
vol.256
村上ファンドと阪急HD妥結せず
阪神電気鉄道株式をめぐる村上世彰氏率いる投資ファンド(村上ファンド)から阪急ホールディングス(HD)への株式売却交渉は、節目とされていた17日になっても妥結せず、次の節目は「総会議案を決める5月下旬までのTOB協議の決着」(阪急HD)に移った。しかし、最大の争点である売却価格には決着の糸口がみえない。
阪神電鉄の株主総会は6月29日。経営統合は総会決議案件で、議案書を添えた招集通知を遅くとも6月14日までに発送する必要がある。
阪急HDはTOB期間を最短の20日ですます考えで、交渉合意とTOB開始は5月下旬がぎりぎりの期限となる。合意に達し次第、阪急HDと阪神電鉄は、臨時取締役会でTOB実施を決める。
阪神電鉄は「1秒でも早い妥結を望む」(縄田和良専務)が、阪急HDは「株主に説明できない価格では応じられない」(角和夫社長)と高値買い取りを拒否する構え。価格交渉が5月下旬までにまとまらないと、定時株主総会への提案を見送り、7月以降の臨時総会での承認を目標に長期戦に移る可能性もある。
一方、価格交渉が決裂した場合、村上ファンドは阪神電鉄に役員を送り込み、経営権を取得することになる。村上氏は阪神電鉄買収に意欲を見せる外資の存在もほのめかしており、阪神電鉄の切り売りを強行する可能性も否定できない。