

vol.247
「HERO'S 2006」開幕戦は所がメーン!
極真・池田秒殺で「打倒KID」を宣言
旗揚げ2年目を迎えた「HERO'S」。“打倒KID”がテーマとなったミドル級で、所英男がベルト獲りに乗り出した。
15日の「HERO'S 2006」(日本武道館)でメーンに抜てきされた所は、極真会館の池田祥規に1R49秒、三角絞めで一本勝ち。見事な秒殺劇で大役を果たすと、リング上で「今年はKID選手、須藤選手、宇野選手に勝てるように挑戦していきます」と8770人の観衆の前で宣言した。
昨年、大ブレークを遂げた所が、ついに“最強”の座を本気で狙い始めた。前田日明HERO'Sスーパーバイザーから指導を受け、これまで苦手としていた基礎体力作りに励んだ。その成果は、腰が重いとされる空手家から鮮やかなタックルを奪ったことで証明された。開始早々に池田からローキックを受けたことで「やらなきゃ、と思いました」。メーンの重圧にも打ち勝った。
王者KIDは、5月の大会に出場が決定している。「世界一の人ですから、組んでもらえれば光栄です」と、所はKIDへの挑戦にも動じなくなった。「どんな相手にでも向かっていきます」。無欲のかたまりだったような男は、目の前に開けたチャンスをものにするつもりだ。
とはいえKIDを追う男は、所だけではない。この日参戦した宇野薫は、強豪リッチ・クレメンテを相手に危なげない試合運びで判定勝ち。宮田和幸は、2月に所を破ったエリカス・ぺトライティスから完全勝利している。さらには所の盟友レミギウス・モリカビュチスや雪辱を期すノゲイラら、世界の強豪も“日本人天国”を終えんさせるべく牙を研いでいる。
王者KIDも「5月からガンガンいく」とあいさつし、守りの姿勢は見せていない。まさに今、ミドル級戦線はかつないほどにヒートアップしている。HERO'S旗揚げからうたわれていた「黄金時代」は、すぐそこまでやって来ている。
元気、判定勝利も5月参戦絶望か
ムエタイの強豪オーレ・ローセンと対戦した須藤元気が、まさかのアクシデントに見舞われた。
セミで登場した須藤は、キョンシー軍団を引き連れて“酔拳ダンス”を披露する入場パフォーマンスを敢行。満員の会場を熱狂させると、着用していたカンフー着でそのまま試合に臨み、ド派手な技を連発。「トリックスター」ぶりを発揮した。
しかし開始早々の1Rに、須藤には試練が訪れていた。ローセンの足を取って回転ヒザ固めを仕掛けた際に、左ひざを負傷していたのだ。「相手の体重が乗って、『バキッ』っていう音がしました」。負傷と同時に事態の深刻さに気付いていたというが、試合を棄権することなく、延長ラウンドまで戦い抜き判定勝ちを収めた。
試合後には「何カ月かは治療にかかるので、5月の試合には間に合わないと思います」と静かな表情で語った須藤。それでも「精神的な経験値は上がりました」と、KIDとの再戦が遠ざかった負傷をもポジティブにとらえようとしていた。