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左から、酒井雄二、北山陽一、黒沢薫、安岡 優、村上てつや
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vol.256
INTERVIEW
ゴスペラーズ
エクセレントなコーラスで魅了し続けるボーカル・グループ、ゴスペラーズがニュー・シングル『一筋の軌跡 / 風をつかまえて』をリリースする。ロマンティックな前作『ミモザ』から約1年7カ月ぶりだ。今回はアッパーで少しだけ攻撃的なサウンド。甘い、優しいだけじゃないゴスペラーズをプッシュしている。そうなった理由とは? 喋りだしたら止らない5人の話を聞けぃ!
5人の力をひとつにしよう
黒沢:オリジナルは1年7カ月ぶりっていうけど、言われてみてそんな出してなかったかなあって。ただ、そういう期間があったからかな、新しいものを作るときに無難な曲はまずいなって思った。「ゴスペラーズ=バラード」みたいなのがあるけど、そういうのはまずいと。『一筋の軌跡』はなるべくしてアップテンポになった感はあるね。
酒井:休んでる間に日本語の言葉遊びには問題意識をもってたかな。……最近古典芸能に興味があるんだよね。なぜかっていうと古典芸能って今よりも自由に喋りと歌いの間を行ってる。喋るように歌い、歌うように喋るっていう。そういうの、ブラックミュージックにもあって。カッコイイと思っていたことが日本にもあった!って盛り上がったんだよね。今回こういう曲になったのには、そんな影響もあったかも。
黒沢:曲ができた時点ではサビの歌詞もできあがっていたよね。
酒井:短いパスワークでリードボーカルをつないでサビでひとつになる。連携からシュートにつながるイメージがあった(笑)。でもね、この曲の作曲クレジットは僕だけど、もう自分の曲っていうのは越えてる。
安岡:詞は5人で書いたしね。デビュー当初のスタイルだよね。
北山:スタジオでひざ突き合わせて。考える作業に入っていくと、口数が少なくなって、みんなが虚空を見つめているという……あれを人が見たらおかしかったよね。
安岡:(笑)。そうすることでゴスペラーズである僕らが歌でひとつになろうっていう方向があった。ひとつになった歌にあなたも入ってきたら、そこでまたひとつになるって感じの曲になったよね。
黒沢:そういうのも今回の作曲合宿があったからだろうね。思いっきり仕事して、そのあとに思いっきり酒を飲むという、学生時代にもしてなかった学生みたいなことを毎日して(笑)。同じ釜のめしを食うじゃないけど、ほうとうを1つの鍋で食べたり。あとは、村上が持ってきたのなんだっけ…
村上:『中高年のためのカラオケ教室』? 素人さんに先生が「そこ、ちょっと違いますね〜」とかいう。
黒沢:それそれ!そのDVDを見ながらみんなでこの曲を歌おう〜!って。
酒井:かかとを上げて歌うと高い声が出る、確かに変わる!とか(笑)。
安岡:今回の合宿は5人の共同作業をメインで、これまでとは違ってたよね。
黒沢:久しぶりのグループでの作業だったから、もう一回5人のリズムを揃えないといけなかったしね。
北山:リセットしたんだって意識しないと休んだ意味がないし(笑)。
黒沢:言うなら、初心?
村上:5人でやる、そういうのが必要だったんだろうね。同じ釜〜じゃないけどそういうコミュニケーションってボーカル・グループをやるには必要なんだよね。確かに12年やってると、それぞれテクニックがあって得意なこともあるから、パズルのように楽曲ごとにはめて作ってきて。「北山、コーラス作っておいて」って感じで、分業で今回も新曲はできたと思う。でもそうじゃないと思うのね。学生の合宿みたいに、一緒にメシを食べてカラオケ歌ってたらノリが出た、明らかにグルーブが出てきたし!(笑)
北山:次の日高いところはかかと上げてたりとかね!
村上:そう、だから『一筋の軌跡』はそれにピッタリだったってこと。「いいんじゃない、ここの歌詞はワン・ツー、スリーで」って(笑)、そういう空気をまるごとパックした。そういう意味で、一番最初に届けるものはこれしかなかったんじゃないかな。
黒沢:然るべきしてこうなったってことなんだろうね。
安岡:2月の苗場でのライブでも盛り上がったよね。こういう曲をお客さんも待ってたんだなって。こういうものこそゴスペラーズじゃないとできないっていう曲だと思う。
酒井:5人でも足りない、1万人ぐらいで合唱だよね。
村上:ゴスペラーズらしい『風をつかまえて』と3曲目の『Love Light』も含めて、「歌うことが楽しい」っていうのが出てきたんじゃないかなと思う。ファンのために歌う、自分のために歌うっていうのってちょっと違うじゃない? 聞いてくれる人がいるから続けるなんていうのもね。まず、自分が歌っていて楽しいっていうのがないと。この曲でそれを追っかけてくいい地点に立った気がするね。

(記事構成・酒井紫野)
一筋の軌跡 /風をつかまえて
5月24日(水)発売 1223円
キューンレコード
酒井が手がけたアッパーな楽曲に全員で詩をつけた『一筋の軌跡』は何かに向かって加速する曲。一昨年10周年を迎えたゴスペラーズとして“在る”ことの意味を再確認しようとしているかのようにも感じられる曲。『風をつかまえて』は、北山作曲、安岡作詞によるゴスペラーズらしい楽曲。
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