今週のTOKYO HEADLINE
vol.197
(2005.03/28-04/03)
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SPORTS vol.197

4月3日開幕
05年MLBを魅せる日本人メジャーリーガーを完全紹介

Here comes The 16 SAMURAI !!!!

 野茂英雄が海を渡ってから10年。今シーズンは、過去最多となる16名の日本人メジャーリーガーが世界最高峰のMLBの舞台に立つ。昨季はイチローが、シーズン最多安打のMLB記録を更新し全米を熱狂させた。果たして今年は、だれが伝説となるのか。開幕直前、世界に挑む「16人のサムライ」を一挙紹介する。

New York Yankees
HIDEKI MATSUI

 今季、世界最高峰の舞台・MLBに挑戦する日本人プレーヤーはなんと16人。内訳は打者が6人、投手が10人という過去最多のラインアップとなった。
 日本球界で名を残したベテランをはじめ、フレッシュな若手もチャレンジするMLBの環境は、もはや「海の向こう」という表現すら似合わない。当たり前のようにメジャーに定着できるほど、日本の「野球」は「ベースボール」と肩を並べる存在になったのだ。
 そんな日本人メジャーリーガーの中でも、今季最も飛躍が期待できるのはヤンキース・松井秀喜だ。
 昨季は打率.298、31本塁打とメジャーへの適応力を感じさせた充実のシーズンを送り、迎えるメジャー3年目。松井はオープン戦から、早くもその“成長”を感じさせる活躍を見せている。
 22日現在、打率.333、本塁打は5本。3戦連続(満塁弾含む)、2打席連続と固め打ちを決めるその内容は、さながらジャイアンツ時代に軽々とスタンドにアーチをかける「スラッガー・松井」がよみがえったかのようだ。
“ゴジラ覚醒”の秘密はいたってシンプル。オフに松井は増量を敢行し、これまでにないパワーアップを成功させたことが飛距離アップにつながっているのだ。メジャー投手の投げる変化球にも、この2年で対応済み。昨季のポストシーズンで見せた打率.412、3本塁打、13打点という勝負強さはさらに磨きがかかり、05年シーズンに万全の態勢で臨む。現実的に見ても、打率3割オーバー、40本塁打は可能。本塁打王すら夢ではなくなった松井が、個人の活躍を超えて、名門ヤ軍復権の切り札になることは間違いなさそうだ。
 また、巨人時代から続いている連続試合出場も注目したいポイント。日米通算で1575試合という数字は、今季もさらに伸ばしてくるはず。全試合で打席に立ち、それで結果を残す。このひたむきな姿勢が、ニューヨークでも松井が愛されている大きな理由だろう。
 メジャー1年目には本拠地開幕戦での1号満塁弾、そしてワールドシリーズでの日本人初アーチ。2年目には開幕第2戦でド派手な凱旋アーチ。これまで大舞台でことごとくその存在感を見せてきた「GOZZILA」は、2005年の日本人メジャーリーガー…いや、すべてのメジャーリーガーの中で、最も光り輝く存在になる。

Seattle Mariners
ICHIRO

 本当に驚くのは、これからだ。
 メジャー最多の年間262安打という大記録を打ち立てたイチロー。しかしその興奮も冷めやらぬ05年シーズンは、もしかしたらとんでもない事が起こるかもしれない。
 オープン戦の成績(22日現在)、38打数22安打。打率にして、.579。そして今のところ、三振ゼロ。シーズン前の調整期とは思えないほど、面白いほどに安打が生まれている。昨季の“安打製造機モード”に入るオールスター前につかんだ「ヒットにする感覚」。それが、どうやら今年に入り、完成の領域に入ったようだ。
 開幕後、イチローはどこまで完璧なバッティングを見せるのか。シーズンを終えたら、誰も想像しなかった数字が残っている可能性は高い。
 個人としては驚異的な活躍を見せるイチローだが、ひとつ惜しまれるのは、いまだワールドシリーズとは縁のないチーム事情。今季はチームの支柱としてマリナーズを世界一に導く役割も期待されており、もうひとつの「大仕事」をイチローがどう達成するかにも注目したいところだ。

Los Angeles Dodgers
NORIHIRO NAKAMURA

 日本屈指のスラッガー・中村紀洋が、2年越しの悲願かなってメジャー入り。
 しかしロスアンゼルス・ドジャースでプレーすることになった中村の、トッププレーヤーへの道のりは単調ではなさそうだ。オープン戦では必死のアピールを敢行しているものの、終盤は疲労からかその打棒が湿りがちになっているのだ。
 メジャーでも通用するパワーはすでに首脳陣からのお墨つきも得ているだけに、並みいるライバルを押しのけ、まずは「25人枠」定着を果たしてほしいところ。持ち前のフルスイングが全開になれば、松井秀に続く「和製大砲」が、全米を驚かせることになる。

