
vol.259
INTERVIEW
ニューシングルのミュージックビデオは“死神”
Tommy heavenly6
毎日が楽しくて仕方がないと言わんばかりのオプティミスティックなビートがトレードマークのTommy february6。そんな彼女のダークサイドとして突如現れたTommy heavenly6が再び動き出した。セルフタイトルのファーストアルバムから約10カ月を経てリリースされたニューシングル『I'm Gonna SCREAM+』は、ヘヴィーなロックサウンド。とてつもなくかっこいいこの楽曲の起源を探る。
Tommy heavenly6のニューシングル『I'm Gonna SCREAM+』は、ストレートなヘヴィー・ロックだ。ギターがわんわんと鳴り響き、重低音がドスドスと体に響く。そこに、危うさと芯の強さを持ち合わせた声の持ち主Tommy heavenly6が、タイトルが示すとおりに、「叫ぶ」。ダークでヘヴィーなこの曲が生まれたきっかけが、やさしさだったりナチュラルというイメージが強い化粧品のCMソングだというから驚く。
「ヘヴンリーとして、このお話をいただいたとき、いくつかのバージョンを提案させてもらったんです。優しいのだったり、ポップなものだったり。その中からこの曲が選ばれるとは、私自身も思いませんでしたね。一番インパクトが強かったし、私、そのCMのナレーションで“刺激いらない”って言ってるんですよ(笑)。それでこれはないんじゃないかなぁ〜って。そういう気持ちがあったから、最もヘヴンリー的なものを気に入ってもらったことがすごくうれしかったです。これだけヘヴィーなものをやっても大丈夫だ、受け入れられるんだ、そんな気持ちにもなれましたし。いろいろやっちゃっていいんだなって思いましたね」
CMでは、物悲しげなギターの旋律にナレーションが重なり、そこから急にガラス窓がガタガタと音を立てそうな重低音パートへと流れる。それがとてつもなく、クールでかっこいい。インパクトもある。よく考えてみれば、採用されたのは当然だったのかもしれない。
この“ヘヴンリー的”サウンドから生まれた、ニューシングル『I'm Gonna SCREAM+』だが、本人によれば、この部分ができたときに、リリースの予定もないのに、「これはいけるかもと、誰にも知らせずに陰で仕上げていた」という。
ロックするサウンドもさることながら、リリックも“ヘヴンリー的”だ。ダークでハードななかに、甘いボキャブラリーをちらっと登場させる。それが、一遍の詞に収まったとき、ビビッドな色を感じさせてくれる。
「イメージが浮かんでくるんです。 “アイスクリームの月”だとか、“飴色に輝くジェリービーンズ”だとか、そういうのが。この曲はとくにそのイメージがまずあったんですよね。私の場合、そうやって絵が先に出てくるのが多くて。詞を書くのは、そうやって浮かんできたものを書き出していく作業なんですよ」
どの曲もそうならば、例えばアルバムがあったとしてすべてに映像をつけることができるかと問うと、「全部映像がついているアルバム? う〜ん、状況が許せばやりたいですけどね」と笑う。
こうした手法は、どんな場合でも変わることなく発揮される。例えば、昨年プロデュースした藤井隆の『OH MY JULIET!』。キラキラ感あふれる曲は、映像と重なったときに、さらに魅力が増大した。『I'm Gonna SCREAM+』もまさにそれと同じで、歌を聞き、映像を見ることでさらに楽しめる。ビデオのなかで、Tommy heavenly6は死神に扮している。
「死神はいつか使ってみたいと思っていたもので、ようやくこの作品で実現した!って感じ(笑)。ストーリーは、彼女は死神なんですけれども、昼間はお菓子の森で働いていているという設定で。迷える魂というか命があって、彼女が死の世界に送ってあげないと救われない。そこには苦悩だとか葛藤があるっていう。だから、映像と一緒に楽しんでほしいですね」
迫力たっぷりのロックサウンドで描かれるTommy heavenly6のダークな世界。あなたも体感してみてはいかが?

(本紙 酒井紫野)
Tommy heavenly6
『I'm Gonna SCREAM+』(初回盤)
発売中 1575円(税込)
デフスター DFCL-1276/77
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