。「名刺作る直前まで話を詰めていましたが」と肩を落とす。

「そうは言っても、これまでにも『SAUDI ANIME EXPO 2019』などにかかわらせていただいて、ありがたい限りです。私も大ファンである水木一郎さんやささきいさおさんといった方々を、中東のファンの皆さんに引き合わすことができてうれしかった!(笑)」

アニソンが人気――。驚くことに、日本のアニメは遠く離れた中東でも大人気だという。

「今でいえば『呪術廻戦』、2期が始まれば『鬼滅の刃』の人気も再燃しています。この前、中東でも『劇場版「鬼滅の刃」~無限列車編~』が公開されたのですが、現地のツウはアニメは日本語だ、と日本語音声・アラビア語字幕で見ますね。日本のコンテンツだけではなくアメコミの人気も高いので『僕のヒーローアカデミア』も人気作です」

中東でもアニメ関連イベントは人気

 

 古くは、『アストロガンガー』、『キャプテン翼』、そして「私が王子にプレゼントしたこともある『UFOロボ グレンダイザー』も人気です」と教えるように、各世代にメイドインジャパンのアニメが愛されているという。鷹鳥屋さん自身も大のアニメ好きゆえ、アニメを機にアラブの富豪たちと接点を持つことが少なくないそうだ。

 中東でも、ジャパンクオリティは一目置かれている!……と言いたいところがが、鷹鳥屋さんは「う~ん」と神妙な顔つきになって、言葉を続ける。

「たしかに、日本はクオリティが高いのですが、当然価格帯も高い。同じくらいのクオリティで低価格の中国、韓国作品にどんどん流れていけば、いずれは追い越されてしまう。実際、アイドルも今から10年ほど前は、ジャニーズ系の人気が高かったんです。TOKIOや嵐などが人気を集めていたのですが、今では韓流、BTSに全く歯が立たない」

 先例がある。かつて日本産の繊維、電化製品や車は、中東社会で圧倒的なプレゼンスを誇っていた。しかし、中国や韓国企業の台頭により、次第に隅へと追いやられ、「かろうじて数社が踏ん張っている」状況に悪変してしまった。

「韓国は官民の連携が上手い。現在、世界的に大ヒットしているNetflixの『イカゲーム』ですが、中東でも大人気になっています。そういった動きを見て、開催中のドバイ万博の韓国パビリオンでは、急遽『イカゲーム』のコンテンツを追加しているほど。世界から見れば、中東は欧米や中国ほどのマーケット規模はないかもしれませんが、きちんと攻めている。柔軟力、決断力、指導力において、韓国の何歩も遅れを取っているのが日本。版権やIP(知的財産)関係の事業戦略を担当する身としては、複雑な思いで中東マーケットを見ています」

大勢のサウジアラビア人の前でプレゼンを行う鷹鳥屋さん

 

 こんなニュースを覚えていないだろうか? 先日、原油価格高騰を受け、日本は主要産油国に増産を働きかけた――が、サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相(OPECの盟主でもある)は、「聞いていない」と一蹴した。

 それに対して、萩生田経済産業相は「先週末にレター(書簡)を送った」と反論したが、返す刀でアブドルアジズ氏は、「日本の新しい大臣が就任した時にお祝いの電話をかけたが(つながらず)、折り返しの電話もない」と対応。この問答について鷹鳥屋さんは、

「『日本は返信ができない法律でもあるのか?』とまで揶揄されてしまいました。日本国内がドタバタしていたタイミングだったと思いますが残念ですよね。先月オンラインで話したようで、無事仲良くなれたならいいんですが」

と苦笑する。中東のリアルな情勢やカルチャーを伝える語り部。翻って、中東における日本の実情を知ることができるという意味でも、『私はアラブの王様たちとどのように付き合っているのか?』は必読の書だろう。

「中東の産油国が現体制の、今の時代に稀な王政という制度をどれだけ維持できるか端境期にあります。中東は、マーケットとしても、世界史の中で特異な王政が残るこの地はまさに分水嶺に立っていると思います。その最中を間近で見たい……やはり私は根っからの歴史オタク、そこにワクワクしている自分がいるんですよね」

 万博開催で、中東のプレゼンスはさらに高まっている。来年には、2022年カタールワールドカップも控えている。中東は、あまりに素顔が知られていないために、“遠くて遠い”と形容されることがある。その距離感を縮めてみたい人は、中東の「今」を知る鷹鳥屋さんの言葉に耳を傾けてみると、きっと大きな発見があるに違いない。

 

(取材と文・我妻弘崇)

 

「セックスはコミュニケーション」! 伝説のAV女優・長谷川瞳が伝えるセックスの正しいこと、正しくないこと

2018.12.09 Vol.Web Original

 長谷川瞳。その名を聞くだけで、「お世話になりました」と回想する男子諸君も多いことだろう。2001年にAV女優としてデビューするや、6作連続TSUTAYAレンタルランキング1位を獲得。「レンタルの女王」として一時代を築いた後、ソープ嬢へと転身――これまでの体験人数は6000を超える。その彼女が、KADOKAWAから『ヒアリングセックス』を上梓した。