New York Mets
KAZUHISA ISHII

 02年からの3年間、14勝、9勝、13勝とコンスタントに結果を残してきた石井一久が、ドジャースからニューヨーク・メッツに電撃移籍することになった。
 開幕直前の緊急トレードではあるが、早くもペドロ・マルチネスをはじめとした豪華な先発ローテの一角をになうことが決定しており、石井にとっては最良の形で開幕を迎えることになった。
 キャンプでかつての決め球・フォークを解禁するなど、さらなる進化へ向け準備は万全の石井。日本を沸かせた本格派サウスポーが、その本領を新天地で見せつける。

Tampa Bay Devil Rays
HIDEO NOMO

 日米を魅了した「トルネード」が、新天地タンパベイ・デビルレイズで復活するか。
 野茂英雄、日米通算200勝という偉業まであと4勝。右肩手術を終えた昨季は勝ち星に恵まれず、苦しいシーズンを送った。それでも幾度目かの再起をかけて臨む今シーズン、見通しは決して暗くはない。かつての球威こそ影をひそめているが、野茂の百戦錬磨の投球術は、メジャー投手の中でも最高レベルだ。奪三振数も、2000まであと144に迫っている野茂。これも今までの実績から考えれば不可能な数字ではないだけに、ダブルの快挙へ向けたパイオニアの挑戦から目が離せない。

2分でわかる! その他の日本人メジャーリーガー

◆PITCHERS◆
 投手の中で、野茂と並んでメジャーに定着した長谷川滋利(シアトル・マリナーズ)だが、昨季は4勝6敗、防御率5.16とチームの低迷とともに苦しいシーズンを送った。メジャー9年目、さらに契約最終年の節目となるシーズン、頭脳派投手としての真価が問われる。また、同じマリナーズには36歳のベテラン・木田優夫も在籍しており、メジャー定着を狙っている。
 昨季からメジャーに移籍し、19セーブを挙げた高津臣吾(シカゴ・ホワイトソックス)の2年目は、より充実したシーズンとなりそう。開幕からクローザーを任されることが濃厚で、首脳陣・ナインからの信頼も厚い。必殺のシンカーでホワイトソックスをプレーオフに導く活躍を見せれば、「DAIMAJIN」以来の大型日本人守護神が誕生する。
 歴戦のメジャー投手、大家友和(ワシントン・ナショナルズ)は首都にチームを移転したナショナルズで巻き返しを図る。昨季は骨折の影響もあり3年連続2けた勝利を逃した大家だが、ローテーション入りは確実な情勢。3A時代の00年に完全試合を達成した彼のピッチングは安定感抜群。
 大塚晶則(サンディエゴ・パドレス)の活躍も要チェックだ。昨年は73試合に登板、防御率1.75という驚異的な数字を残し、メジャー2年目でさらなる飛躍を狙う。日本球界を圧倒した切れ味のあるスライダーと卓越した制球力は健在。33歳の熱血漢は頼れるベテランとして、今季もサンディエゴの街を沸かせる。
 また、今季からメジャーへ渡った藪恵壹(オークランド・アスレチックス)、デニー友利(ボストン・レッドソックス)の両右腕からも目が離せない。そしてもう1人、立大卒業後に単身メジャーを目指して米国に乗り込んだ多田野数人(クリーブランド・インディアンス)のフレッシュな挑戦にも注目したいところだ。

◆BATTERS◆

 走・攻・守の三拍子そろったプレーヤーとして、昨季からメジャー入りした松井稼頭央(ニューヨーク・メッツ)は、ケガにも苦しみ不本意な1年目を過ごした。今季はショートストップからセカンドにコンバートし、心機一転の再スタート。オープン戦では守備を難なくこなし、昨季よりもリラックスしての開幕突入。「2年目のジンクス」の逆バージョンを狙うリトル松井は、少しずつメジャーのトッププレイヤーへの歩みを進めている。
 メジャー4年目を迎える田口壮(セントルイス・カージナルス)は昨季、ワールドシリーズに出場し、初安打・初打点という快挙を達成。世界一こそならなかったものの、ワールドシリーズの舞台を経験したことが大きな強みになる。昨季は3割に迫る打率を記録し、松井秀、イチローの陰に隠れながらも日本人打者の中では上々の成績を残している田口。現時点では、オープン戦でも3割オーバーを記録しており、今季はさらに数字を伸ばす可能性が高そうだ。
 そしてダイエーからFAでメジャーに渡った井口資仁(シカゴ・ホワイトソックス)のデビューイヤーにも注目が集まる。2年連続3割20本オーバーの打撃と堅守、さらに01年、03年と40盗塁オーバーを記録したスピードも期待されている。同僚・高津を“お手本”に、シカゴの地で井口フィーバーを起こすことができるか。





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