
vol.213
インタビュー
電気グルーヴ×スチャダラパー
再注目かつ最強、そして最もユルユルばスーパーユニット ピエール瀧Vアニ
―― 今回のコラボレーションのきっかけは昨年のWIREの楽屋にスチャダラパーの3人が遊びに行ったことだそうですね。
瀧:ANIはよく来てるよね、WIRE。
アニ:…毎年ね(笑)。フェスには出てるけど、WIREは普通に行ってるね、客として(笑)。機材のブースとか出てるでしょ。そこで足が止まっちゃったりして。
―― 見たかった人を見逃しちゃったり。
アニ:そうそう。フェスってそういうのもアリじゃない。そこだけでもイイみたいな。
―― ええ。それで楽屋の話です。
瀧:あのころは、スチャのアルバム『The 9th Sense』を聞いてたころで、卓球と一緒になって“いいよね”って話してたんです。それで、「今度何かやってみる?
いいじゃんいいじゃん」って。
アニ:それがここまでたどり着きましたね。
瀧:こんなに分厚くなって!(※初回限定盤は通常CDの3倍近くの厚みがある)
―― なぜ今のタイミングだったんでしょうか。例えば、90年代では出来なかった?
瀧:うーん、当時はお互いやらなくちゃならないことがあったと思うし。もし一緒にやってたとしても、我のぶつかり合いになって、今回みたいには行かなかったんじゃないかな。お互いにそこは譲れねーっていうのもあったろうし。年齢もあるだろうけど、キャリアも長くなって、イイ感じのところを出し合ってできる、それがこのタイミングだったんだろうね。
―― まりん(砂原良徳)さんもアディショナルプロダクションで関わっていますね。
瀧:なんか第3者的な存在が欲しかったんでね。こういうのって、自己満足になっちゃうことが多いでしょ。内輪ノリみたいなところもあるだろうしさ。
アニ : それならまりんが適役と。共通の友人でもあるし。頼んだら、いいよ〜って(笑)
―― その辺のユルさがいいですね。アルバム『電気グルーヴとかスチャダラパー』ですが、音的には、懐かしい感じがします。
瀧:電気の音、スチャの音とか、テクノとヒップホップ、ラップの融合みたいなことは考えてなかったんで。そういうもんでもないだろうし。できてみると、昔聞いてた音楽の影響が出たものになりましたね。
―― さて、アルバムのキーワードとして、『聖☆おじさん』があるわけですが。
アニ:なんていうんですかねえ、デビューしたころ、聞いていてくれた不思議ちゃんも、今となっては不思議さんになり…
瀧:不思議おばさんになり…
アニ:だったら、俺らは不思議なおじさんだ〜、みたいな(笑)。ただ、変なおじさんまで振り切れてないっていう。だから不思議なおじさん。それを置き換えるとしたら…
瀧:セイントな感じ?
アニ:雑誌開くと見開きでどっか〜ん、セイント!みたいな。
瀧:それで、“セイント”ってもので包んじゃえばなんでもいいかなと。…よくさ、表がスゴイきれいなレストランになってて、横から見ると普通の民家なところあるじゃないですか。前だけ板張ってさ。「聖☆おじさん」って、あの感覚だと思うんだよね。
―― はあ。
アニ:前に住んでた家の近くに「小さな洋食屋アリス」っていうのがあって、それが寿司屋を改造してた。ネタを入れるショーケースんとこに食器が入ってていいなあって思ってた。…フフフ。
瀧:フフフ。まあ、このアルバムは、聖☆おじさんたちが作ったってことですよ。
―― 歌詞ですが、瀧さんがずいぶんとディスられています。『ANI vs 瀧』『瀧 vs ANI』の2曲は分かりやすい構図ですよね。
瀧:まあ、ディスられ好きなんで。2ちゃんで叩かれればうれしいみたいなね(笑)。
アニ:まあ、いじりやすいっていうか。卓球vs ボーズとかありえないし。
瀧:2人で「まあまあまあまあ」って?(笑) まあねえ、登っていいものがあったら登るでしょ!
遊具っていうか。ジャングルジム的っていうか。基地にしてもいいし。ボール投げたっていいし。アイ・アム・トイ!
アニ:あとは“ディスる”っていうのが流行ってるらしいんで、俺らもやろうぜ的なものはあったね。
―― 物申す的なところなんですかねえ。それで、この歌詞についてですが…
瀧:あのさ、あんまり難しく音楽聞こうとすると楽しくなくなっちゃうよ!
アニ:そうそう。そのまま楽しく聞けばいいと思うしさ〜。
―― とはいってもですね…
瀧:笑っちゃうなら笑っちゃうで、楽しいなら楽しいでいいんじゃないのかなあ。
―― 聖☆おじさん的なアンサー、ということで。それでは、今後の活動ですが、サマーソニックとライジングサンフェスティバルに出演されますね。
瀧:まだ何にも考えてないんだけどね。このインタビューが紙面に出るころには固まってるといいですね(笑)。
電気グルーヴ×スチャダラパー『電気グルーヴとかスチャダラパー』
合宿を経て作られたアルバムは、適当なユルさが心地よいアルバム。熱い夏にはレゲエか電気スチャでしょう。3059円。発売中。
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