「AV女優として、ソープ嬢としてさまざまなセックスを経験してきた立場から、本当に気持ちいいセックスをするため必要なことを伝えたかった」

“セックスのプロフェッショナル”と呼ぶに相応しい長谷川さんだからこそ、アダルトビデオの幻想や奉仕する上で大切なことが分かる。「セックスはコミュニケーションです」。その真意を伺った。

秋葉原に総勢14名のVTuberが集結! キズナアイが大使となって盛り上げる「秋フェス2018秋」が面白い

2018.11.03 Vol.Web Original



 キズナアイをはじめとした、今をときめくVTuber総勢14名とタッグを組み、秋葉原の新たな魅力を発信するべく、11月18日まで秋葉原で、「秋フェス2018秋」が開催中だ。

 「秋葉原をバーチャルYouTuberの聖地に。」を掲げる同イベントは、合同会社AKIBA観光協議会が主催。株式会社明治がスポンサーとなり、バーチャルYouTuber(VTuber)とのコラボキャンペーン実施や、キャンペーン参加店舗で買い物をすると限定ノベルティを贈呈、といったアキバを盛り上げる施策を実施している。

 去る10月21日には、ソフマップAKIBA4号店8Fイベントフロアで、「キズナアイ バーチャル観光大使」就任式典を挙行。式の様子を生配信でお届けするだけでなく、なんと現実世界から、キズナアイちゃんのいるバーチャル空間に「任命状」を渡すという、“任命式2.0”とでも形容したくなるウルトラ式典を敢行するなど、進化し続ける秋葉原をまざまざと見せつけた。

個人の思い出を、みなで共有できる場所に!「津軽の味 食堂部」が目指す“地域の交差点”としての役割

2018.09.23 Vol.Web Original

 子どもの頃に足繁く通った駄菓子屋やゲームセンターが、いつの間にか無くなっていたときの寂寥感。久しぶりに地元を訪れたときに痛感する今昔の移り変わりは、時代の月日を否応なしに突きつけられた気分になる。

 青森県青森市にある「津軽の味 食堂部」は、約50年間、地元の子どもたちや学生たちが集う“交差点”として愛され続けてきた時代の忘れ形見のような存在だった。ところが、店主の他界により7年前に閉店の憂き目に遭う。

「僕も、子どもの頃に“入り浸っていた”一人なんです」と笑うのは、昨年、復活を遂げた同店を切り盛りする現店主・細川博史さん。有志の手によって、6年ぶりによみがえった「津軽の味 食堂部」。その背景には、古き良き地域愛が詰まっていた――。

近い将来、春画ブームがくるかも!? 現代アーティストが春画とコラボした「nuranura展2018」が開催中

2018.09.19 Vol.Web Original

 葛飾北斎「春画」木版画復刻プロジェクト作品発表を記念して、日本画・木彫・映像・パフォーマンス・墨絵・写真・洋画など、さまざまなジャンルの現代アーティストたちによる「春画」をモチーフとした作品展示会「nuranura展2018」が23日まで、秋葉原のThe 1/3rd Galleryにて開催されている。

 ゴッホ、モネ、ロートレックなど19世紀のヨーロッパの印象派の画家たちに多大なる影響を与えた浮世絵は、今なお国内外問わず、多数の愛好家を生み出す日本を代表する伝統美術。中でも、絵師、彫師、摺師の三位一体の協力体制から生まれる浮世絵木版画において、彫師・摺師の技術が非常に繊細で高度と言われているのが「春画」だ。美人画や武者絵と異なり、男女が絡み合う様子は、非常に複雑かつ繊細な技術が求められるというわけだ。

「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界遺産候補に なぜ都会人は、縄文人に魅せられるのか?

2018.09.06 Vol.Web Original

 ドキュメンタリー映画『縄文にハマる人々』、東京国立博物館・特別展 『縄文―1万年の美の鼓動』(7月3日~9月2日)など、縄文にまつわる展示やイベントが続々と公開されている。7月19日には、国の文化審議会が2020年のユネスコの世界文化遺産登録を目指す国内候補として、「北海道・北東北の縄文遺跡群」(北海道、青森、岩手、秋田)を推薦することが決定するなど、縄文にまつわるニュースが盛り上がりつつある。

 世界遺産候補「北海道・北東北の縄文遺跡群」は、4道県にまたがって国の特別史跡・史跡計17遺跡で構成される。中でも注目は、日本最大級の縄文集落跡である特別史跡「三内丸山遺跡」を擁し、17遺跡のうち8つの縄文遺跡が所在する青森県だ。

