今週のTOKYO HEADLINE
vol.252
(2006.04/24-04/30)
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INTERVIEW vol.252

INTERVIEW

真心ブラザーズ

真心ブラザーズ、待望のニューアルバム『FINE』がリリースされた。昨年春に活動を再開してから初めてとなるこのアルバムは、前向きなメッセージでいっぱいだ。にこにこしちゃう歌、じ〜んと来る歌、大合唱したくなる歌、……本当にいい歌だけが詰まっている。

"中途半端な、ありがちなポジティブな歌が一番だめだね、今は。粋にやってほしいのよ"

「ソロでやることが見えちゃって、1枚では収まりそうもなかった」(YO-KING)という理由で真心ブラザーズを休止した3年半。ソロ活動やプロデュースワークで本領を発揮してきた。昨年春に自然の流れで再スタートしてからは、水を得た魚のようにポジティブなメッセージを送り出している。

YO-KING:去年のフェスですごい盛り上がったから。それが1つの勢いになりましたね。目の前であれだけ盛り上がってる様を見ると「あ、人気あるんだ」と。机上の空論ではなく、笑ったり泣いたりしている人を目の当たりにすることはガソリンになりますね。

 前向きなメッセージ、彼らにしか出せない音と味。しばらく封印されたことで濃縮された“真心なもの”が一気に噴出。最新アルバム『FINE』にしても、真心の心意気が最高の形で記録されている。アルバムに収録される曲を書き始めたのは、昨年の秋。

YO-KING:普通にいいものをって考えてました。長く聞けるものって。

桜井:そうだね。夏フェスで10年前の曲をやりながら、その曲が2005年のものとして機能していることにびっくりした。「あ〜懐かしい」っていうのじゃなくて。自分たちの曲で現実に起きてたことが面白くて、それが真心の強みなんだって自覚しながら曲を書けましたね。

 レコーディング作業は、2人で一緒に一つひとつの課題を解決していった。

桜井:前は、こまごました実務をやる人、企画をぽーんと言い放つ人みたいな役割分担がはっきりしてたんですけどね。こういうのって非効率的といえば非効率的で、しんどい作業なんです。けど、バンドだから生まれる音楽とか雰囲気の面白さとか、人間と人間がガーンとなったところのハラハラ感も含まれてくる。そのせいかもしれないけれど、出来上がった音がスコーンと抜けてて気持ちがいいものになってた。作業のしんどさがまったく聞こえてこなくて、軽くて気持ちいい感じ。タイトルが『FINE』になったのもそんな理由からなんだよね。

 アルバムは『情熱と衝動』から始まる。「情熱を衝動に変えて」というサビのフレーズが体にしみ込む。先行シングルにもなっている曲だ。

YO-KING:決意表明的な?(笑)しゃかりきになって行くのではなく、できる範囲でゆっくりでも進んでいこうっていう曲。新しいところは、かたっぱしからやってみろっていうわけではなく、まずは家にある包丁を研いでおこうっていうところ。自分の周りにあるいいものを再評価しようってね。

 切り開いていくことを煽るのではなく、手持ちのカードで行こうと歌う。背中をばぁんと叩かれて「ガンバレ!」と言われるよりも、元気がでる。

YO-KING:僕はね、表現として歌は人を明るく元気にするものであってほしいんですよ。わざわざ暗い歌は聞きたくないし、中途半端な、ありがちなポジティブな歌もだめ。なんかね、粋にやってほしいのよ。品があってね。レッチリ(RED HOT CHILI PEPPERS)なんてバカでいいじゃない。イギー・ポップとか粋じゃない。笑えるし。日本人のロックンローラーとして、『FINE』では、そういう粋を目指してますから。

 また収録曲には、このうえないラブソングも。ラストを飾る桜井楽曲『I'm in Love』は、大好きなあなたへの思いを包み隠さず、飾らずに自分の言葉と自分のトーンで届ける。

桜井:ベタですよね。でも、YO-KINGさんが歌うことで、甘いものが逆に味わい深くなる。30代の男どもに人気なんですよ、この歌。

YO-KING:(笑)。いい曲であることに越したことはないんだけれど、私は歌手としての自分に絶大な自信を持っているんですよ。どんな曲もスゴイ歌い方ができるっていうね。ただ人が書いた曲っていうのは、自分が作った詞じゃないから演出できるのね。面白く、ぐっと化けることができるんですよ。

 ほかにも、ハートがジーンとして涙がじわっとあふれてきそうな楽曲が目白押しの『FINE』。早くも今年のベストアルバムの有力候補にあげたい。



(本紙・酒井紫野)

ダブル・ツアー開催!
真心ブラザーズは5月から2本のツアーをスタート。5月から始まる「SMILE FINE TOUR」はライブハウスで、6月から始まる「FEEL FINE TOUR」はホールを会場に行う。前者は4人バンド編成で、後者は10人体制。東京公演は5月28日(日)渋谷クラブクアトロ、6月30日(金)NHKホール
詳細はhttp://www.sma-newcome.com/magokoro/
真心ブラザーズ『FINE』
発売中 3059円(税込)
キューンレコード 


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