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7月12日、中国とロシア、独自の北朝鮮非難決議案を提出。写真はロシアのチュルキン国連大使。5日撮影(2006年 ロイター/Chip East)
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vol.264
怪しくなってきた北朝鮮への国連安保理制裁決議
中ロが独自の非難決議案提出
国連安全保障理事会常任理事国の米英仏と日本は12日午前、ニューヨーク市内で大使級会合を開いた。北朝鮮のミサイル発射に対し、最初に議長声明を採択、その後に決議案という「2段階方式」を英仏が提案したが、大島賢三国連大使は「北朝鮮制裁決議案の採択を目指すことで一貫しており、基本的な路線に揺るぎはない」と拒否する姿勢を表明。一方、中国とロシアはこの日の国連安全保障理事会に独自の非難決議案を提出した。
[国連 ロイター]中国とロシアは12日、北朝鮮に関する独自の非難決議案を国連安全保障理事会に提出した。核開発計画の停止を求める一方で、日本が求めている北朝鮮制裁決議案からは制裁色を緩める内容になっている。
大島賢三国連大使は、中国とロシアによる歩み寄りを歓迎したものの、極めて重要な項目について非常に深刻なギャップがあると指摘。このまま受け入れるのは困難だ、との考えを示した。
平壌で中国代表団による北朝鮮説得が続いていることから、中国は日本がまとめた決議案が直ちに採決されれば拒否権を行使すると表明しており、現時点でどちらの決議案についても採決は予定されていない。
中国の王光亜国連大使は、中国代表団が北朝鮮に対して外交的解決を導くためになすべきことを伝えたが、北朝鮮からの回答は得ていない、と述べた。
中国とロシアが提出した非難決議案は、北朝鮮によるミサイル発射を「極めて遺憾」とした上で、ミサイル発射モラトリアムの再開については、「要求」ではなく「要請」の文言を使っている。
また、国連加盟国に対し、北朝鮮のミサイル開発につながる物資や技術の供給停止を求めるのではなく、「慎重になる」よう呼びかけている。
国連安保理の議長国であるフランスと、英国が、北朝鮮に対する議長声明と制裁決議の採択という2段構えの立場をとり、中国も新たに独自の決議案を提示する見通しとなったことで、早期の制裁決議採択を目指す日本を取り巻く環境は厳しさを増している。安倍晋三官房長官は12日午前の記者会見で「日本が決議案を採択する方針は基本的に変わりない」と述べ、英仏の折衷案を拒否する姿勢を示した。「北朝鮮が6カ国協議への復帰を表明しただけで、決議を採択しないということにはならない」とも強調したが、表情は終始険しかった。2段構えの折衷案では、その間の交渉が時間稼ぎに利用され、決議案の扱いそのものがうやむやになる恐れがある。