
vol.259
エレベーター圧死でシンドラー社を捜索
3日午後7時20分ごろ、東京都港区芝の区住宅公社「シティハイツ竹芝」(23階建て)の12階で、エレベーターが急に上昇し、降りようとした12階に住む都立高2年、市川大輔(ひろすけ)さん(16)が上半身をエレベーターの床と天井部分に挟まれた。市川さんは救出されたが、頭などを圧迫され、約2時間後に死亡した。
警視庁捜査1課は7日、安全管理に問題があった疑いがあるとして、業務上過失致死容疑でエレベーターを製造した「シンドラーエレベータ」(本部・スイス、日本法人・江東区)など関係6カ所を一斉捜索した。
捜索では、事故機の設計資料やトラブルに関する報告書、メンテナンス記録などを押収。捜査1課は専門家を立ち会わせて6日と7日に行った現場検証の結果、ドアが開いた状態では昇降しないようにコントロールするコンピューター制御盤の「ソフト」に加え、ドアが閉まっていないのに上昇を許した「ブレーキ」に問題があり、複合要因で事故が起きたとの見方を強めている。
スイスに本部を置く同社は昭和60年に日本進出。世界では第2位の規模を誇る。同社は事故後、事故があった港区のマンション住民への説明も拒み、マスコミにも「コメントは差し控えたい」と対応し、批判が出ていた。7日になって、日本法人のケン・スミス社長がファクスで「われわれの製品、保守が高い安全基準を満たしていると自負している」とコメント。捜索後も担当者が「1日も早い原因の解明に全力を尽くす」などとのコメントを読み上げるだけだった。