
vol.193
interview
sona
「会いたい」に引き続き、「コエヲキカセテ」で透明感のあるファルセットを披露したソナ。「バラエティーに出ているユンソナよりも、もっと本当の自分がでるはず」と本紙に語ったインタビューから4カ月。ファーストアルバムリリースを目前に控えた、シンガー・ソナに話を聞いた。
日本にやって来てから4年。ずっと一生懸命に走ってきた。
この歌を、同じように頑張ってる同世代の女性に送りたい。
インタビューに指定された部屋のドアを開けると、ソナは矢のようなスピードで、グランドピアノから恥ずかしそうに離れた。
「もう少し早くきてくれたら、私の素晴らしい演奏が聞けたのに」と、首をすくめてくすっと笑う。それではと、ピアノの前に座って写真撮影を始める。すると、「本当は弾けないんです。♪ド・ミ・ソ ド・ミ・ソって、それだけ…(笑)」と白状する。
とはいえ、なかなかピアノに手を置く姿も様になる。これも、シンガーのソナとして開眼したからなのかもしれない。
本紙がソナにインタビューしたのは4カ月前のこと。その頃の彼女は、歌手デビューを控え、なんとなくどぎまぎしていた印象だった。その時とは打って代わって、今日の彼女は、なにかひとつのことをやり遂げたという自信に支えられている。
3月2日、ソナはファーストアルバム「song bird」をリリースする。「自分がすごくやりたかったことができたアルバムになりました」。そういう彼女のまなざしは、どこか満足げだ。
「ホッとして、リラックスできる、それで心に響いてくるようなアルバムを作りたかったんです。曲を選ぶときも、インパクトの強い曲より、リラックスしてずっとBGMみたいに聞いていられるものがいいと思いました。最近、自分がそういう曲をよく聞いているのもあると思うんですけど、こういった曲のほうが自分のなかにずっと残るんです。このアルバムもそんなふうになってくれればいいなと思って」
本人がそういうように、収録曲には、シンフォニックな壮大な作品もあるけれど、大部分はアコースティックギターとソフトでみずみずしいボーカルによる、シンプルな作品が多い。どちらかといえば、カフェ・ミュージックに分類される、温かくて優しいサウンドだ。
ただ、この雰囲気を作り出すためのレコーディングは、楽ではなかった。
「日本語の発音が少し違うとか、何度も何度も言われました。でも、まったく自分では違いが分からなくて、大変でした。でも、今回大切にしたかったのは、「会いたい」のときと同じように、感情を込めて歌って気持ちを伝えたいってことだったので、それだけを思って歌い続けました」
それだけに、どの曲を聞いても、彼女の想いがあふれ出してくる。収録曲のなかで、特に思い入れの強い曲を一曲だけ選ぶという難しい質問をすると、「ココア」と答えが返ってきた。この曲は、一生懸命頑張っている女性に少し肩の力を抜いたら?と優しく囁くヒーリングソングだ。
「アルバムを作るにあたって、もう一つ思ったことがあるんですよ。同世代の女性に聞いてほしいって思えるアルバムを作りたいなって。そう思ったときに、「ココア」は共感できるというか感じるところがあると思うんです。強い女性ってカッコいいですよね。でも、みんな強くなりたくてなるものじゃない。いろんなことがあって、それを乗り越えて強くなっていく。私が日本に来てから4年になりますけど、この間に自分も強くなったと思うんですね。韓国にいるときは、自分から何かをやろうとしてやったことなんてなかった。でも、日本にきて、何をしたいって考えたり、言ったり、始めないと何もならないって思って、一生懸命走ってやってきました。あのまま韓国にいたら今の自分はなかったと思います。今も、時々韓国のファンの方から手紙をもらうんです。“外国に行って、1人で頑張っているのはすごい。私も見習いたい”って。私は自分が強いと思いませんけど、そういうメッセージをもらうと私も頑張らなくちゃと思うんです」
しなやかさを忘れずに肩の力を抜いて頑張る。ソナは、彼女らしい頑張り方を実践しつつ、このアルバムを通じて、走り続けるあなたを、遠くから、そして近くから応援している。
ファーストアルバム
「song bird」
3月2日(水)発売 3059円
|