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稀代の映画俳優の活躍を胸に刻み込む 追悼特別展「高倉健」

2016.11.12 Vol.678

 多くのファンやスタッフ、役者仲間に惜しまれながら逝った俳優の高倉健さん。今年三回忌を迎えるにあたって行われるこの追悼特別展では、健さんが出演した205本すべての映画作品から抜粋した、出演場面の映像を紹介しながら、その足跡を振り返る。横尾忠則、森山大道による、健さんをモチーフとした作品や、脚本や小道具、スチール写真、プレスシートなど貴重な資料類も展示される。 

 入場は日時指定の完全予約制。ローソン・ミニストップ店頭Loppiで発売中だ。

 

高倉健さん逝く、男の美学貫き笑顔で天国へ

2014.11.21 Vol.631

 日本を代表する名優、高倉健(たかくら・けん、本名・小田剛一=おだ・ごういち)さんが10日午前3時49分、悪性リンパ腫のため都内の病院で死去した。83歳だった。18日に所属事務所が発表した。

 同事務所によると、次回作の準備中に体調を崩して入院。治療を続けたが、容体が急変し、病院スタッフらに看取られ、息を引き取った。事務所が発表した書面によると「生ききった安らかな笑顔でございました」。葬儀は故人の遺志に従い、近親者で執り行われた。

 次回作は、遺作となった映画『あなたへ』(2012)のスタッフで作る親子の物語だった。脚本は固まっており、降旗康男監督で来春撮影予定だった。最後の仕事も、8月に撮影された健康食品通販『健康家族』のCMで、この後に闘病生活に入ったようだ。

 所属事務所の書面につづられた「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」の言葉は、比叡山延暦寺の大阿闍梨、酒井雄哉氏(故人)から贈られたもので、健さんの座右の銘だった。お別れの会は故人の遺志で行わない。同事務所は「派手なことが嫌いなので、本人は静かに逝きたいと…」と説明。最後まで“忍ぶ”美学は健さんらしかった。

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