
vol.232
インタビュー
あの『リトル・ダンサー』から5年。大人でも子供でもない、今のジェイミーに注目!
『ディア・ウェンディ』主演
ジェイミー・ベル
同年代の役者たちと仕事するのは、本当に楽しいよ!
人懐こそうな笑顔、純朴な瞳、そして、個性的でチャーミングな耳を見れば、この青年が誰か分かるかも? 『リトル・ダンサー』で、男の子なのにバレエを習いたい少年を演じ世界中を感動させたあの天才子役こそ、彼ジェイミー・ベルだ。彼が座っているソファーに、明らかに彼のものらしきラップトップが置いてあったので聞いてみると「ああ、僕のだよ。ラップトップはいつも持ち歩くんだ。好きな音楽を入れたり、画像を入れたり…。それと、実は脚本なんかも少し書いてるんだよ。まだ、発表するようなものじゃないけどね」
さすが現代っ子俳優といったところ。そんなジェイミーが主演する本作は、トマス・ヴィンターベアとラース・フォン・トリアーというドグマ95の2人がタッグを組んだ、コアなファンには見逃せない一本。
「出演を決めたのは、やはりラースの脚本とトマスの存在があったからだね。トリアーの脚本を読んで、こんな物語は聞いたことがないと思ったよ。それがとても興味深かった。確かに、彼は変わり者かもしれないけど(笑)。それに、なによりトマスと一緒に仕事ができるということが楽しみだったんだ。それだけでも、作品を選ぶ理由には十分だよ」
あこがれの監督でもあったというヴィンターベア監督の印象は?
「トマスは、俳優たちと密に接してくれる監督なんだ。だから、監督、というよりも、ちょっと年上の兄貴というか、とても気の合う仲間みたいな感じだったな。それは僕ら(若手の俳優たち)にとって本当によいことだったんだ」
ジェイミーたち、若手俳優が演じるのは、本物の銃を手にしたことによって、数奇な運命をたどることになった少年たち。誰からも軽い扱いを受けていた彼らは偶然クラシックの銃を手に入れることで、自立した意識を持つようになる。少年から大人へ…。まさに、今のジェイミーがその変化の最中だ。
「同年代の役者仲間との仕事は、本当に楽しかった。それと、実は今回の撮影では、初めて親が一緒じゃなかったんだ。(子役の場合は保護者の同行が必要)母が一緒じゃないのが、何よりうれしかったかな(笑)」
ところで、出演の記念にディックの愛銃“ウェンディ”をもらったり、なんてことは?
「だって、犯罪になっちゃうからね(笑)! 映画で使った“ウェンディ”は本物の銃なんだよ。だから持って帰ったりしたら、違法になっちゃうんだ(笑)」
トリアー流のファンタジックさがブレンドされた、少年たちの等身大の青春劇。成長していくジェイミーの青春も光る一本なのだ。

(本紙・秋吉布由子)