今週のTOKYO HEADLINE
vol.207
(2005.06/06-06/12)
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TokyoCulture vol.207

インタビュー

池田鉄洋

通猫のホテルプレゼンツ 表現・さわやか『おんなのこのキモチ』22日から下北沢・駅前劇場で上演

小劇場界で一番キモ…カッコイイ男!?


  1990年結成以来、今の小劇場界で確固たるポジションを獲得した感のある「猫のホテル」。主宰・千葉雅子の書く脚本はそこはかとない「人間のバカ哀しさ」にあふれ、役者は“なぜ1カ所にここまで集まったのか”と思えるくらいアクの強いキャラが揃っている。その中でも一際異彩を放つ池田鉄洋という役者がいる。通称・池鉄。最近では長塚圭史率いる「阿佐ヶ谷スパイダース」でもほぼレギュラー状態。注目の舞台には必ずといっていいほど彼の名前がある。その池鉄が昨年立ち上げたユニット「表現・さわやか」が早くも2回目の公演を行う。

 「作品全体を自分の色で染めてみたかった」
 最近の小劇場の舞台に立っている役者のなかでも1、2の人気を誇っているといっても過言ではないだろう池鉄が自ら作・演出という面倒な作業に手を染めたモチベーションがこれか。旗揚げ公演では下北沢のOFF・OFFシアターに7日間で1000人以上の観客を集めた。桟敷席があれほどパンパンで熱を帯びていた公演は久しぶりだ。
 「今よりもっともっとくだらないことがやりたい、ということで立ち上げたユニットだから1回目はお客さんにどう取られようとか考えずに自分たちがやりたいことをやらせてもらった。猫のホテルでわりとしっかりした演技をしているメンバーを使いながらふざけたことやるのが怖くなった時期もあったんですけど、やってみたらかなり面白がってもらえた。もちろん“イメージと違った”ってがっかりして帰った人もいた。賛否両論、けちょんけちょんな意見もありました。でもそれは当然ありうる反応だなって思っていた。極端なことをやれば当然」

 意外といっては失礼か。池鉄は旗揚げ公演を冷静に振り返る。
 「予想以上にみなさんが面白がってくれたっていうのは逆に意外だった。芝居っていうものを見てない人でも、ふらっと立ち寄って見てくれて“面白かった”って言ってくれたり、他の劇団の方々が楽しんでくれたっていうところで、“みんなこういうのやりたいんだな、見たいんだな”っていうのがすごく伝わってきた。メンバーも生き生きとやってくれた。さまざまなご意見を頂きましたけど、応援の言葉をたくさんかけてもらって、それが力になった」

 客演もひっぱりだこで、ここ2〜3年は年8本という驚異的なペースで舞台に立っている。登場するだけで劇場の空気を変えてしまう役者・池田鉄洋の独特の存在感は圧倒的だ。しかし彼に対する一番多い評価はというと…。
 「一番多いのは“キモイ”ですね。あとは怖いとか気持ち悪いとかホモじゃないかとか触るだけで妊娠するとか(笑)。まあ、うれしい評価ですね。果たして“キモイ”っていうのが評価といえるのか分かりませんけど。実際自分でも気持ち悪いと思うし。舞台に出てすぐに客席の子供から言われた事もあるし。まあ、『その通り!』(笑)とても楽ですよ、これ以下?の評価ってあまり思いつかないですし」

 役者としての評価も高い、口を開くと今演劇が置かれている状況などもクレバーに分析してみせたりもする。なのに…。
 「自分でもそう思ってますから、キモイが一番のほめ言葉です」

 こんな池鉄を筆頭に、このユニットのメンバーはみんな“濃い”。こんな役者を切り盛りしている猫のホテルの主宰・千葉雅子はかなりの猛獣使いだ。千葉という“秩序”から解き放たれ、池鉄という“秩序なき統治者”のもと、今回も「やりたいことをやる」という共通認識を持ち舞台に放たれた7人の役者が、テンポ重視!インパクト重視!!ナンセンス重視!!のオムニバスコントを繰り広げる。ライブ感と希少性を実感できる舞台になることだろう。
 「無難にやったら意味がないんで、嫌悪感ぎりぎりのところを攻めていきたい。自分の好きなものをそのまんま出しちゃうとみんなが嫌悪感持ってしまう可能性はあるんですけど、そのへんは開き直ってタフにいこうかと思ってます」

 クールでタフでちょっぴりキモク約束してくれた池鉄であった。

【日時】6月22日(水)〜27日(月)(開演は水〜金19時30分、土日14時/18時30分、月18時30分。開場は開演30分前)
【会場】駅前劇場(下北沢)
【料金】指定3000円 自由席2700円(当日券はそれぞれプラス300円)。当日券は開演60分前から発売。
【問い合わせ】猫のホテル(TEL 03-3485-9565 [HP]http://www.nekohote.com/)
【作・演出】池田鉄洋【出演】佐藤真弓、いけだしん、村上航、岩本靖輝、菅原永二、池田鉄洋/津田タカシゲ
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