
vol.214
インタビュー
サードシングル『Reset/ゲンジボタル』8.3リリース!
TRIPLANE
『スピードスター』でデビューしてから全力で走ってきた。1年を経てリリースするのは、『Reset / ゲンジボタル』。 美メロとソリッドなバンドサウンドが心地よい楽曲だ。この曲で気を引き締めて、2年目に突入する彼らにインタビューした。
北海道発全国行き
爽やかである。ポップである。疾走感にあふれている。でも、勢いに任せているわけではない。TRIPLANEの出す音には、言葉のひとつひとつ、ギターのフレーズのひとつひとつ、リズムの一拍一拍に安心感がある。最新シングル『Reset / ゲンジボタル』は、TRIPLANEがデビューして1年間の間に積み重ねたものを詰め込んだ、完成度の高いポップソングなのだ。
幼なじみだった、ボーカルの江畑兵衛、ドラムの広田周、ベースの武田和也が02年に北海道でスタートしたTRIPLANEが、ギターの川村健司を加えて再スタートを切ったのが昨年の7月。ちょうど今ごろになる。「この1年間は濃かった」と江畑。
デビュー曲の『スピードスター』は、hitomiがカバーしたことでも知られる曲。その歌とバックアップを得て、バンドは全国津々浦々までライブハウスでプレーした。10人しか観客がいなかったこともあったし、もっと多くの人に聞いてもらうためにストリートライブもした。さまざまなことを経験し、挫折感も味わったが、一歩ずつ前進してきた1年だった。
「最初は、俺天才だと思ってましたからね」と、江畑は大きな声で笑う。「でも、1つ何かをやるごとに、最初に描いていたゴールがどんどん遠くなっていく感覚があって。あれ、こんなはずじゃなかったのにって」
進んでは下がって、よしと思えたと思えばその次の瞬間にはヘコまされる。それの繰り返しだった。でも、最近になって成長したなあと感じることができた、そんな瞬間があったという。5月末の名古屋でのライブだ。
「あの日はすごくいいライブができたんです。それまで、(僕らは)お客さんに乗せられてやってるところがあったんだと思うんです。お客さんのノリがよければライブも良くなる、そうじゃなければ…っていう。でも、あの名古屋のライブでは自分たちがお客さんを乗せられた、お客さんたちがついてきてくれた、そんな感覚があって。ライブが終わってから『できたな〜!』って喜んだんです」(広田)
まもなくリリースされる、『Reset / ゲンジボタル』を作ったときも、同じように感じられた瞬間だった。セカンドシングル『あの雲を探して / パラダイス』のレコーディングが終わりに近づいたとき、2週間後にサードのレコーディングをスタートすると伝えられた。ライブで演奏していた『ゲンジボタル』はともかく、『Reset』は、歌詞もなく、メロディーも完全な形になっていなかった。
「山中湖にあるスタジオで、武田や広田がリズム録りを終わってリラックスしてる横で、川村に半ばキレられながら(笑)、歌詞を必死に書きましたね。自分のなあなあになってしまった気持ちや慣れとかを“リセット”して常に戻せたらいいのになって思って、それをテーマにしてみようと。こうやって、先にテーマを決めて詞を書いていったのって、この曲と『ゲンジボタル』ぐらいですね。いつもは歌詞を書いて、歌詞を読んでからタイトルを考えることが多いんで」(江畑)
『Reset』は、爽やかなメロディーにのせて、今の自分の気持ちや恋人との関係をリセットして、最初に戻したいと美しく歌う。声の振動さえもが感情を伝えるエモーショナルな名曲だ。わずか2週間で出来上がったものというから驚く。
「ギターのアレンジも、レコーディングしながらやっていました。でも、最終的にはいい形に仕上がったと思いますね」と、川村は笑顔を浮かべる。
伝えたいことを伝えるために、このシングルでは過剰な飾りのないソリッドなバンドサウンドができあがった。その結果として、メロディー、言葉、サウンドなどTRIPLANEの魅力が最大限に生かされている。
「このバンドが始まったきっかけは、兵衛(江畑)の楽曲」と武田は力強く言う。もちろん、広田や川村も同じ気持ちだ。江畑の楽曲に惚れこんだ男3人と江畑が作り出した最新のサウンドがまもなく届く。
(本紙・酒井紫野)
『Reset / ゲンジボタル』
8月3日(水)リリース 1000円(税込)
tearbridge records NFCD-10004 |