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KAATで城山羊の会が新作『温暖化の秋 – hot autumn – 』を上演

2022.11.01 Vol.752

 城山羊の会はソフトバンクモバイルの白戸家シリーズなど話題のCMを数多く手掛けるCMプランナーの山内ケンジの脚本・演出による演劇プロデュース・ユニット。山内は2004年に「CMディレクター山内健司の演劇」として演劇活動を始め、2006年に「城山羊の会」を発足。以降、コンスタントに作品を発表し続け、2015年には『トロワグロ』で第59回岸田國士戯曲賞を受賞している。

 これまで山内は下北沢や三鷹を中心に公演を行ってきたのだが、今回は初めての神奈川公演。これはKAAT神奈川芸術劇場の芸術監督である長塚圭史の「山内氏の新作をぜひ神奈川県民の皆さん、特に演劇を見たことのない方に初めての演劇体験として観劇してほしい」という強い要望から実現したもの。

 山内は昨年12月に上演された『ワクチンの夜』(ワクチン接種後に発熱した主婦を主人公にしたコメディー)で、現代社会の時流をとらえつつ日常に潜むおかしさをあぶりだした。今回は「温暖化」という旬でありながら長く続くテーマをどう料理してくれるのか。

 趣里、お笑いコンビ「シソンヌ」のじろうといった実力派が初出演。山内作品になくてはならない役者である岡部たかし、岩谷健司ももちろん出演。

まさに総合芸術!KAATカナガワ・ツアー・プロジェクト 第一弾 『冒険者たち~JOURNEY TO THE WEST~』

2022.02.03 Vol.749

 

 2021年度よりKAAT神奈川芸術劇場では、新芸術監督・長塚圭史のもと、シーズン制を導入。春から夏をプレシーズン、秋からをメインシーズンと位置づけ、劇場に季節感とリズムを取り入れている。本作は1年目のシーズンの掉尾を飾るもので、長塚の芸術監督就任後、初の書き下ろし新作となる。

 物語は『西遊記』に想を得た、時空を超えた冒険譚。

 天竺を目指す道中で三蔵法師、孫悟空、猪八戒、沙悟浄、馬の一行は時空を超えて神奈川県に迷い込んでしまう。そして困ったことに猪八戒は行方不明。どうやら県内各地で飲み食いに明け暮れているらしいということで、一行は猪八戒を見つけ出し、天竺への道へ戻るために県内各地域の伝説や昔話の世界を旅するというもの。

 また本作では「ひらかれた劇場」を目指して、劇場を飛び出し、より多くの神奈川県民やこれまで劇場に足を運んだことのない人々と出会うために、川崎、相模原、大和、厚木、小田原、横須賀の神奈川県内6都市を巡演。公演以外にもワークショップやトークイベント、レクチャーなどのアウトリーチ活動も行っていく。

草彅剛が主演舞台『アルトゥロ・ウイの興隆』に「僕らにしかできない作品」

2020.01.11 Vol.Web Original

KAAT 神奈川芸術劇場で1月11日開幕

「新しい地図」の草彅剛の主演舞台『アルトゥロ・ウイの興隆』の公開稽古が1月10日、会場のKAAT 神奈川芸術劇場で行われた。

 同作はドイツ演劇の巨匠ベルトルト・ブレヒトの大作をKAAT 神奈川芸術劇場の芸術監督を務める白井晃氏が演出したもの。

 草彅は一昨年もKAAT 神奈川芸術劇場プロデュース作品の「バリーターク」に出演。白井とは2度目のタッグとなる。

 原作はヒトラーが独裁者として上り詰めていく過程をシカゴのギャングの世界に置き換えて描いた問題作。そこに白井がジェームス・ブラウンの楽曲を中心としたファンクミュージックを散りばめた斬新な音楽劇に仕立て上げた。

 草彅が演じるのはシカゴのギャング、アルトゥロ・ウイ。全編に渡り、「セックス・マシーン」といったJBの歌を中心に歌い、踊り、そしてさまざまな犯罪行為を犯しながら成り上がっていく主人公を演じる。

【STAGE】KAAT×PARCOプロデュース『オーランドー』

2017.09.22 Vol.698

 本作は、20世紀モダニズム文学の重鎮で最も有名な女流作家のひとりであるヴァージニア・ウルフの代表作を、アメリカの劇作家サラ・ルールが翻案したもの。サリー・ポッター監督の映画「オルランド」(1992年)でも知られる人物オーランドーを、現代的に生き生きと描き、「愛とは」「人生とは」「運命とは」といった永遠のテーマを問いかける。

 オーランドーは16世紀のイングランドに生を受けた少年貴族。エリザベス女王をはじめ、あらゆる女性を虜にする美貌の持ち主だったのだが、初めて恋に落ちたロシアの美姫サーシャには手ひどくフラれてしまう。傷心のオーランドーはトルコに渡り、その地で30歳を迎えたのだが、彼は一夜にして艶やかな女性に変身してしまうのだった。

 オーランドーの数奇な運命を通じて“真の運命の相手には時代も国も性別も関係なく巡り合えるはず”というヴァージニア・ウルフの強いメッセージが描かれている。

 オーランドーを演じる多部未華子らわずか6人の俳優が、16世紀から20世紀という長い時間をまたぎながら20以上の役を演じる。

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