
vol.252
INTERVIEW
デビューから1年…ついに1stアルバム『ユバナ』完成!
ナナムジカ
セカンド・シングル『くるりくるり』で大ブレークした、女性2人組ナナムジカ。デビュして1年の最初のアニバーサリーとほぼ時を同じくしてファーストアルバム『ユバナ』が完成した。彼女たちが一歩ずつ歩いてきた1年とは、そして最新アルバムに込めた思いとは?
月って毎日形が変わる、でも月は月。
楽曲の色や形が違っても、ナナムジカだよねって言われたい
古代神話の月の女神・ナナとラテン語で音楽を意味するムジカ。そんな神秘的な名前のナナムジカは、ボーカルの西島梢とピアノの松藤由里からなるデュオだ。子供のころからクラシック音楽を突き詰めてきた彼女たちの作る音楽は、ドラマティックで崇高、そして温かい。ひたすらハッピーでやみくもにピースと叫ぶことがよしとされているように見える現在の音楽シーンで、唯一無二の存在だ。
昨年4月に『Ta-lila〜僕を見つけて〜』でデビュー。輪廻をテーマにしたセカンド・シングル『くるりくるり』は、ドラマ「小早川伸木の恋」の主題歌に抜擢されてスマッシュヒット。ドラマが終えてもあの「くる〜り〜、くる〜り〜」のサビは今も頭のなかでぐるぐると回り続けている。
松藤:この1年は勉強のときでしたね。
西島:たった1年ですけど、今振り返ってみると、どうしてあんなことできたのかと思うことがたくさんあります。取材にしても、最初に「この曲はどうやって作ったんですか」と聞かれたとき…
松藤:ピアノと歌でって答えて(笑)
西島:だからようやくスタート地点に立てた感じですね、気持ち的には。
そうして出来上がったのがファーストアルバムの『ユバナ』。ユバナはサンスクリット語で月を意味する。
西島:私たち月みたいなアーティストになりたいと思ってナナムジカを始めたんです。月って満ち欠けがあって形が毎日変わりますよね、でも月は月。楽曲それぞれの色や形が違っても、ジャンルが違っていても、聞いてみたらナナムジカだよねって言われたらいいねって思っていて。今回は、今までやりたかったことと最大限できることを詰め込むってことがコンセプトになっていて、楽曲もいろいろ。そういう意味で、このアルバムはナナムジカらしいと思います」
アルバムはシングルを含んだ14曲を収録。古くから親しまれている歌謡曲から影響を受けたもの、2人が遊びまくったというインタールードまでさまざまな楽曲が並べられている。リリック面では、輪廻を歌った『くるりくるり』を代表に、生や死といったヘビーなテーマを歌うものが目立つ。そのなかでも、一番強いメッセージを伝えるのは『イキル』。
松藤:アルバムっていろんなことができるじゃないですか。だから、何にも考えないで、自由に作ってみたらどうなるんだろう、と。ポップスだとかそういうジャンルにもとらわれずに、思いっきりナナムジカ色を作ってみようと思って書いた曲なんです。
そうして作られたこの曲はナナムジカの普遍的なテーマに通じる。
西島:今の時代って、未来に対してそこまで明るいことを思えないじゃないですか。年金返ってくるのかな(笑)って問題から戦争が始まったらどうしようっていうことまで。口に出して言わないまでも、将来や生きることに対する不安、孤独だとかって誰もが共通して感じていることだと思うんです。私たちはそういうのを埋めあえればいいな、と。ナナムジカの音楽を聞いて、一瞬でも自分は1人じゃないんだって思ってもらえればいいなと思うんです。今暗い気持ちでもひとりぼっちでも、明日あさって、もしかして来年かもしれないけれど、自分の人生を変えてくれるキーマンが現れるかもしれない。そういう望みがあったらもうちょっとがんばって行けると思う。これってアルバムだけでなくて、ナナムジカのテーマ。聞き終わった後に光が差すような、なんとなく明日もがんばろうって思える曲。そういう歌を作って行きたいと思うんですよね
『ユバナ』に詰まった月の女神たちの光と影を描き出した歌。不安を埋めるどころか、すべてを包み込んでしまうやさしさがある。そうした歌で、ナナムジカは現代に生きる人たちを癒す。このアルバムだけでなく、これからもずっと。

(本紙・酒井紫野)
ナナムジカ『ユバナ』
4月26日(水)発売 3150円(税込)
ワーナーミュージックジャパン
初回盤のみ封入特典で、大平貴之さん(プラネタリウム・クリエーター)プロデュースのナナムジカのライブに抽選で参加できるアクセスキー付きしおりがついてくる。詳細はナナムジカの公式ホームページ http://www.nanamusica.jp
|