【区長に聞く】台東区・服部区長に聞く、台東区が取り組む 「江戸ルネサンス」 

2018.09.02 Vol.Web Original

2018年を、「江戸ルネサンス元年」と位置づけ、ビートたけしが名誉顧問を務める「江戸まち たいとう芸楽祭」をはじめ、江戸に関連した様々なイベントや事業を展開している台東区。「歴史が深く、粋で人情豊かな台東区が誇る芸能、ものづくりの文化を、国内外に発信したい」と服部征夫区長が語る、未来に向けた台東区の取り組みを伺った。

又吉、キンコン西野に続き、新たな才能を開化するか
バーレスク・ボーイレスクショーを主催する平成ノブシコブシ・吉村の野望

2018.08.11 Vol.Web Original

平成ノブシコブシ・吉村崇が座長となって、バーレスクの男性版であるボーイレスクショーを定期開催していることを知っているだろうか? 昨年から始まった『Buttefly東京~ボーイレスクショー~』と題された吉村presentsの公演は、よしもとに所属する若手芸人らによって構成され、お酒片手に楽しめるオトナのパフォーマンスとしてじわじわとファンを増やしている。なぜボーイレスクを始めようと思ったのか!? そこには普段あまり知られることのない、芸人・吉村崇の意外な本音が隠れていた――。

バーレスク・ボーイレスクとは、ステージで服を脱いでいく過程の“じらし”や“からかい”をショーとして楽しむパフォーマンスのことだ。日本ではあまりなじみがないパフォーマンスかもしれないが、ラスベガス、ロンドン、ニューヨークなどで世界大会やフェスが開催されるなど、2000年代中盤から勃興した比較的新しいジャンルにもかかわらず、国外では人気を博しているほど。そんな世界的パフォーマンスに、なぜ飛び込もうと思ったのか?

【プレミアムフライデー】官民あげて取り組む静岡市
プレ金のイメージを変える静岡市のプチプレミアムな金曜とは!?

2018.08.08 Vol.Web Original

毎月、月末の金曜日に、買い物や家族・カップルとの外食、同僚との飲み会など、個人が幸せや楽しさを感じるためのキャンペーンとしてスタートした「プレミアムフライデー」。午後3時(15時)に仕事を終えることを奨励する「働き方改革」とも連動しているが、ふたを開けると、「そんなに早く帰れない」と嘆き節が聞こえてくる始末。そんな中、静岡県静岡市では、プレミアムフライデーを活用した街を挙げたイベントを展開している。その内容とは一体!?

 2017年に行われたカルチュア・コンビニエンス・クラブの調査(仕事をしている18~69歳の男女を対象)では、 プレミアムフライデーに対して「導入する」と答えたのは、わずか3.4%。約70%が、「(現在働いている会社は)導入しない」という回答が示すように、浸透しているイメージに乏しいプレミアムフライデー。そんな中、全国で唯一の官民連携によるプレミアムフライデー推進協議会を立ち上げ、積極的にプレ金運動を展開している市町村が、静岡県の県庁所在地・静岡市だ。働き方改革に取り組む市町村は多いが、プレミアムフライデーと紐づけて推進している市は、全国でも静岡市だけということは、ほとんど知られていない。

“レッサーパンダの聖地”が教える市立動物園の未来と課題

2018.07.28 Vol.Web Original

 日本国内のレッサーパンダの繁殖計画を担っている静岡市立日本平動物園は、“レッサーパンダの聖地”とも言われている。現在、7頭のレッサーパンダが暮らし、あの“立ち姿”で一世を風靡した風太くんも日本平動物園で生まれたOBだ。SNSでも人気拡大中で、インスタグラム開設から2か月で10000人以上のフォロワーを獲得するなど、愛くるしい姿が大人気の日本平動物園のレッサーパンダたち。しかし、その裏には知られざる動物園の努力と、日本中の動物園が向き合わなければいけない課題があった。

「次世代に引き継ぐために動物たちに会いに行ってほしい」日本平動物園の試み 

 動物の生態や能力を、自然な姿として動物園内で誘発させることで、来園者に飽きさせない工夫をする「行動生態展示」。 日本では、旭川市・旭山動物園が先駆けと言われ、昨今は多くの動物園が行動生態展示を取り入れている。来年、オープンから50周年を迎える静岡市立日本平動物園もその一つ。レッサーパンダ(レッドパンダ)の行動展示に優れ、さまざまな姿を楽しめると来園者から人気を博している。

「レッサーパンダはユキヒョウやテンなどの天敵から身を守る習性があるため、基本的に樹木や竹の上など高いところに身を置いています。そのため、行動生態展示をするとなると立体的な環境が必要でした」と教えてくれるのは、日本平動物園・柿島安博園長。

「お金のミライは僕たちが決める」の著者・我妻弘崇が掲げる可処分時間とは?

2018.04.17 Vol.705

「お金のミライは僕たちが決める」を記した我妻弘崇氏は本の中で「ポイントを可処分所得とみる」と同時にキャッシュレス決済で短縮される時間を「可処分時間」と名付け、その有効利用にも言及する。そして今後やってくるキャッシュレス社会においては利便性がものをいい、それを決めるのは消費者であるという。

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